解答速報

2022年度 大阪大学 理系数学【総評と感想】

2022年度大阪大学理系 各解説記事

2022年度 大阪大学 理系第1問【1次分数変換】【アポロニウスの円】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 1次分数変換による点の軌跡を求める定番の話題です。 手元に \(|z-\displaystyle \frac{3}{2}|=r\) という \(z\) を縛っている式があります。 この状況で、\(w\) を縛っている式を Get したいわけです。 \(z\) ,  \(w\) の関係式である \(z+w=zw\) という式から \(z=w の式\) という形にして、先ほどの \(|z-\displaystyle \frac{3}{2}|=r\ ...

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2022年度 大阪大学 理系第2問【3次方程式の有理数解】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\cos{n\theta}\) が \(\cos{\theta}\) の \(n\) 次式で表せるという チェビシェフの多項式 という有名ネタをベースとした問題です。 阪大受験生であれば、この類の類題は経験したことがあるとは思います。 流れが独特なところもあるため、経験による部分が大きい問題ではあります。 特に最後のオチの (3) については、 整数係数方程式特有の話題 \(a_{n}x^{n}+a_{n-1}x^{n-1}+ \cdot ...

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2022年度 大阪大学 理系第3問【線分の通過領域】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 線分の通過領域をテーマとする難関大では頻出の話題です。 本サイトでも、 などで扱っています。 この話題に対しては、順像法、逆像法、包絡線など、様々な解法があります。 特に逆像法については、考え方が独特であり、ある程度数をこなし慣れていないと中々自分のものにすることが難しいでしょう。 本サイトでは テーマ別演習:逆像法 で扱っており、通過領域に関しては第3講で扱っています。 通過領域は、話題的に難易度は高いですが、難関大においては登場頻度は高く ...

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2022年度 大阪大学 理系第4問【縮小関数による漸化式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 縮小関数によって定まる漸化式によって定まる数列の極限を考える問題で、難関大を目指すにあたっては経験を積んでおきたい話題です。 本問は今回のテーマを学ぶにあたって、標準的な内容であり、今後このテーマの例題として様々な教材で扱われるでしょう。 キーワード ①:\(f'\) の範囲 ( 最大・最小 ) ②:\(f(x)=x\)  (不動点の存在) ③:\(a_{n+1}=f(a_{n})\) という漸化式 オチはあらかた決まっていて、③の漸化式と② ...

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2022年度 大阪大学 理系第5問【パラメータ曲線の面積】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パラメータ表示された曲線による面積を考える問題です。 話題としては定番の話題であり、方針面で何をしてよいのかが分からないということがあってはなりません。 今回のパラメータ曲線を図示すると   という概形になります。 見づらくて申し訳ないですが、微妙に膨らんでおり、\(x\) 軸に沿って積分していく場合、くり抜きの作業が発生します。 本問の山場は パラメータ表示された曲線の図示 くり抜き作業を伴う積分計算の工夫 ということになります。 ...

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  • 150分
  • 5題
  • 記述式

と、形式に変更はありません。

分野的トピックス

第1問:複素数平面(Ⅲ)

第2問:高次方程式・三角関数

第3問:図形と方程式

第4問:極限・微分法(Ⅲ)

第5問:積分法(Ⅲ)

と、半分以上が数Ⅲ分野からの出題で、数Ⅲ主体の出題は例年の傾向です。

各大問について

第1問(やや易)

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

複素数平面上で点 \(z\) の動きに対し、 \(w=f(z)\) という関係で与えられる点 \(w\) の軌跡を考える定番の問題です。

通常 \(w=f(z)\) という形で \(w\) が与えられるのが多い中、本問は

\(z+w=zw\)

という和と積の形で与えられている点がオシャレです。

類題経験は阪大の受験生であればあるはずで、やるべきことは明確に見えている必要があります。

\(z\) が動く円の半径が \(r\) ということで、文字で与えられているため

  • 場合分けが発生する
  • 計算量は若干ある

ということになりますが、方針が見えている以上、取りこぼしたくはありません。

結論としては2定点からの距離の比率が一定となる点の軌跡となり

  • 垂直二等分線
  • アポロニウスの円

という結論も、しっかりと学習してきた受験生ならば見えるはずです。

話題の頻出度からすると難易度はやや易です。

第2問(標準)

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

三角関数として表現できる値を解をもつ3次方程式であり、背景には「チェビシェフの多項式」があります。

名前自体はともかく、これも様々な問題集に収録されている話題であり、類題の経験もあるはずです。

テーマ別演習:チェビシェフの多項式

チェビシェフの多項式 第1講【第1種チェビシェフ多項式】【2008年度 東京慈恵会医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 このシリーズのまとめはこちら   まず、 \(\cos{n\theta}=T_{n}(\cos{\theta})\) を満たす多項式 \(T_{n}(x)\) のことを(第1種)チェビシェフの多項式といいます。 例をあげ ...

