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仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。
「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」
という方はぜひご活用ください。
今回は微分法に関する問題です。
a^{b} と b^{a} という形の2数についての大小比較がテーマです。
古くからある有名問題であり、(1) , (2) までは定番の内容です。
(3) で少し「ムムっ」となることを想定して数値設定してあります。
(以下ネタバレ注意)
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a^{b} と b^{a} の大小比較
2つの正の実数 a , b に対して、a^{b} と b^{a} の大小を比較したければ
- \log{a^{b}} と \log{b^{a}}
- b\log{a} と a\log{b}
両辺を ab で割った
- \displaystyle \frac{\log{a}}{a} と \displaystyle \frac{\log{b}}{b}
というように、比較すべき2数をどんどん落とし込んでいきます。
そうすると、
f(x)=\displaystyle \frac{\log{x}}{x}
という関数の振る舞い(グラフ)に注目したくなるでしょう。
このグラフは正直有名人と言ってよく、

といった概形になります。
微分計算もそこまで大変ではありません。
e^{\pi} と {\pi}^{e} の大小比較
有名問題で、実際の入試問題でもよく出題されています。
(2000 筑波大、2015 関西大、2016 島根大 など挙げればキリがありません。)
x \gt e の範囲で f(x) が単調減少であることから
f(\pi) \lt f(e)
となり、これが得られれば上述の話から解決します。
解答では、天下り的に逆算して記述していきます。
{\pi}^{2} と 2^{\pi} の大小比較
今度は
2 \lt e \lt \pi と e を挟んだ2数なので

なのか

なのかが単純には分かりません。
ここからの打開策については、鋭さが求められます。

というように、一本補助線を引くと途端に視界が開けるでしょう。
2^{4}=4^{2}
は a^{b}=b^{a} を満たす代表例です。
何で思いついたんですか?と訊かれたら返答に困る類の発想でしょう。
解答はコチラ