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仮想難関大

仮想難関大(オリジナル予想問題)【微分法】【2曲線が接する】【共通接線】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。

「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」

という方はぜひご活用ください。

今回は微分法に関する接線の問題です。

接線についての構図を把握し、その構図の違いによるそれぞれの翻訳の仕方を学習します。

(以下ネタバレ注意)

 

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(1) について

接線の式を出す基本問題です。

最初、f(x) の与え方に作為的な部分を感じたかもしれませんが、微分してみると分かります。

f'(x)=e^{x}(x-a)

とシンプルにまとまります。

また、f(x)=0 となる x

x=a+1

ですから、今回の点 \mathrm{A}(a+1 \ , \ 0) です。

よって、点 \mathrm{A} における接線の傾きは

f'(a+1)=e^{a+1}

とこれもキレイにまとまります。

したがって、l の方程式は

y=e^{a+1}\{x-(a+1)\}

すなわち

y=e^{a+1}x-e^{a+1}(a+1)

となります。

(2) について

g(x)=\log{(px+q)} とします。

与えられているシチュエーションは

というように、点 \mathrm{A} において、y=f(x)y=g(x) が接点を共有している状態です。

したがって、この構図において立てるべき式は

  • g(a+1)=f(a+1)(=0)
  • g'(a+1)=f'(a+1)

という2点です。

一般論:2曲線が接する

一般に

というように、2曲線 y=f(x)y=g(x) が接している(接点を共有している)とき

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} f(t)=g(t) \\ f'(t)=g'(t) \end{array} \right. \end{eqnarray}

という翻訳になります。

(3) について

今度は

という構図になります。

今度は y=e^{bx+c} における接線の接点を \mathrm{T} (t \ , \ e^{bt+c}) と設定し、

\mathrm{T} における接線が l と一致する

という方向性で翻訳します。

詳しい計算結果は【解答】で確認してください。

ここでは流れだけ記します。

\mathrm{T} における接線の式は

y=be^{bt+c}x-e^{bt+c}(bt-1)

となります。

これが l の式

y=e^{a+1}x-e^{a+1}(a+1)

と一致することになるため

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} e^{a+1}=be^{bt+c} \\ e^{a+1}(a+1)=e^{bt+c}(bt-1) \end{array} \right. \end{eqnarray}

という式を得ます。

ここから文字の多さに溺れることなく処理しましょう。

今回の変動パラメータは at です。

そして、この at は従属な関係です。

なぜなら、a を動かすと、それに応じて接線が決まり、t が決まるからです。

最終的に

a についての恒等式

と見ることを見据えると、従属な関係にある at のうち

t の方を消したい

という気持ちが出てくるはずです。

ここまで晒しましたが、今度は計算上、もう一山(もうワンパンチ)あります。

これについては基本がモノを言う部分なのでぜひ考えてみてほしいと思います。

一般論:共通接線(接点を共有しない場合)

一般に

というように、2曲線 y=f(x)y=g(x) が共通接線をもっている(接点を共有しない)とき

  • (s \ , \ f(s)) における接線 y=f'(s)(x-s)+f(s)
  • (t \ , \ g(t)) における接線 y=g'(t)(x-t)+g(t)

が一致する。

という翻訳になります。

解答はコチラ

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