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チェビシェフの多項式 第2講【チェビシェフの多項式が満たす漸化式】【2015年度 千葉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第2弾です。 このシリーズのまとめはこちら 今回はチェビシェフの多項式 \(T_{n}(x)\) が満たす漸化式について考えます。 チェビシェフの多項式 \(T_{n}(x)\) は チェビシェフの多項式が満たす漸化式 $$ ...

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チェビシェフの多項式 第3講【第2種チェビシェフの多項式】【1996年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第3弾です。 このシリーズのまとめはこちら 前回までに \(\cos{n\theta}=T_{n}(\cos{\theta})\) を満たす多項式 \(T_{n}(x)\) について考えてきました。 じゃあ \(\sin{n ...

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チェビシェフの多項式 第4講【チェビシェフの多項式のグラフの特徴】【1997年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第4弾です。 このシリーズのまとめはこちら 今回のテーマは \(y=T_{n}(x)\) のグラフの特徴です。 本問は前回までと違って \(\cos{n\theta}=T_{n}(\cos{\theta})\) といったよう ...

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チェビシェフの多項式 第5講【変形チェビシェフの多項式】【2004年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第5弾です。 このシリーズのまとめはこちら   これまでのチェビシェフの多項式 \(T_{n}(x)\) と似ていますが、\(\cos{n\theta}\) ではなく、\(2\cos{n\theta}\) や、\( ...

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チェビシェフの多項式 第6講【変形チェビシェフの多項式のグラフ】【2004年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第6弾です。 このシリーズのまとめはこちら     背景的知識を抜きにしても本問を解くことはできますので、まずは正攻法で挑んでほしいと思います。   (以下ネタバレ注意)   + クリ ...

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チェビシェフの多項式 第7講【ミニマックス原理との関連】【1977年度岐阜大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第7弾です。 【前回までの内容】   今回はミニマックス原理というものが背景にある問題を扱います。 一連の流れが非常に独特です。 誘導があるならともかく、誘導なしの場合、初見で対応するのはかなり難しいと思います。 ...

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でガッツリ扱っています。

最後の \(\cos{\displaystyle \frac{2\pi}{7}}\) が無理数であることについては、もちろん背理法であり、

整数係数方程式特有の話題

\(a_{n}x^{n}+a_{n-1}x^{n-1}+ \cdots +a_{1}x+a_{0}=0\) という \(n\) 次の整数係数方程式において

この整数係数方程式が有理数解をもつならば \(x= \displaystyle \frac{a_{0} の約数}{a_{n} の約数}\) の形に限られ、

とくに \(a_{n}=1\) というモニック方程式においては、有理数解ならば実は整数解である。

という有名事実が自分のものになっているかなども問われます。

これについては

参考モニック方程式【最高次が1である高次方程式】【2019年度 東京学芸大学ほか】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   最高次の係数が 1 であるような整数係数 \(n\) 次方程式を \(n\) 次のモニック多項式と呼びます。 入試において ...

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などでとりあげています。

難易度は標準です。

第3問(標準)

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

「線分の通過領域」というトピックスで、これも難関大では頻出の話題の一つです。

本サイトでも、

参考直線の通過領域、線分の通過領域【2009年度 横浜国立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 難関大頻出の話題である「通過領域」の問題の中でも、一番シンプルな「直線の通過領域」について考えます。 さらに、その延長にある「線分の通過 ...

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などで扱っています。

もちろん初見では厳しいのですが、しっかり勉強してきましたという人にとっては解法は様々考えられ、目移りするぐらいです。

難易度は標準です。

第4問(標準)

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

縮小関数によって定まる漸化式によって定まる数列の極限を考える問題です。

これまた難関大では頻出で、経験を積んでおきたい話題です。

本サイトでも

参考縮小関数による漸化式の極限【関数によって定まる数列の極限】【1994年度 筑波大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   縮小関数による漸化式の極限という、難関大ではちょこちょこ出題されるテーマです。 もし、初見であれば、まずは初見でやってみて ...

