実践演習 極限・微分積分系

有名曲線【アルキメデスの螺旋(渦巻線)】【2002年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

アルキメデスの螺旋(渦巻線)と呼ばれる有名曲線を扱った問題です。

アルキメデスの螺旋

\(a\) を \(a \gt 0\) なる定数としたとき、極方程式

\(r=a \theta\)

で与えられる曲線をアルキメデスの螺旋(渦巻線)と言います。

本問はアルキメデスの螺旋の弧長について計算させる問題です。

結局差が付くのは最後の積分計算でしょう。

(以下ネタバレ注意)

 

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(1) について

良くも悪くも微分するだけなので、京大受験生にとってここを落とすのは致命傷となります。

(2) のヒント的設問でもあり、ここを落としてしまうと取れるものも取れなくなってしまいます。

慎重に計算しましょう。

\(f'(x)=\displaystyle \frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}}\)

となります。

(2) について

いよいよ本問の趣旨である弧長計算に入っていきます。

極座標よりも直交座標の方が慣れ親しんでいると思います。

原点が極である場合、直交座標 \((x \ , \ y)\) と極座標 \((r \ , \ \theta)\) との間には

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x=r\cos{\theta} \\
y=r\sin{\theta}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

という関係がありますから、今回の曲線は

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x=\theta \cos{\theta} \\
y=\theta \sin{\theta}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

と、パラメータ表示できます。

パラメータ表示された曲線の弧長については

\(\displaystyle \int_{t_{1}}^{t_{2}}\sqrt{(\displaystyle \frac{dx}{dt})^{2}+(\displaystyle \frac{dy}{dt})^{2}} dt\)

という基本公式があります。

今回は

\((\displaystyle \frac{dx}{d\theta})^{2}+(\displaystyle \frac{dy}{d\theta})^{2}=1+{\theta}^{2}\)

となりますから、求める長さ \(L\) は

\(L=\displaystyle \int_{0}^{\pi}\sqrt{1+{\theta}^{2}} d \theta \)

となります。

この積分はノーヒントだと難問です。

(1) を活用する

部分積分を一発かますと

\(\left[ \theta \sqrt{1+{\theta}^{2}} \right]_0^{\pi}-\displaystyle \int_{0}^{\pi} \displaystyle \frac{{\theta}^{2}}{\sqrt{1+{\theta}^{2}}} d \theta\)

ということになり、これを整理すると

\(L=\pi \sqrt{1+{\pi}^{2}}-L+\displaystyle \int_{0}^{\pi} \displaystyle \frac{1}{\sqrt{1+{\theta}^{2}}} d \theta\)

となり、同形出現のパターンとなります。

したがって、結局は

\(\displaystyle \int_{0}^{\pi} \displaystyle \frac{1}{\sqrt{1+{\theta}^{2}}} d \theta\)

の計算が決め手となります。

これは (1) の結果がモロに使える形となります。

ノーヒントであった場合

流石の京大も

\(\displaystyle \int_{0}^{\pi}\sqrt{1+{x}^{2}} dx \)

タイプの積分には誘導を付けたようです。

ノーヒントであることは稀でしょうが、一応難関大を目指すのであれば準備しておくことが望ましいでしょう。

これについては

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でこの積分に関する詳細を解説しています。

なお、

\(\displaystyle \int_{0}^{\pi} \displaystyle \frac{1}{\sqrt{1+x^{2}}} dx \)

について、誘導に頼らない解き方については【総括】の中で泥臭く解説しています。

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