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テーマ別演習 フィボナッチ数列とリュカ数列

フィボナッチ数列とリュカ数列 第5講【カッシーニ・シムソンの定理】【1985年度 広島大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

今回のテーマ別演習ではフィボナッチ数列、及びリュカ数列にまつわる話題を取り扱っていきます。

古典的な内容となるため、いいか悪いかは別として知っている人からすればアドバンテージになり得る内容です。

細かな知識を事細かに逐一全て覚えなきゃと身構える必要はなく、高校で学習する基本事項の運用で訊かれていることを導出できればそれで構いません。

一つのストーリーとして気がついたら頭に入っていたという状態となれば幸いです。

シリーズ一覧

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第5講では、フィボナッチ数列にまつわる有名な定理である

カッシーニ・シムソンの定理

について見ていきます。

一般に abc  がこの順に等比数列であるとき、

b^{2}=ac

という関係式が成り立ちます。

つまり、等比数列 \{a_{n}\} に対して

b_{n}=a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}

と定めると、

b_{1}=b_{2}=\cdots=0

となります。

今回は、フィボナッチ数列 \{a_{n}\} に対して

b_{n}=a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}

と定めるとどうなりますか?という問題です。

(以下ネタバレ注意)

 

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例題について

例題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

(1) について

b_{n}=a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}

という定義に従い、

\begin{eqnarray} b_{n+1}+b_{n} &=&a_{n+1}a_{n+3}-{a_{n+2}}^{2}+a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}\\ &=& a_{n+2}(a_{n}-a_{n+2})+a_{n+1}(a_{n+3}-a_{n+1})\\ &=&a_{n+2} \cdot (-a_{n+1})+a_{n+1} \cdot a_{n+2}\\ &=& 0 \end{eqnarray}

とほぐしていけば、解決します。

(2) について

(1) から

b_{n+1}=-b_{n}

という関係式が得られていますから、数列 \{b_{n}\} は公比 -1 の等比数列となります。

初項については

\begin{eqnarray} b_{1} &=& a_{1}a_{3}-{a_{2}}^{2}  \\ &=& 1 \cdot 2-1^{2}  \\ &=& 1 \end{eqnarray}

ですから、

b_{n}=(-1)^{n-1}=(-1)^{n+1}

すなわち

a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}=(-1)^{n+1}

と、所望の関係式を得ることができます。

類題について

類題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

a_{1}=a_{2}=1 の下で

  • a_{n+2}=a_{n+1}+a_{n} \ \Rightarrow \ a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}=(-1)^{n+1}

ということを例題で示しました。

類題は

  • a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}=(-1)^{n+1} \ \Rightarrow \ a_{n+2}=a_{n+1}+a_{n}

という逆も成り立つことを証明するというのが趣旨です。

カッシーニ・シムソンの定理

例題、類題の内容である

カッシーニ・シムソンの定理

a_{1}=a_{2}=1 の下で

  • a_{n+2}=a_{n+1}+a_{n} \ \Leftrightarrow \ a_{n}a_{n+2}-{a_{n+1}}^{2}=(-1)^{n+1}

をカッシーニ・シムソンの定理と言います。

実践演習では、より踏み込んだ内容で

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例題の解答はコチラ

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