例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
類題3はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
高次の多項式に関する余りを求める問題で、頻出のトピックスです。
例題からスタートし、徐々に難易度が上がっていきます。
最後の類題3については、難易度は高めです。
この類の問題に一度でも経験があると舐める人もいそうですが、逆にそういう人の足を掬うような問題です。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む \(割られる式=割る式 \times 商+余り\) という小学生から慣れ親しんでいる関係式 (除法の原理) が基本です。 商を \(Q(x)\) と設定し、余りについては \(2\) 次式で割った余りは高々 \(1\) 次なので、 \(ax+b\) と設定します。 除法の原理より \(x^{2019}+x^{2020}=(x^{2}+x+1)Q(x)+ax+b\) という関係式を得ます。 もちろん、この関係式に \(x^{2}+x+1=0\) の解 を代入します。 この \(x^{2}+x+1=0\) の解の一つを \(\omega\) とすると、この \(\omega\) は を満たす \(1\) の \(3\) 乗根 です。 先ほどの \(x^{2019}+x^{2020}=(x^{2}+x+1)Q(x)+ax+b\) に \(x=\omega\) を代入すると \({\omega}^{2019}+{\omega}^{2020}=a{\omega}+b\) ということになりますが、\({\omega}^{3}=1\) なので \({\omega}+1=a{\omega}+b\) となります。 一般に \(a\) , \(b\) , \(c\) , \(d\) を実数、\(\alpha\) を虚数としたとき \(a+b{\alpha}=c+d{\alpha}\) ならば、\(\begin{eqnarray} ということが言えます。 証明 \((b-d)\alpha=c-a\) \(b \neq d\) と仮定すると \(\alpha=\displaystyle \frac{c-a}{b-d}\) となり、左辺は虚数、右辺は実数となって矛盾する。 よって、\(b=d\) であり、このとき \(a=c\) も言える。 本問においては、 \({\omega}+1=a{\omega}+b\) ですから、 \(a=1\) , \(b=1\) となり、求める余りは \(x+1\) ということになります。 例題同様、除法の原理より \(x^{2022}=(x^{4}-1)Q(x)+ax^{3}+bx^{2}+cx+d\) とした後、\(1\) の \(4\) 乗根 \(1\) , \(-1\) , \(i\) , \(-i\) を代入して捌いていきます。 \(x^{2010}+2x+9=(x+1)^{2}Q(x)+ax+b\) と除法の原理により立式した後、\(x=-1\) を代入し、 \(1-2+9=a\cdot(-1)+b\) すなわち \(-a+b=8\) を得るところまでは一直線でしょう。 しかしこの後、 「もう代入するものがない」 という困り方をするでしょう。 この困難の解決法としては2路線あり、 という路線があります。 微分の活用は積の微分法(数Ⅲ)が必要です。 これについては【解1】で扱っています。 \(x+1=X\) などとおき、\(x+1\) を一つの塊と見る路線については ということに帰着します。 \(X^{2}\) で括り切れない部分 \(○X+□\)という部分を求めるわけですから、この後はもちろん 二項定理の活用 ということになります。 この路線は【解2】で扱っています。 除法の原理で \(x^{6}=(x^{4}-x^{2}+1)Q(x)+ax^{3}+bx^{2}+cx+d\) と立式する人も多いと思います。 ただ、この後 \(x^{4}-x^{2}+1=0\) の解を代入することになるわけです。 この4次方程式を解くということになると、アタフタする受験生も多そうです。 $$\begin{eqnarray} という因数分解ができれば、何とかこの後の話は進んでいきます。 しかし、この4次方程式の解は \(1\) の \(12\) 乗根であり、この後の処理も決して簡単ではありません。 この路線は【解2】で扱っています。 現実的には、(1) 程度であれば実際に割り算してしまうのが一番早いでしょう。 (1) と違い、実際に割り算するわけにはいきません。 (1) の結果から \(x^{6}=(x^{2}+1)f(x)-1\) ということが言えており、 \(x^{2021}=(x^{6})^{336} \cdot x^{5}\) ですから、 \(x^{2021}=\{(x^{2}+1)f(x)-1\}^{336} \cdot x^{5}\) ということになり、類題2の【解2】同様、二項定理の活用が見込めます。 \(n=3k\) などとして話を進めていきます。 \(f(x)\) で割った余りが \(0\) となることを目指すわけですが、\(f(x)\) で割った余りとは \(f(x)\) で括り切れない部分 ということです。 それが \(0\) ということを目指すので、当然 \(f(x)\) で括れる部分は括ってしまおう という態度で計算を進めていきます。 (2) 同様、二項定理の活用が見込めます。 この路線は【解1】で扱っています。例題について
例題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
除法の原理
\left\{
\begin{array}{l}
a=c \\
b= d
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}\)類題1について
類題1はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
類題2について
類題2はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
類題3について
類題3はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
(1) について
x^{4}-x^{2}+1 &=& (x^{2}+1)^{2}-3x^{2} \\
&=& (x^{2}-\sqrt{3}x+1)(x^{2}+\sqrt{3}x+1)
\end{eqnarray}$$(2) について
(3) について