実践演習

2022/12/28

放物線と2直線で囲まれる部分の面積【1999年度 大阪府立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と2直線で囲まれる部分の面積についての立式がメインテーマです。 構図としてはシンプルな構図なのですが、計算面で心がへし折られる受験生がかなり多いと思います。 これを試験場でバシッと計算を合わせるのは至難の業と言ってよいでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 領域の図示 ひとまず題意の領域を図示したいと思います。 放物線 \(y=x^{2}\) の上側というのはいいでしょう。 \((y-kx- ...

2022/12/19

条件付き確率【原因の確率】【1976年度 早稲田大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 条件付き確率についての基本演習問題です。 条件付き確率の基本的なイメージを掴むとともに、何を求めるべきなのかをしっかりと芯でとらえられるようになりましょう。 本問は古い問題ですが、最近の教科書傍用問題集や網羅系参考書などにも収録されている条件付き確率に関する古き良き名作です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 条件付き確率の定義とイメージ ...

2022/12/8

正八面体の辺ベクトルについての論証【2001年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 正八面体の辺ベクトルについての論証問題であり、一見するとどこから手を付けていいのかが分かりにくい問題でしょう。 題意の主張が当たり前じゃんと思える人もいるでしょうが、どのように記述でまとめるかで悩むかもしれません。 解答自体は短く終わりますが、手も足も出ない人がいてもおかしくはないと思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 内積の符号とベクトルのなす角 一般に2つのベクトル \(\vec{a}\) ...

2022/12/6

辺の長さが等差数列をなす三角形【2019年度 東京医科歯科大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 訊かれていること自体はそこまで複雑なものではありませんが、頭に血が昇りやすい問題です。 何のプランもなく気の向くままに解き進めていくと、中々うまくいかない歯がゆさを感じると思います。 手元にある条件と、辿り着くべき目的をしっかりと認識し、その間をどのように埋めていくかということを一個ずつ丁寧に詰めていく力が必要です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 手元にある条件 辺の長さ \(a\) ,  \(b\) ,  \( ...

2022/11/29

有名曲線【トロコイド】【2012年度 お茶の水女子大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) トロコイドという有名曲線を扱った問題です。 トロコイドとは 円が滑らずに転がったときの円の内部または外部の定点の軌跡 です。 円周上の定点の軌跡はサイクロイドと呼ばれる有名曲線です。 基本的にはサイクロイドに準ずる態度でトロコイドのパラメータ表示を得ていきます。 ひとまずサイクロイドに関してまだ足元がグラグラということであれば でサイクロイドについての問題を扱っています。 (以下 ...

2022/11/26

分数形の桁数計算【2006年度 宮崎大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 分数の形をした整数の桁数計算についての問題です。 機械的な桁数計算しかしていないと、こういった問題がボディーブローのように「ウッ」となるやもしれません。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 路線1:2の累乗で挟む \(p\) を実際に計算するのは実質無理筋ですし、このまま \(\log_{10}p\) を計算するにしても、\(+1\) の部分や \(\displaystyle \frac{ \ }{17} ...

2022/11/20

有理数の生成と可算性【カルキン・ウィルフ・ツリー】【2019年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「カルキン・ウィルフ・ツリー」と呼ばれる有理数の生成に関する不思議な樹形図の問題です。 この年の大阪大学のセットの中で最難問とも名高い問題で、機械的なマニュアル君は手も足も出ない可能性があります。 鋭い人は「当たり前じゃん」とさえ思える内容なのですが、どのように言語化するべきなのかも難しいでしょう。 数学でぶん殴りたいという受験生以外の人にとっては、合否に直結する問題ではないかもしれませんが、普段の学習においてはこういう問題に対して粘り強く考 ...

2022/11/17

解けない漸化式と不等式証明【1984年度 高考】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 高考(ガオカオ)という中国の入試問題からの問題です。 ある友人に解いてくれと言われ、解いてみたわけですが味付けが日本のものとは異なり、不思議な味わいをもった問題でした。 (1) ,  (2) ,  (3) までは日本の入試問題でもよくあるような問題なのですが、(4) が言葉にできない不思議な気持ちよさがあります。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 漸化式が与えられている状況であり、 数 ...

2022/11/6

最大公約数と最小公倍数に関する不定方程式【2021年度 横浜市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 最大公約数と最小公倍数に関する不定方程式を解く問題です。 整数問題に対する基本的な手法を確認するとともに、最大公約数、最小公倍数に関する基本的な関係をしっかりと確認しましょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 最初の心構え ひとまず \((L+G)(L-G)=2^{3} \cdot 3^{2}\) と因数分解し、積の形を作って 約数を拾う という整数問題の基本を狙っていくのが自然でしょう。 手際が多少 ...

2022/11/2

2文字の不等式証明【特徴を捉える】【1982年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2文字を含んだ不等式の証明問題を扱います。 今回は目に付く特徴によって様々な解法が考えられます。 何が自然に見えるかは人それぞれかと思います。 試験場でとれる解法は一通りですが、家で訓練のために解く演習段階ではぜひ色々な解法を考えてみてください。 (以下ネタバレ注意)     + クリック(タップ)して続きを読む 路線1:予選決勝法 今回の2文字 \(a\) ,  \(b\) は大小関係こそあるものの独立に動きます。 独立 ...

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