チェビシェフの多項式 テーマ別演習

チェビシェフの多項式 第3講【第2種チェビシェフの多項式】【1996年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。

初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。

今回は第3弾です。

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チェビシェフの多項式 第1講【第1種チェビシェフ多項式】【2008年度 東京慈恵会医科大学】

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チェビシェフの多項式 第2講【チェビシェフの多項式が満たす漸化式】【2015年度 千葉大学】

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チェビシェフの多項式 第3講【第2種チェビシェフの多項式】【1996年度 京都大学】

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チェビシェフの多項式 第4講【チェビシェフの多項式のグラフの特徴】【1997年度 京都大学】

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チェビシェフの多項式 第5講【変形チェビシェフの多項式】【2004年度 名古屋大学】

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チェビシェフの多項式 第6講【変形チェビシェフの多項式のグラフ】【2004年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   チェビシェフの多項式と呼ばれる有名テーマを扱った問題で、大学入試においても様々な角度から切り込まれています。 初見だと厳しい内容もありますので、代表的な問題を今回シリーズものとして扱うことにしました。 今回は第6弾です。 このシリーズのまとめはこちら     背景的知識を抜きにしても本問を解くことはできますので、まずは正攻法で挑んでほしいと思います。   (以下ネタバレ注意)   + クリ ...

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チェビシェフの多項式 第7講【ミニマックス原理との関連】【1977年度岐阜大学】

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前回までに \(\cos{n\theta}=T_{n}(\cos{\theta})\) を満たす多項式 \(T_{n}(x)\) について考えてきました。

じゃあ \(\sin{n\theta}\) については?

という疑問について今回の問題を通じて考えていきます。

\(\sin{1\theta}=\sin{\theta}\)

\(\sin{2\theta}=2\sin{\theta}\cos{\theta}\)

\(\sin{3\theta}=3\sin{\theta}-4\sin^3{\theta}=(4\cos^2{\theta}-1)\sin{\theta}\)

 

と実験してみると \(\cos{\theta}\) だけでは表すことはできないようです。

ただ、\(\sin{\theta}\) は1つしか残っていないということに注目すると

\(\displaystyle \frac{\sin{n\theta}}{\sin{\theta}}=U_{n-1}(\cos{\theta})\) という \(n-1\) 次式 \(U_{n-1}(x)\) が存在する

ということが言えそうです。

(本問でいう \(g_{n}(x)\) は \(U_{n-1}(x)\) に相当します。)

この \(U_{n-1}(x)\) は第2種チェビシェフの多項式と呼ばれます。

 

(以下ネタバレ注意)

 

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路線としては数学的帰納法でしょう。

前提知識なく取り組むとするならば、\(n=k+1\) のとき

\(\cos{(k+1)\theta}\)

\(=\cos{k\theta}\cos{\theta}-\sin{k\theta}\sin{\theta}\)

\(=f_{k}(\cos{\theta})\cos{\theta}-g_{k}(\cos{\theta})\sin^2{\theta}\)

\(=f_{k}(\cos{\theta})\cos{\theta}-g_{k}(\cos{\theta}) (1-\cos^2{\theta})\)

\(=f_{k}(\cos{\theta})\cos{\theta}+g_{k}(\cos{\theta})\cos^2{\theta}-g_{k}(\cos{\theta})\)

\(x=\cos{\theta}\) という置換により

\(=xf_{k}(x)+x^2g_{k}(x)-g_{k}(x)\)

\(=\)( \(k+1\)次式 )\(+\)( \(k+1\)次式 )\(-\)( \(k-1\)次式 )

となりますが、これで帰納法の目標である \(=\)( \(k+1\) 次式 ) と言えたわけではありません。

\(x^{k+1}\) の項が打ち消しあう可能性を否定しなければならないからです。

( 前回の「チェビシェフの多項式2」で最高次の係数は \(2^{n-1}\) であることを学習している人はいいですが、前提知識がなければ実験でこれを見出す必要があります。)

\(\sin{(k+1)\theta}\) についても同様です。

また、前回の内容を学習しているということであれば

\(\cos{(n+2)\theta}+\cos{n\theta}=2 \cos{(n+1)\theta}\cos{\theta}\)

\(\sin{(n+2)\theta}+\sin{n\theta}=2 \sin{(n+1)\theta}\sin{\theta}\)

という和積公式を利用するという発想も自然に思えるはずです。

これにより

\(f_{n+2}(x)=2xf_{n+1}(x)-f_{n}(x)\)

\(g_{n+2}(x)=2xg_{n+1}(x)-g_{n}(x)\)

と \(f\) だけ, \(g\) だけの漸化式を作ることができ、これだと最高次の係数に触れる必要はありません。

このように前回までの内容が何かしらの形で問われてきます。頑張ってみましょう。

(2) の結果もチェビシェフの多項式の特徴の1つですし、(3)はその結果から言える面白い性質です。

解答はコチラ

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