18°絡みの三角比 テーマ別演習

18°絡みの三角比 第4講【1の5乗根の利用】【1997年度 金沢大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

18°絡みの三角比という話題で、様々な切り口からこのテーマが扱われます。

代表的な登場シーンを一通り経験することで、ストーリーを体感し、対応できるようにしましょう。

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18°絡みの三角比 第1講【黄金三角形の黄金分割】【2009年度 大阪教育大学】

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18°絡みの三角比 第2講【正五角形の利用】【1997年度 岐阜大学】

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18°絡みの三角比 第3講【チェビシェフの多項式の利用】【2012年度 早稲田大学ほか】

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18°絡みの三角比 第4講【1の5乗根の利用】【1997年度 金沢大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 18°絡みの三角比という話題で、様々な切り口からこのテーマが扱われます。 代表的な登場シーンを一通り経験することで、ストーリーを体感し、対応できるようにしましょう。 このシリーズの一覧はこちら   第4講は 1の5乗根の利用 という話題です。 複素数平面と三角関数の強力なコラボレーションが心地よく感じると思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 最終的なオチ 三角関数を扱ううえで、複素数平 ...

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第4講は

1の5乗根の利用

という話題です。

複素数平面と三角関数の強力なコラボレーションが心地よく感じると思います。

(以下ネタバレ注意)

 

+ クリック(タップ)して続きを読む

最終的なオチ

三角関数を扱ううえで、複素数平面からのアプローチというものは非常に強力にはたらくことが多いものです。

今回のオチは

\(\alpha=\cos{72^{\circ}}+i\sin{72^{\circ}}\)

を利用するものです。

ポイントは

  • この \(\alpha\) は \(1\) の \(5\) 乗根であり、\(\alpha^{5}=1\) を満たす
  • \(\cos{72^{\circ}}\) は \(\alpha\) の実部である。

ということです。

オチへの流れ(導出過程)

\(\cos{72^{\circ}}\) は \(\alpha\) の実部である。

ということから、

\(\cos{72^{\circ}}=\displaystyle \frac{\alpha+\bar{\alpha}}{2}\)

ということになります。

つまり、\(\alpha+\bar{\alpha}\) の値が分かればよいわけです。

この \(\alpha\) は \(\alpha^{5}=1\) を満たしていることから、\(\alpha\bar{\alpha}=1\) , すなわち

\(\bar{\alpha}=\displaystyle \frac{1}{\alpha}\)

ですので、結局は

\(\alpha+\displaystyle \frac{1}{\alpha}\) が分かればよい

ということになるわけです。

この \(\alpha+\displaystyle \frac{1}{\alpha}\) に迫るにあたってスタートとなるのが

\(\alpha^{5}-1=(\alpha-1)(\alpha^{4}+\alpha^{3}+\alpha^{2}+\alpha+1)\)

という因数分解です。

\(\alpha^{5}-1=0\) ですから、

\(\alpha^{4}+\alpha^{3}+\alpha^{2}+\alpha+1=0\)

という関係式を得ることになります。

例題の (1) で示すべき等式の分母を払った形がコイツです。

金沢大学はご丁寧に両辺 \(\alpha^{2}\) で割った式を証明形式(結論が見える形)で問いかけてくれています。

できればこの辺りは

の経験を基に自力でやりたいところです。

そうなってくると、(2) で出題側がやらせたいことが見えてくると思います。

再度言いますが

\(\alpha+\displaystyle \frac{1}{\alpha}\) が分かればよい

というのが目標でしたからね。

類題について

類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

オチまでの流れを確認するという意味では「The 類題」です。

実は細かなことを言うと、問題文の捉え方によっては結構ウルサイ要素も秘めています。

これについて深入りすると今回の趣旨から外れるので、ひとまずは流れを確認するということを優先してください。

細かな注意点については【総括】の中で触れています。

1の累乗根の扱いについて

1の累乗根の扱いについては

参考1の累乗根とド・モアブルの定理【2003年度神戸大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 1の ...

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でも場数が踏めると思います。

例題の解答はコチラ

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