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で扱っています。

確かに初見だと厳しいものがあるかもしれません。

ただ、受験生、特に現役生が出会える問題に限りがあるのは重々承知のうえで厳しいことを言いますが、大阪大学の受験生であれば、試験場ではじめましてというのは準備不足と言わざるを得ません。

難易度は標準です。

第5問(標準)

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

パラメータ表示された曲線が絡む面積で、これも面積計算の分野における定番の話題です。

パラメータ表示された曲線については

  • 概形の図示
  • 面積計算
  • 回転体の体積計算
  • 弧長
  • 接線の立式

など、一通りの扱いについて習熟しておく必要があります。

本サイトでも

有名曲線シリーズ

円の垂足曲線【動点の動く軌跡と動いた道のり】【2005年度 岡山大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 曲線上の動点 \(T\) における接線に、定点から下ろした垂線の足の軌跡を「垂足曲線」と言います。 本問は円の垂足曲線を扱った問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 一般的に垂足曲線は \(y=f(x)\) のような表示だと複雑になりますから、パラメータ表示(媒介変数表示)を用いて表現します。 ココがポイント ベクトルをつないでパラメータ表示 サイクロイド系の有名曲線もこのポイントの考え方でパラメ ...

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有名曲線【エピサイクロイドと長さ】【1989年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 【他の有名曲線を扱った問題はこちら】   さて、本問はサイクロイド3兄弟の一人、エピサイクロイドという有名曲線を扱った問題です。 サイクロイドとは ガムを踏んだタイヤが転がったときの、ガムの軌跡 です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む どれだけ回転したかを表す量 \(\theta\) を導入すれば、点 \(P\) \((x \ , \ y)\) について $$\begin{eqnarray} ...

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有名曲線【ハイポサイクロイド】【アステロイド】【2014年度 岐阜薬科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   【他の有名曲線を扱った問題はこちら】   さて、本問はサイクロイド3兄弟の一人、ハイポサイクロイドという有名曲線を扱った問題です。 サイクロイドとは ガムを踏んだタイヤが転がったときの、ガムの軌跡 です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む どれだけ回転したかを表す量 \(\theta\) を導入すれば、点 \(P\) \((x \ , \ y)\) について $$\begin{e ...

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有名曲線【伸開線:インヴォリュート】【1998年度 武蔵工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   【他の有名曲線を扱った問題はこちら】   さて、本問は円の伸開線(インヴォリュート)と呼ばれる有名曲線を扱った問題です。 円に巻き付いた糸をたわむことなくほどいていったときの糸の先の軌跡です。 セロハンテープを伸ばすイメージに似ていますね。 本問では丁寧に図がついていますが、イメージして自分で図がかけると、立式のポイントを体で覚えられると思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読 ...

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有名曲線【カージオイド】【複素数平面からの問いかけ】【2005年度 早稲田大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   複素数平面の顔をしていますが、一皮むけば、有名曲線が現れます。 もちろん、その有名曲線特有の知識がなければ解けないとかはないのでご安心ください。 少しぼやくと 今回 \(|z|=1\) を動くとしか書いていません。 \(z\) が半径 1  の円をグルグル動けば、\(w\) も際限なく動き、点 \(w\) の描く曲線の長さは特定されません。 今回は非常に好意的に解釈し、 「重なっていない部分を曲線の長さとみなして」 考えました。 ...

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有名曲線【アステロイド】【陰関数の微分】【1982年度 岐阜大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 本問は教科書的な項目で言えば 陰関数の微分に関する力を見る問題 ということができるでしょう。 これから述べる背景的なものや、経験的な部分でアドバンテージをもてることはありますので是非今後の糧にしておきたい問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 接線の式を出すために まずは接線の式を出すために \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) を出す必要があります。 今回は \(y=f ...

