実践演習 方程式・不等式・関数系

求められない角度の評価【2008年度 九州大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

求められない角度に対してどのようにアプローチするかを考える問題を扱います。

基本的には

等式を諦めて不等式を繋ぐ

という態度で臨みます。

今回扱う角度は具体的に口で言うことはできません。

「大体このぐらいの角度である」

というある意味ラフな気持ちが必要です。

(以下ネタバレ注意)

 

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例題について

例題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

(1) について

ひとまず絵をかいてみると

というような感じでしょうか。

外接円同士は離れていてもいいのですが、最終的に配置できる「最大個数」を考えるので、ギリギリの接する場合で絵をかいています。

こうしてみると

  • \(\sin{\displaystyle \frac{\theta}{2}}=\displaystyle \frac{3}{5}\)
  • \(\cos{\displaystyle \frac{\theta}{2}}=\displaystyle \frac{4}{5}\)

となりますから、

\(\sin{\theta}=2\sin{\displaystyle \frac{\theta}{2}}\cos{\displaystyle \frac{\theta}{2}}\)

という2倍角公式により解決します。

(2) について

\(\displaystyle \frac{\pi}{3} \lt \theta \lt \displaystyle \frac{\pi}{2}\) を示すわけですが、我々は

裸の角度 \(\theta\) に対してとれる態度は限られています。

そこで、\(\cos{ \ }\) の服を着せて

\(\cos{\displaystyle \frac{\pi}{2}} \lt \cos{\theta} \lt \cos{\displaystyle \frac{\pi}{3}}\)

を示すことにします。

\(0 \lt x \lt \pi\) において \(\cos{x}\) は単調減少であるため、中身の角度の比較がしやすいためです。

(3) について

求める配置可能な最大数を \(n\) とします。

これを数式的にどう落とし込むかです。

(1) ,  (2) で考えていた \(\theta\) というのは言わば

円一個分が占める幅

みたいなものです。

幅と言うと語弊があるかもしれません。

この図においての円 \(Q\) の中心に人が立っていて、手を広げて

「あなたの占める範囲はここからここまでよ」

と言っているものだと思ってください。

そうなると、

\(n\theta \leq 2\pi \lt (n+1)\pi \)

を満たすことになります。

要はこれを満たす最大の正の整数 \(n\) を求めればよいことになります。

(2) で得た

\(\displaystyle \frac{\pi}{3} \lt \theta \lt \displaystyle \frac{\pi}{2}\)

という関係式から

\(2\pi \lt 6\theta\)

で、\(6\theta\) は \(2\pi\) を超えてしまうため、\(n=6\) はアウトです。

一方、\(4\theta\) については

\(4\theta \lt 2\pi\)

と \(2\pi\) を超えないため、OKです。

そうなると、気になるのは \(n=5\) のときです。

つまり、\(5\theta\) と \(2\pi\) の大小、すなわち

\(\theta\) と \(\displaystyle \frac{2\pi}{5}\) との大小

が決め手となります。

もちろん (2) 同様、\(\cos{ \ }\) の服を着せて

\(\cos{\theta}\) と \(\cos{\displaystyle \frac{2\pi}{5}}\) の大小

を比較します。

つまり、\(\cos{\displaystyle \frac{2\pi}{5}}\) ,  すなわち

\(\cos{72^{\circ}}\)

の値を出す必要があるわけです。

これについては経験が必要で、

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でしっかり解説しています。

類題1について

類題1はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

例題同様

配置可能ということを角度に読み替えて立式する

という力が要求されます。

ただし、角度の評価については例題よりは難し目です。

類題2について

類題2はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

問題の設定は例題と似ていますが、オチが極限です。

半径 \(\displaystyle \frac{1}{n}\) の円を配置していくということで、\(a_{n}\) を具体的に出すことは困難です。

そこで、本人不在でも極限を出せる唯一の手法である

はさみうちの原理

で仕留めるということを睨みます。

\(a_{n}\) をいかに挟むか

ということに注力して考えていきましょう。

例題の解答はコチラ

類題1の解答はコチラ

類題2の解答はコチラ

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