実践演習 極限・微分積分系

積分方程式【定数型】【2017年度 札幌医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。

本問は

「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」

という「方程式」です。

積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。

積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「定数型」を扱います。

現役生だと結構この分野を苦手とする人も多いですが、一度マスターすれば差を付けられる分野でもあります。

変数型、ハイブリッド型については

積分方程式【変数型】【2019年度 広島大学ほか】

2021/12/29    

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 と ...

積分方程式【ハイブリッド型】【1995年度 大阪市立大学ほか】

2022/1/3    

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 と ...

もご覧ください。

(以下ネタバレ注意)

 

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定積分は「値」

この話題を理解するにあたっては、積分計算において「生き残る文字」についてパッと読み取れる力が必要です。

例題

\(\displaystyle \int_{p}^{t} f(x) dx\) を計算した結果、残る文字を答えよ。

ここでいう積分変数 \(x\) はいわば「器の文字」です。

\(=\left[ F(x) \right]_p^t\)

\(=F(t)-F(p)\)

ですから、生き残る文字は \(p\) ,  \(t\) です。

もちろん、

例題2

\(\displaystyle \int_{0}^{1} f(x) dx\) を計算した結果、残る文字を答えよ。

だと、計算結果は「定数」になります。

このように、「器の文字」である \(x\) に色々ぶち込んでいくわけで、そのような認識が必要です。

本問において

例題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

\(\displaystyle \int_{1}^{e}tf(t) dt\) は定数です。

そこで、\(k\) を定数として

\(\displaystyle \int_{1}^{e}tf(t) dt=k\)

とおくことで、

\(f(x)=2\log{x}-k\)

と、\(f(x)\) の形が具体的になります。

これにより、

\(\displaystyle \int_{1}^{e}t(2\log{t}-k) dt=k\)

という、\(k\) についての方程式が出てきます。

(\(k\) の方程式と見れるかどうかは上述の「器の文字」を見極める目が必要です)

結局は

  • \(\displaystyle \int_{1}^{e}t\log{t}dt\)
  • \(\displaystyle \int_{1}^{e}tdt\)

という定積分の処理に落ち着きます。

\(\displaystyle \int_{1}^{e}t\log{t}dt\) については部分積分によって処理することになります。

部分積分において \(\log{ \ }\) はワガママなやつで、\(( \  \ )'\) の服を着たがりません。

したがって

\(\displaystyle \int_{1}^{e}(\displaystyle \frac{1}{2}t^{2})'\log{t} dt\)

と見て、部分積分で処理していきます。

類題について

類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

例題の「the類題」です。

類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

こちらは、被積分関数(インテグラルの中身)に \(t\) ,  \(x\)  という文字が入り混じっています。

ひとまずは積分変数が \(t\) であることから、\(x\) をインテグラルの外に摘まみだそうという一手間必要になります。

今回の場合は加法定理でバラすことで、\(x\) を含む部分を摘まみだそうということを目論みます。

例題の解答はコチラ

類題1の解答はコチラ

類題2の解答はコチラ

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