極限

2021/3/8

2021年度 大阪大学理系第3問【定積分の不等式評価と極限】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   見た目がゴツいため、ウワっと思いがちですが、(1) ,  (2) まではやってみると見掛け倒しということが分かると思います。 問題は(3) です。 阪大受験生からすれば、 \(p\) ,  \(q\) を求めること自体はそこまで難しくはないと思われます。 ただ、その導出過程には気を付けたいところで、 \(\displaystyle \lim_{ n \to \infty } (a_{n}-□n) = △\)  だから  \(p= ...

2021/3/4

2021年度 京都大学理系第3問【三角関数についての無限級数】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   かわいい顔をしていますが、割と棘のある問題だと思います。 無限級数の問題では、 無限級数の鉄則 部分和をとって、その極限を取る というのが鉄則です。 その鉄則は京大受験生であればクリアーして然るべきでしょう。 そこで、\(\displaystyle \sum_{k=0}^n (\displaystyle \frac{1}{2})^{k}\cos{\displaystyle \frac{k\pi}{6}}\) などと部分和を考えま ...

2021/4/20

1/n乗の対数の極限【logの服を着せる】【1991年度 北海道大学ほか】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   今回の話題は \(\displaystyle\frac{1}{n}\)乗の対数の極限 です。 昔 \(\displaystyle\frac{1}{3}\) の純情な感情 という曲がありました。 響きが似ていますね。 これが言いたかっただけです。 今回の話題は個人的に壊れるほど愛しているのですが、\(\displaystyle\frac{1}{3}\) も伝わればいいなと思います。 今のくだりが \(\displaystyle\f ...

2021/4/20

仮想難関大(オリジナル予想問題)【複素数における漸化式と極限】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 「漸化式を視覚化して考える問題を作ろう」 というすごくざっくりしたところからスタートし、割とラフに作った問題です。 とは言え、 ...

2021/4/20

隣り合わない円順列【極限との総合問題】【2011年度 滋賀医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   円順列を題材として、最後は極限の計算技能まで見る欲張りな問題です。(実践演習としては誉め言葉です。) 円順列の基本は 円順列のポイント 誰か一人の目から見る ということです。 公式 \(n\) 人を円形に並べる方法は \((n-1)!\) 通り がありますが、この「\(-1\)」というのはまさに「誰か一人の目から見て残りの \(n-1\) 人がどうなっているかが問題である」という現れです。 式の形に意味付けができれば、覚える(頭 ...

2021/4/18

オイラーの無限積 ヴィエトの公式【2005年度 名古屋大学ほか】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   オイラーの無限積やヴィエトの公式などを背景とした問題を集中的に扱って、一度この話題を整理したいと思います。 問題を解けるようにするということはもちろんですが、一つの事実に対して様々なアプローチがあり、それを糧とするような学習をしていただければと思います。   丁寧な誘導がありますから、何をすればよいのか皆目見当もつかない、といったことにはならないとは思います。 難関大学を目指すにあたっては一度は経験しておきたい話題であ ...

2021/4/18

減衰曲線【立式からその処理までの一連の流れを確認】【1994年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   減衰曲線を扱った定番の問題です。 本問に限らず、同様の趣旨の問題は毎年どこかでは出題されます。 多少の亜種はありますが、シナリオは大きく変わりません。 今回は一番シンプルな  \(y=e^{-x}|\sin{x}| \)  というタイプの減衰曲線をもってきました。 これについては「定着するまできちんと勉強してきたか」ということで差が付くでしょう。 特に理系の現役生の方は数Ⅲの完成度がモノを言います。 数Ⅲについてはやるべきことや ...

2021/4/18

和の極限【形から次の一手を見出す】【2003年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   シンプルな中に芯がある、京大らしい問題です。 和に関する極限についてインスピレーションするものとしては 和の極限の有力方針 ①:求められない \(\sum_{ \ }^{ \ } \) →  面積評価 ②:区分求積法 などが考えられます。 ① についてですが、面積評価をするにあたって \(y=(-1)^{x} (\displaystyle\frac{x}{2n})^{100}\) のグラフがかけません。 ② についても直接の運用 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第5講【eの無限級数表示】【2004年度 高知大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   定積分と不等式評価の第5講です。 このシリーズの一覧はこちら 今回はネイピア数 \(e\) の無限級数表示がオチの問題です。 背景には \(e^{x}\) のテイラー展開(マクローリン展開) \(e^{x}=1+\displaystyle\frac{x}{1!}+\displaystyle\frac{x^{2}}{2!}+\displaystyle\frac{x^{3}}{3!}+\cdots\) があります。 しかし、それを前 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第4講【メルカトル級数】【2015年度 山形大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   定積分と不等式評価の第4講です。 今回は メルカトル級数 \(1-\displaystyle\frac{1}{2}+\displaystyle\frac{1}{3}-\displaystyle\frac{1}{4}+\cdots\cdots=\log{2}\) について扱った問題を見てみます。 とは言え、本問は、よく言えば丁寧な、悪く言えば過保護な誘導がついています。 ほとんど言われた通り進めていけば、完答できてしまうレベルだと ...

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