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有名曲線【サイクロイド】【パラメーター表示された曲線の接線の扱い】【1988年度 岐阜大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) サイクロイドという有名曲線を扱った問題です。 サイクロイドとは ガムを踏んだタイヤが転がったときの、ガムの軌跡 です。 サイクロイドの中でも一番シンプルな地面を転がるタイプです。 パラメーター表示された曲線の扱いがしっかりしていれば、サイクロイドだということを知らなかったり、見抜けなかったとしても、問題自体は解くことができます。 ひとまずはパラメータ表示された曲線の扱いと言う部分の確認として利用してみてください。 本問は、簡単すぎず、難しすぎ ...

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有名曲線【等角螺旋と特徴的な性質】【2000年度 神戸大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 有名曲線の一つである「等角螺旋」と呼ばれる曲線について扱った問題です。 対数螺旋、ベルヌーイの螺旋など様々な呼ばれ方がありますが、性質的なものと関連付けると等角螺旋という呼び方が「名が体を表す」ような呼び方なのでここではそう呼ばせてもらいます。 本問は教科書的な力で言えば 微分法の基本的な運用力 ベクトルを用いて座標平面上の角度を扱う力 パラメータ表示された曲線の弧長を求める力 が問われています。 上記の力をはかるためには、別に等角螺旋を題材 ...

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有名曲線【カテナリー(懸垂線)】【2017年度 名古屋市立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) カテナリー(懸垂線)と呼ばれる有名曲線を扱った問題を見ていきます。 カテナリー(懸垂線)とは カテナリー(懸垂線)は鎖やロープの両端をもってぶら下げたときにできる曲線と紹介されるのが有名です。 カテナリー(懸垂線)を与える式 \(a\) は \(a \gt 0\) を満たす定数とするとき、カテナリー(懸垂線)を与える式は カテナリーを与える式 \(f(x)=\displaystyle \frac{a(e^{\frac{x}{a}}+e^{-\ ...

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有名曲線【リサジュー曲線 (リサージュ 曲線)】【2014年度 同志社大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) リサジュー曲線と呼ばれる有名曲線について扱った問題です。 リサージュ曲線という呼ばれ方もあり、呼ばれ方に多少揺れがあります。 個人的にはリサージュの方が言いやすいですけど。 リサージュ曲線の定義 媒介変数 \(t\) を用いて リサージュ曲線 $$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x  = A \sin{at} \\ y = B \sin{(bt+\delta)} \end{array} \r ...

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有名曲線【デカルトの正葉線】【2015年度 横浜市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) デカルトの正葉線という曲線についての問題です。 項目的には極座標で表された曲線が囲む面積ということになります。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 極方程式について 与えられた \(x^{3}-3axy+y^{3}=0\) に \(x=r\cos{\theta}\) ,  \(y=r\sin{\theta}\) を代入すると \(r^{2}\{r(\cos^{3}{\theta}+\sin^{3}{\th ...

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有名曲線【アルキメデスの螺旋(渦巻線)】【2002年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) アルキメデスの螺旋(渦巻線)と呼ばれる有名曲線を扱った問題です。 アルキメデスの螺旋 \(a\) を \(a \gt 0\) なる定数としたとき、極方程式 \(r=a \theta\) で与えられる曲線をアルキメデスの螺旋(渦巻線)と言います。 本問はアルキメデスの螺旋の弧長について計算させる問題です。 結局差が付くのは最後の積分計算でしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 良くも ...

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有名曲線【レムニスケート】【2005年度 鹿児島大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) レムニスケート(連珠形)と呼ばれる有名曲線を題材とし、 直交座標表示と極方程式との結びつき 極方程式で表される曲線の面積 について学習します。 正直極方程式はウルサイ議論が多く、記述で抜かりなくまとめるには神経を使うので疲れる分野に感じる人も多いでしょう。 そのあたりについては「方程式」という言葉の意味を噛み砕いていけば、押さえるべき部分というのがある程度は見えると思います。 どうやって解答をまとめようかという「記述のまとめ方」みたいなところ ...

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2022年度 九州大学 理系第5問【パラメータ表示された曲線】【ハイポサイクロイドの概形と面積】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パラメータ表示された曲線に関する概形と面積について考える定番の話題です。 最終的にこの曲線 \(C\) の概形を図示することになりますが、それに向けてうまく工夫して考えるように誘導がついています。 誘導に乗れるかどうかということは、誘導のありがたみを感じることができるかどうかということです。 \(x\) 軸についての対称性 \(\displaystyle \frac{\pi}{3}\) ごとの回転対称性 という「対称性」を駆使し、省エネしなが ...

