評価

2021/12/4

仮想難関大(オリジナル予想問題)【微分法~大小比較~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は微分法に関する問題です。 \(a^{b}\) と \(b^{a}\) という形の2数についての大小比較がテーマです。 古くからある有名問題であり、(1) ,  (2) までは定番の内容です。 (3) で少し「ムムっ ...

2021/11/13

面積評価と極限【1996年度 大阪大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 面積評価と極限に関する問題です。 現役生にとって、数Ⅲの完成度は大きく合否を左右します。 そんな中で、今回の話題はきっちりと差が付くテーマです。 本問、及び類題を用いて面積評価の使いどころと一連のストーリーをしっかりと押さえましょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 和の形の評価 今回評価する \(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}\log{k}\) は、和の形です。 和の形を評 ...

2021/10/15

3次方程式の解の巡回【2009年度 神戸大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(x^{3}-3x+1=0\) という3次方程式の解が \(x^{2}-2\) という2次関数を用いてグルグル巡回するという面白い話題です。 丁寧な誘導があるため、本問を解くこと自体は基礎力があればそこまで難儀ではありませんが、 「こんなカラクリどうやって思いついたのかしら」 という疑問に少しだけお応えするために、本問のカラクリや背景的なものに少しフォーカスしてみたいと思います。 ひとまずは本問を解いてみてください。 (以下ネタバレ注意) ...

2021/10/8

オイラーの定数【調和級数と対数関数の誤差】【2010年度 大阪医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) オイラーの定数 \(\displaystyle \lim_{n \to \infty}\{(1+\displaystyle \frac{1}{2}+\cdots+\displaystyle \frac{1}{n})-\log{n}\}\) は収束し、その極限値 \(\gamma\) は \(\gamma=0.5772\cdots\) という値となり、オイラーの定数と呼ばれる。 という調和級数と対数関数の差に関する極限についての有名トピックスで ...

2021/11/27

求められない角度の評価【2008年度 九州大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 求められない角度に対してどのようにアプローチするかを考える問題を扱います。 基本的には 等式を諦めて不等式を繋ぐ という態度で臨みます。 今回扱う角度は具体的に口で言うことはできません。 「大体このぐらいの角度である」 というある意味ラフな気持ちが必要です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タッ ...

2021/10/1

複素数平面と観察眼【式の観察】【2000年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数平面を題材とした不等式証明の問題です。 なまじ色々見える分、方針面で右往左往するかもしれません。 実際自分が解いたときもウロチョロしました。 1の累乗根が見える形だったり、「何かあるのか」と思わせる舞台設定です。 本問を完答するためには 計算力 立てた方針で解ききれるかを判断する検証力 トラブルを打開するための観察力 が必要だと思います。 逆に本問はこれらの力を鍛える題材として使える問題だと思います。 もちろん、それらの力をつけるために ...

2021/9/30

3整数に関する不定方程式【難問】【1990年度 早稲田大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) シンプルな設定でルールはとっかかりやすいのですが、いざやってみるとどこから手を付けたらよいのか途方に暮れる難問です。 実際にこの年の受験生のほとんどが0点だったといういわくつきの問題です。 合否に影響のある問題でないことは確かなのですが、30年経った今でも勉強の糧として使える良問だとも思います。 最初に整数問題の有力方針を確認しておきます。 + クリック(タップ)して基礎を確認する 積の形から約数の拾い上げ 例題:\(x ,  y\) は自然 ...

2021/9/27

区分求積法と誤差についての評価【2006年度 芝浦工業大ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 区分求積法に関わる極限を考える問題です。 (1) ,  (2) そのものは教科書の練習問題レベルなのですが、(3) が中々の曲者です。 一見モブキャラに見える (1) ,  (2) を活用するわけなのですが、その活用の仕方が問題です。 誘導設問の結果を利用するのではなく、「なぜこれを考えさせるのか」という設問の意味にまで目を光らせていないと中々とっかかりが見えないと思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続き ...

2021/9/26

不等式証明と大小比較【2009年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 不等式証明と、それを利用する数値の大小比較の問題です。 (1) の不等式証明から結構ハードです。 (2) も (1) の単純な運用では中々うまくいきません。 せめて (1) を利用して (2) だけでもチャチャっと片付けようとした人からすれば「よもやよもや」でしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について ひとまず、\(\log{ \ }\) をとりたくなるでしょう。 そうなると \((1 ...

2021/9/5

天井関数と床関数(ガウス記号)に関する極限【2000年度 大阪大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ガウス記号(床関数)が絡んだ極限と、その親戚(兄弟)のような天井関数が絡んだ極限について扱います。 指導者の間ではこんな言葉があります。 絶対値を絡めると平均点が5点下がる ガウス記号を絡めると平均点が10点下がる もちろん「何点満点なんだよ」とかどうでもいい突っ込みはやめてくださいね(笑) 要するに多くの受験生が苦手意識をもつ話題だということです。 例えばですが、 ...

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