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tanとフィボナッチ数列が面白く絡んでいる問題を見てみます。
tanとはタンジェントです。炭治郎ではありません。
ただ、全集中で解いてみてください。
筋が悪いと過呼吸になります。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む 目に優しく \(b_{n}=a_{n}(a_{n+2}+a_{n+1})-a_{n+1}a_{n+2}\) とおき、 \(b_{n}=-(-1)^{n}\) であることを目指します。 つまり、数列 \(\{b_{n}\}\) が公比 \(-1\) の等比数列であることを言えばよく、漸化式的に考えて \(b_{n+1}=-b_{n}\) であることを目指します。 なお、途中計算で \(b_{n}=a_{n+2}a_{n}-{a_{n+1}}^{2}\) という結果を得ます。 つまり、 \(a_{n+2}a_{n}-{a_{n+1}}^{2}=(-1)^{n-1}\) という結果を得ます。 これはフィボナッチ数列にまつわる有名な性質で、カッシーニ・シムソンの定理と呼ばれるものです。 こちらに焦点を当てた解説記事については以下をどうぞ。 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 一見すると複雑な漸化式です。 そこで「実験してごらん」という設問を (1) につけてくれていま ... 続きを見る 裸の角度に対してはあまり何もできませんから、tan の服を着せて \(\tan{(\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2})}=\tan{\theta_{2k}}\) を目指すことにします。 ただ、これが示されたからといって直ちに \(\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}=\theta_{2k}\) と中身比べができるわけではありません。 左辺と右辺の角度がそれぞれ鋭角であるという外堀を埋めてから解答を作っていきます。 部分和である \(\displaystyle \sum_{k=1}^{N}\theta_{2k-1}\) を考えてから極限をとります。 この部分和のシグマ計算については、シグマ計算の常套手段の1つ 基本
差分解からの和の中抜け を狙っていくことになるでしょう。 今回は (2) の結果をもとに \(\theta_{2k+1}=\theta_{2k}-\theta_{2k+2}\) と見て、差分解していきます。 このあたりのシグマ計算の基本については シグマ計算基本方針 第1講【公式確認とその延長】【2010年度 九州大学など】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回からテーマ別演習でパターン性の濃い計算技法を扱っていこうと思います。 今回のテーマは「シグマ計算」です。 このシリーズの一覧はこちら 最初にまとめておきます。 シグマ計算の基本方針は次の3つです。 シグマ計算基本方針 公式利用とその延長 差分解からの和の中抜け 二項定理の活用 第1講はまずシグマ計算の公式の確認と、その延長について扱います。 手始めにまずは上の問題で公式の確認と、その証明をしてみてください。 最 ... シグマ計算基本方針 第2講【差分解からの和の中抜け】【2013年度 兵庫県立大学など】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 【有理化】 【部分分数分解】 テーマ別演習「シグマ計算基本方針」第2講です。 このシリーズの一覧はこちら シグマ計算の基本方針は次の3つです。 シグマ計算基本方針 公式利用とその延長 差分解からの和の中抜け 二項定理の活用 今回の第2講では 差分解からの和の中抜け を扱います。 差分解からの和の中抜けとは \(\displaystyle \sum_{k=1}^n (b_{k}-b_{k+1})\) とシグマの中身を差の形に見ることで \((b ... シグマ計算基本方針 第3講【二項定理の活用】【2007年度 大阪府立大学ほか】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) テーマ別演習「シグマ計算基本方針」第3講です。 このシリーズの一覧はこちら シグマ計算の基本方針は次の3つです。 シグマ計算基本方針 公式利用とその延長 差分解からの和の中抜け 二項定理の活用 今回の第3講では 二項定理の活用 を扱います。 二項定理を活用してシグマ計算する場面は特徴的であり、 二項定理を使うシグマ計算 コンビネーションのシグマ というのが見落としてはならない特徴であり、キーワードです。 ただ、単純に代入すればいいだけでなく、 ... シグマ計算基本方針 第4講【応用実践】【2005年度 大分大学ほか】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 【1】(以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 連続自然数の積のシグマ計算は工夫の余地があります。 バラバラに展開してしまった人は「ジェイソン」と呼ばせていただきます。 バラバラにして\(\displaystyle \sum_{k=1}^n k\) , \(\displaystyle \sum_{k=1}^n k^{2}\) , \(\cdots\) などを使って計算していくのは流石にシンドイと思います。 和の中抜けを ... シグマ計算基本方針 第5講【二項係数の2乗和】【経験値が必要】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 初見かつノーヒントであれば厳しいと思います。 まずはノーヒントで粘れるだけ粘ってみてください。 どうにも埒があかないな、となったら誘導付きの問題も用意しましたので、そちらで再チャレンジしてみてください。 + クリック(タップ)して誘導付きの問題でチャレンジする 誘導付きはこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \((1+x)^{2n}\) という式を考えるという部分が見えるだけでも、気持ち的には楽でしょう。 と ... シグマ計算基本方針 第6講【二項係数の交代和】【2005年度 山形大学】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら 今回扱うのは二項係数の符号が入れ違いになっている和(交代和)について考えます。 前半部分は第3講で扱った「二項定理の活用」という話題です。 「\((1+x)^{n}\) の展開式を用いて」というのはここまで勉強してきた人からすると正直余計なお世話でしょう。 (ii) の偶数番目だけを取り出したい、奇数番目だけを取り出したい、という問題についても (i) で考えた \(a\) , \(b\) を利用 ... シグマ計算基本方針 第7講【3つ飛ばしの二項係数の和】【1997年度 岐阜大学】 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら 今回扱うのは3つ飛ばしの二項係数の和について扱います。 原題ではもう少し段階的な設問がありましたが、言われたことをやっているうちに終わってしまい、作業感が強かったため、考えてもらいたい部分については一部カットしました。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 二項定理の活用により仕留める方針が第一感です。 \((1+x)^{n}={}_{n} \ma ... のシリーズもご活用ください。 (2) の結果によって得られる \(\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}=\theta_{2k}\) という結果は \(\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{2k+1}}}+\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{2k+2}}}=\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{2k}}}\) ということを意味します。 例えばこれで、\(k=1\) としてみると \(\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{3}}}+\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{4}}}=\arctan{\displaystyle \frac{1}{a_{2}}}\) すなわち \(\arctan{\displaystyle \frac{1}{2}}+\arctan{\displaystyle \frac{1}{3}}=\displaystyle \frac{\pi}{4}\) ということを意味します。 これは以前実践演習で扱った というトピックスの中で触れたマチンの公式の類似形の一つです。 このあたりについては【総括】で少し触れてあります。 マチンの公式とフィボナッチ数列が絡んでくるあたりが面白いですね。(1) について
参考カッシーニ・シムソンの定理【2012年度 兵庫県立大学】
(2) について
(3) について
今回の話題について