確率と区分求積法【2019年度 兵庫県立大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 確率の問題をベースに、極限計算の運用を見る問題です。 ひとまずは確率そのものを計算できるかどうかという部分が問われます。 ひとたび確率が計算出来たら、今度は数学Ⅲの極限の話題です。 一問で様々な基本を試す標準的な問題で、難関大受験生にとってはこういうレベルの問題をキッチリと確保したいところです。 (以下ネタバレ注 ...
2022年度 名古屋大学 理系第2問【サイコロの目と確率】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) サイコロの目によって得られる値に関する確率を考える問題です。 この手の問題は、 最終的に愚直に調べきる という方向性となることが多いです。 その際は闇雲に調べるのではなく、 何かを固定して、残りがどうなっているかを考える のが、自然かつ基本です。 例えば、(1) だと \(c=1\) のときは \(a\) , \(b\) はどうだろ? \(c=2\) のときは \(a\) , \(b\) はどうだろ? というような感じです。 また、サイコ ...
2022年度 北海道大学 理系第4問【円順列と確率の原則】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 同じものを含む円順列と確率について考える問題です。 非常に教育的な内容であり、教材として使いたい問題です。 本問のポイントは 確率では全てのものを区別せよ という鉄則にしたがって考える部分です。 なまじ \(\mathrm{O}\) , \(\mathrm{K}\) など、同じ文字を含んでいるがゆえに、身構えて変なことを考えてしまったという受験生もいたかもしれません。 ただ、できれば本問は確保したいレベルの基本的な問題です。 分野的に苦手意 ...
2022年度 東北大学 理系第1問【整数の和分割の方法】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 整数を自然数や非負整数の和の形に分割する方法は割と定番の話題として、単元学習においても触れる話題です。 ただ、本問を一見すると 「ん?奇数?」 と怯むかもしれません。 ただ、正の奇数 \(l\) , \(m\) , \(n\) を \(L\) , \(M\) , \(N\) を非負整数として $$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} l=2L+1 \\ m=2M+1\\ n=2N+1 \e ...
2022年度 京都大学 理系第2問【距離が2以上離れる3整数についての確率】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 京大らしいシンプルな題意です。 2005年度の京大に類似する設定の過去問があります。 題意を満たす整数の組 \((X \ , \ Y \ , \ Z)\) の個数を数え上げるわけですが、複数の方針が考えられます。 方針1 愚直に数える方針としては \(Y=k\) などと固定すると、 というようなイメージで考え、 \(X\) のとり得る値としては \(1\) から \(k-2\) までの \(k-2\) 通り \(Z\) のとり得る値としては ...
2022年度 東京大学理系第6問【点の移動に関する確率】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題文が長く、威圧感がありますが、ルール自体はそこまで複雑ではありません。 (1) の実験的設問でどこまで核心に迫れるかが問題です。 正直、(1) は愚直に全て書き出してもタカが知れています。 ただ、腕力だと (1) は押し切れても (2) で手詰まりの可能性が高いでしょう。 したがって、完答を目指すのであれば (1) の段階から (2) に繋がるような解き方をする必要があります。 本問は要するに 結局移動の方向は3方向しかない 裏が出ると、 ...
組分け問題【区別のあるなし問題】【1999年度 立教大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題3【腕試し用類題】はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 場合の数や確率の分野に対する苦手意識をもつ人を量産するタイプの問題です。 何を区別して何を区別しないか について例題から徐々にステップアップしていき、最終的には東大後期の問題を倒してみたいと思います。 (以下ネタバレ注意) &nbs ...
球の追加による確率【1970年度 九州大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 壺から壺へ球を移動させていき、最後の壺から白球が取り出される確率を考えます。 人によっては直感で分かってしまう人もいるかもしれません。 難易度的にはキッチリ差が付くちょうどよい難易度でしょう。 どちらかというと、問題の構造を分析してその場で対応する力を要する問題です。 問題文を見て睨めっこしてしまうタイプの人を弾くフィルターが付いています。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む いきなりが難しければ実験 い ...
サイコロの目の約数と論証【2014年度 奈良女子大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) サイコロを投げて出た目の数の約数の番号の付いたカードを裏返していくという問題です。 実は、この設定で昔作問したことがありました。 当時は自分の中で新作問題のつもりで模試用に作問したのですが、後に奈良女子大で出題されていた本問を発見し、 そりゃこのぐらいシンプルな設定であれば被るわな と思ったのを思い出します。 その問題は最後に類題としておいておきますので、よかったらどうぞ。 なお、以下の解説では赤面の状態をR、白面の状態をWと表し、左から番号 ...
確率の最大【隣接2項比較】【2003年度 京都産業大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 確率の最大を求めるという問題を扱います。 恐らく単元学習の段階では解法のクセの強さと、考え方に慣れていないため、難問という位置づけだったと思います。 ただ、演習段階においては定番の類の問題と言ってよく、学習の定着度があらわれるテーマです。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 3回目の1で操作終了ということを噛み砕いてイメージすれば というように 直前の \(n-1\) 回目までにリーチが ...