極限

2021/4/29

定積分と不等式評価 第3講【ライプニッツ級数】【項別積分】【2006年度 名古屋市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   前問に引き続き、ライプニッツ級数を題材とした定積分と不等式評価についての問題を見てみます。 このシリーズの一覧はこちら   今回は \(\tan{ \ }\) の逆関数を用いた誘導が付いた問題です。 (1) はイロハのイですが、今回は【総括】の中で \(x=\tan{\theta}\) の置き換えで上手くいくバックボーンについて触れておきました。   (2) においては「体の一部を定数化」です。 その際には、 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第2講【ライプニッツ級数】【2012年度 琉球大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   今回は \(\tan{ \ }\) に関する定積分を扱います。 積分漸化式の作成については「部分積分」というのが常套手段なのですが、\(\tan{ \ }\) に関する定積分については例外です。 今回の問われ方は「\(I_{n}+I_{n+2}\) を求めよ。」であり、これはかなり親切です。 「\(I_{n+2}\) を \(I_{n}\) と \(n\) を用いて表せ。」であれば正答率はもっと下がると思います。 その場合の対処 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第1講【定積分の評価方法】【2001年度 大分医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   多くの人が苦手とする話題である「定積分と不等式評価」という話題です。 特に現役生の勝負のカギは数Ⅲの完成度にあると言っても過言ではないのですが、結局この分野を苦手としたまま当日をむかえてしまうことになる受験生は沢山いるでしょう。 そんな受験生たちに差をつけましょう。 このシリーズの一覧はこちら   不等式評価には絶対的な正解がありません。 例えば \(1 \lt □\) の □ に何を入れるかと言われたら人によるところ ...

2021/4/17

定積分に関する評価と極限【はさむための工夫】【2009年度 大分大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   定積分に関する評価と極限についての問題です。 (1) は基本的な積分計算で、ここは落とせません。 (2) が文句なしの難問です。 まず一般項 \(I_{n}\) は求められません。 ポイント 本人不在の極限は「はさみうちの原理」 難関大志望者であれば、これは必ずインストールしておきましょう。 ただ、求められないという判断をするにあたっては 「求められるものは求められる」と言えることが大切です。 自分の勉強不足で求められないのか、 ...

2021/4/29

チェビシェフの多項式 第5講【変形チェビシェフの多項式】【2004年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第5弾です。 このシリーズのまとめはこちら   これまでのチェビシェフの多項式 \(T_{n}(x)\) と似ていますが、\(\cos{n\theta}\) ではなく、\(2\cos{n\theta}\) や、\( ...

2021/4/17

有名曲線【エピサイクロイドと長さ】【1989年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 【他の有名曲線を扱った問題はこちら】   さて、本問はサイクロイド3兄弟の一人、エピサイクロイドという有名曲線を扱った問題です。 サイクロイドとは ガムを踏んだタイヤが転がったときの、ガムの軌跡 です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む どれだけ回転したかを表す量 \(\theta\) を導入すれば、点 \(P\) \((x \ , \ y)\) について $$\begin{eqnarray} ...

2021/4/17

算術幾何平均【漸化式で定まる数列の極限】【2010年度 北海道大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)     \(a_{n+1}=\displaystyle \frac{a_{n}+b_{n}}{2}\) ,  \(b_{n+1}=\sqrt {a_{n}b_{n}}\) という漸化式で与えられる数列  {\(a_{n}\)} ,  {\(b_{n}\)}  の極限は 算術幾何平均 と呼ばれます。(ガウスによって深く研究された。) 本問は  \(b_{n+1}=\sqrt {a_{n+1}b_{n}}\)  なので、同じ括 ...

2021/9/6

縮小関数による漸化式の極限【関数によって定まる数列の極限】【1994年度 筑波大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   縮小関数による漸化式の極限という、難関大ではちょこちょこ出題されるテーマです。 もし、初見であれば、まずは初見でやってみてください。 (以下ネタバレ注意)     + クリック(タップ)して続きを読む 縮小関数による漸化式の極限のキーワード ①:\(f'\) の範囲 ( 最大・最小 ) ②:\(f(x)=x\)  (不動点の存在) ③:\(a_{n+1}=f(a_{n})\) という漸化式 オチはあらかた決ま ...

2021/4/17

eの定義と周辺の関連事項【不定形の形から対応を考える】【1970年度 九州大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 反復試行の確率の形をしているため、下手なことを考えると右往左往しかねない問題です。 シンプルに極限の問題と捉えて考えましょう。 + クリック(タップ)して続きを読む \(\begin{eqnarray} {}_n \mathrm{ C }_r=\frac{ n \cdot ( n - 1 ) \cdots ( n - r + 1 ) }{ r! } \end{eqnarray}\) と、まずは\(\begin{eqnarray}{}_n \m ...

2021/4/17

サイコロの目によって作られる無限小数【難問】【1990年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)     1990年度の東京大学の問題で、この年は東大の歴代前期試験の中でも凶悪な難易度を誇った年として有名です。 この問題も強靭な思考力と粘り強さ、そして考えを的確に表現する力など、かなりの総合力を求められます。   「十分な回数サイコロを投げ、出た目を末尾にどんどん追加して作った数字が、\(\alpha\) 以下となる確率」 と、題意としてはシンプルですが、やってみると  " 言葉にできないもどかしさ "  を ...

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