2次関数

2024/3/27

2024年度 東北大学理系第1問【放物線と2直線で囲まれた領域の面積】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と2直線で囲まれた領域の面積に関する問題です。 文字を含んだ放物線を扱うため、計算量について身構えますが、数値的にキレイに仕組まれているため思っているほどの負担感は感じません。 様々な捌き方がありますが、基本的には手なりに進めていける問題です。 特に(3)は(2)ができていればボーナス的な問題であるため、しっかりと完答したいところです。 接点 \(\mathrm{Q}\) の \(x\) 座標 \(q\) の導出については、判別式の路線 ...

2023/4/5

2023年度 名古屋大学 理系 第1問【複素数平面上の円上の点を解にもつ4次方程式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数平面上での円上の点が表す複素数を解にもつ4次方程式についての問題です。 図形的な意味合いと式的な意味合いを結びつける力も要求され、総合的な力が問われています。 (1) はなまじ形がキレイな結論であるため、逆にアタフタするかもしれませんが、冷静に沈めたいところです。 (2) は \(p\) ,  \(q\) ,  \(r\) ,  \(s\)  を解 \(\alpha\) ,  \(\beta\) の情報を含む \(t\) ,  \(u\ ...

2022/6/5

相反式に関する不等式証明【2000年度 慶應義塾大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(x\) と \(\displaystyle \frac{1}{x}\) の対称式を相反式と言い、相反式に関する不等式証明の問題です。 (1) は特に問題はないでしょうが、(2) が解法によって大変さが変わってきます。 そのまま手なりに押し通すこともできますが、その場合は結構腕力が必要です。 試験場であれば傷だらけになるのを覚悟で茨の道を駆け抜けるのも致し方ないでしょう。 問題を読み、題意を把握した段階で疑問を感じたら、工夫の余地が見えてく ...

2022/5/26

サイクリックな形の2次関数の最大値【1964年度 横浜国立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\) についての対称性(巡回性)をもった2次方程式、2次関数の最大値について考える問題です。 とりわけ (2) は絶対値付きの2次関数の最大値ということで、色々うるさそうな問題に見える反面、 なんかうまくできそう という気を掻き立ててきます。 こういう香ばしい匂いのする問題はある意味危険で、深入りしすぎて爆死する可能性も孕んでおり、試験場においては冷静な判断が求められるでしょう。 (以下ネタバレ注意) ...

2022/3/9

2022年度 北海道大学 理系第1問【絶対値付きの2次関数の最小値】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 絶対値付きの2次関数の最小値を考える問題ですが、2変数 \(a\) ,  \(b\) を含んでおり、整理力が必要です。 個人的には東大文系の匂いを感じました。(主観) まずは丁寧に場合分けをして絶対値を外す作業をします。 (1) は \(x \lt 0\) ,  \(x \gt 1\) という範囲が決まっており、条件 \(0 \leq a \leq b \leq 1\) ということを加味すると、この範囲では各絶対値はそのまま外れることになりま ...

2021/12/14

定義域が整数の2次関数【1993年度 高知大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定義域が整数である2次関数に関する問題を扱います。 とびとびの整数を代入してできる値だけを考えることになるため、実数の問題の態度とはまた変わってくることになります。 ひとまず素朴な題意の問題を例題としてもってきました。 この後に類題を2題用意していますが、設定により例題で通用した態度が通じなかったり、逆に新たな別解が生じたりということで、対応に一貫性がないように思えるかもしれません。 そういった意味で観察力や対応力寄りの力が求められる問題と言 ...

2021/11/16

2次関数の決定【頭の柔らかさを試す】【2004年度 東京電機大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次関数の決定問題で、テーマとしては基礎的な部類に入ります。 本問はその中でも洞察力を要する良問です。 解ける人からすればなんてことはないのですが、なめてかかると「んっ?」となるかもしれません。 俗にいう「簡単な難問」という類の問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む まともにぶつかると \(f(x)=ax^{2}+bx+c \ (a \neq 0)\) と設定し、 \(f(1)=\pm 1\) \ ...

2021/10/21

仮想難関大(オリジナル予想問題)【2次関数~通過点に関する論証~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は2次関数に関する問題です。 タカが2次関数となめてかかると火傷するかもしれません。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について \((2 \ , \ 0)\) ,  ...

2021/7/25

2次不等式の整数解【両端が動く】【2006年度 中京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次不等式の解の中に含まれる整数の個数について考える問題です。 単元学習の段階では、2次不等式の解の両端のうち、片側が具体的な数値であるものが例題として与えられることが多いと思います。 例題 \(a\) を定数とする。 \(2x^{2}-(a+2)x+a \lt 0\) を満たす整数 \(x\) が \(3\) 個となるような \(a\) の範囲を求めよ。 解答 題意の2次不等式は \((x-1) (2x-a) \lt 0\) (i)  \( ...

2021/7/13

解の配置問題【左辺と右辺の組み換え】【2003年度 大阪市立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次方程式の解に関して注文が入る「解の配置問題」と呼ばれる問題です。 その中でも今回扱うのは 「少なくとも1つ」 というタイプです。 このタイプは手際が悪いとグチャグチャになる可能性が高いので、整理しながら集中して処理する必要があります。 王道的な態度に加え、こういう切り口から考えるのはどうだろうかという提案も込めて複数解法を紹介します。 とは言え、一度は自分の頭で考えて苦労しないと、工夫のありがたみ的な部分が薄れると思います。 自分で整理す ...

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