実践演習 方程式・不等式・関数系

単位円上の複素数【条件をどう効かすか】【2005年度 弘前大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

単位円上にある複素数 \(\alpha\) ,  \(\beta\) ,  \(\gamma\) についての性質について考える問題です。

\(|\alpha|=|\beta|=|\gamma|=1\) という条件をどう効かすかという部分について考えてみてください。

(以下ネタバレ注意)

 

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基本路線

\(z=\displaystyle \frac{(\alpha+\beta)(\beta+\gamma) (\gamma+\alpha)}{\alpha \beta \gamma}\) とおいたときに \(z\) が実数であることを目指すことになります。

複素数 z が実数であることの翻訳

\(z=\bar{z}\)

この「\(z=\bar{z}\) を目指す」という路線は外したくはありません。

\(|\alpha|=|\beta|=|\gamma|=1\) をどう効かせていくか

\(|z|=1\) であれば、\(|z|^{2}=1\) から

\(z\bar{z}=1\)

ということになります。

ここからはケースバイケースですが、

  • 共役複素数の形を嫌うのであれば、\(\bar{z}=\displaystyle \frac{1}{z}\)
  • 分数の形を嫌うのであれば、\(\displaystyle \frac{1}{z}=\bar{z}\)

と見方を使い分けていくような眼が欲しいところです。

今回は2路線の解答を用意しました。

追加問題

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

弘前大学の例題を元に追加的に作った問題です。

作ったと銘打っていますが、過去の大学入試で出題されていそうな気もします。

そのあたり未確認なので、もし情報をもっている方がみえたら教えてください。

意外とテクった式変形を要求されると思います。

個人的に、正三角形というキレイな三角形となるための必要十分条件が

\(\displaystyle \frac{(\alpha+\beta)(\beta+\gamma) (\gamma+\alpha)}{\alpha \beta \gamma}=1\) ではなく、\(\displaystyle \frac{(\alpha+\beta)(\beta+\gamma) (\gamma+\alpha)}{\alpha \beta \gamma}=-1\) であることに意外性を感じました。

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