例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
一般に、\(x_{1}+x_{2}+\cdots+x_{n}=a\) という従属な関係式をもつ正の \(n\) 変数 \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(\cdots\) , \(x_{n}\) に対して
\(x_{1}\log{x_{1}}+x_{2}\log{x_{2}}+\cdots+x_{n}\log{x_{n}}\)
の最小値を考える問題です。
例題では、2変数、3変数という具体的なバージョンで考えてみてくださいという問題です。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む 多変数関数の基本としては 従属なのか独立なのか を見ます。 それによって態度が変わってくるからです。 というのが基本的な態度です。 詳しくは
2020/12/21
最大・最小 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2変数関数の最大最小問題で、本問のように「それ自身が問題」ということもあれば、「問題を解く中で処理する必要が ... 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 不等式の証明形式で問いかけられていますが、結局左辺の独立2変数関数の最小値が5であることを言えばいいので、実 ... でも扱っています。 2021年度入試では 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パッと見た印象は (2) の \(\displaystyle \frac{t}{s}\) が (1) の結果から \(a\ ... 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ざっと見た感じだと (2) のオチは2変数関数の最大問題です。 (1) の設問的にどうやら従属2変数関数であるなということ、つまり (1 ... などで解説しています。 一般の \(n\) 変数において同様の趣旨を考える問題です。 本問のほかにも、2002年度金沢大学など多くの大学で出題されています。 本問は和を \(k\) と表現していますが、帰納法の際にかえって混乱の素となります。 本来であれば 正の数 \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(\cdots\) , \(x_{n}\) に対して \(x_{1}\log{x_{1}}+x_{2}\log{x_{2}}+\cdots+x_{n}\log{x_{n}} \geq (x_{1}+x_{2}+\cdots+x_{n})\log{\displaystyle \frac{x_{1}+x_{2}+\cdots+x_{n}}{n}}\) であることを示せ。 と、\(k\) を用いない問題文で事足ります。 帰納法の混乱を防ぐ意味でも、あまり \(k\) に足を引っ張られすぎないようにしましょう。 このあたりに気を付けて【解答】は書いてあります。 (例題の具体例からの接続という流れの中で解答を作ってあるので、そのあたりはセットでご確認ください。) \(0 \leq x_{i} \leq 1\) を満たす実数 \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(\cdots\) , \(x_{n}\) が \(x_{1}+x_{2}+\cdots+x_{n}=1\) を満たすとき \(-\displaystyle \sum_{i=1}^{n}x_{i}\log{x_{i}}\) をエントロピーと言い、物事の不可逆性をあらわす指標を表します。 アルファベット的には \(x_{i}\) というよりは \(p_{i}\) というアルファベットを使った方がいいかもしれません。 自然界における物事のふるまいは統計学的に確率論を用いて処理することが多いためです。 要するに本問は天から降ってきた問題ではないということです。多変数関数の扱い
従属2変数関数の最大最小【2018年度 福島大学】【2016年度 立命館大学】
2変数の扱い【独立2変数の扱いその1】【1990年度 東京都立大学】
2021年度 大阪大学理系第1問【従属2変数関数の最小】
2021年度 北海道大学理系第3問【指数対数についての従属2変数関数】
類題について
類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
本問に関わるウンチク