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で、有名曲線をテーマとし、上記の基本を諸々扱っています。

難易度は標準です。

全体的に

今年の大阪大学については

頻出の上級テーマ

が5題全てを占めました。

  • 第1問:1次分数変換による円円対応(反転)
  • 第2問:チェビシェフの多項式とモニック方程式の扱い
  • 第3問:線分の通過領域
  • 第4問:縮小関数による漸化式
  • 第5問:パラメータ表示された曲線の面積

と、

  • しっかり学習し、準備していればキッチリ取れるが、試験場ではじめましてだと確保するのは極めて厳しい

という類の問題です。

どの問題も、阪大受験生が取り組んでいるであろう問題集にはほぼ収録されているはずで、「どこかで目にしたことある」という感想をもった受験生が多いはずです。

その意味では、本サイトが今年一番貢献したのは大阪大学だったかもしれません。

普段の学習の中で、

  • 本当にマスターしたか
  • できたつもりになっていただけだったか

を振り分ける問題としてうってつけのセットだったと思います。

例年は計算が重く、完答するのが大変な問題も目立つ中、今年については多少の計算量はあるものの、例年ほど手数は多くはありません。

話題そのものの頻出度も考えると昨年に比べてやや易化と言えます。

5題中5題とも「The典型問題」であることに驚きましたが、きっちりと差がつくとは思います。

ただ、今後もこのような傾向が続くかについては今の段階では何とも言えず、従来阪大で出題されてきた思考力を要する本格的な問題が並ぶということも十分考えられます。

闇雲に難問を解き漁るだけでは、空回ってしまいます。

来年度以降の受験生については、典型問題に対する確実な理解と瞬発力の大切さを教訓としてください。

上記で述べたような「できたつもり」を出来る限り排除し、自信をもってできると言えるよう時間をかけて足腰を鍛えてほしいと思います。

それが結果的に難問に立ち向かう足掛かりとなってきます。

2022年度大阪大学理系 各解説記事

2022年度 大阪大学 理系第1問【1次分数変換】【アポロニウスの円】

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2022年度 大阪大学 理系第2問【3次方程式の有理数解】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\cos{n\theta}\) が \(\cos{\theta}\) の \(n\) 次式で表せるという チェビシェフの多項式 という有名ネタをベースとした問題です。 阪大受験生であれば、この類の類題は経験したことがあるとは思います。 流れが独特なところもあるため、経験による部分が大きい問題ではあります。 特に最後のオチの (3) については、 整数係数方程式特有の話題 \(a_{n}x^{n}+a_{n-1}x^{n-1}+ \cdot ...

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2022年度 大阪大学 理系第3問【線分の通過領域】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 線分の通過領域をテーマとする難関大では頻出の話題です。 本サイトでも、 などで扱っています。 この話題に対しては、順像法、逆像法、包絡線など、様々な解法があります。 特に逆像法については、考え方が独特であり、ある程度数をこなし慣れていないと中々自分のものにすることが難しいでしょう。 本サイトでは テーマ別演習:逆像法 で扱っており、通過領域に関しては第3講で扱っています。 通過領域は、話題的に難易度は高いですが、難関大においては登場頻度は高く ...

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2022年度 大阪大学 理系第4問【縮小関数による漸化式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 縮小関数によって定まる漸化式によって定まる数列の極限を考える問題で、難関大を目指すにあたっては経験を積んでおきたい話題です。 本問は今回のテーマを学ぶにあたって、標準的な内容であり、今後このテーマの例題として様々な教材で扱われるでしょう。 キーワード ①:\(f'\) の範囲 ( 最大・最小 ) ②:\(f(x)=x\)  (不動点の存在) ③:\(a_{n+1}=f(a_{n})\) という漸化式 オチはあらかた決まっていて、③の漸化式と② ...

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2022年度 大阪大学 理系第5問【パラメータ曲線の面積】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パラメータ表示された曲線による面積を考える問題です。 話題としては定番の話題であり、方針面で何をしてよいのかが分からないということがあってはなりません。 今回のパラメータ曲線を図示すると   という概形になります。 見づらくて申し訳ないですが、微妙に膨らんでおり、\(x\) 軸に沿って積分していく場合、くり抜きの作業が発生します。 本問の山場は パラメータ表示された曲線の図示 くり抜き作業を伴う積分計算の工夫 ということになります。 ...

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