実践演習 極限・微分積分系

有名曲線【アステロイド】【陰関数の微分】【1982年度 岐阜大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

本問は教科書的な項目で言えば

陰関数の微分に関する力を見る問題

ということができるでしょう。

これから述べる背景的なものや、経験的な部分でアドバンテージをもてることはありますので是非今後の糧にしておきたい問題です。

(以下ネタバレ注意)

 

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接線の式を出すために

まずは接線の式を出すために \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) を出す必要があります。

今回は \(y=f(x)\) の形ではなく、\(f(x \ , \ y)=0\) という形の関数 (陰関数) に対して\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) を出さなければいけません。

結論から言えば

\(x^{\alpha}+y^{\alpha}=1\) の両辺を \(x\) で微分すると

\(\alpha x^{\alpha-1}+\alpha y^{\alpha-1}\cdot\displaystyle \frac{dy}{dx}=0\)

ということになり、ここから

\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=-(\displaystyle \frac{x}{y})^{\alpha-1}\)

を得ます。

陰関数の微分の理解としては

\(x^{\alpha}+y^{\alpha}=1\) 上の点 \((x \ , \ y)\) については

\(x\) を決めたら \(y\) の値は決まる

という構造をしており、気持ちの上で、\(y\) は \(x\) の値に応じて決まる値として、\(y=f(x)\) のように考えます。

このようにとらえ、\(x^{\alpha}+f(x)^{\alpha}=1\) の両辺を \(x\) で微分すると、合成関数の微分法から

\(\alpha x^{\alpha-1}+\alpha f(x)^{\alpha-1}\cdot f'(x)=0\)

ということになります。

これは \(\alpha x^{\alpha-1}+\alpha y^{\alpha-1}\cdot\displaystyle \frac{dy}{dx}=0\) という先ほどの式と同じことを意味していますね。

接線の式の導出後

とにもかくにも \(\displaystyle \frac{dy}{dx}\) が出せたのなら、接線の式が出せますから、\(x\) 切片、\(y\) 切片も導けることになります。

これにより、題意の線分 \(AB\) が式として導出できます。

もちろん、計算上は\(AB^{2}\) が一定値であるということを目指す方がよいでしょう。

この後の処理については【解答】を参照してください。

アステロイドについて

アステロイドと呼ばれる曲線  ( \(x^{\frac{2}{3}}+y^{\frac{2}{3}}=1\) )  は本問のような、

接線が両座標軸によって切り取られる長さが一定である

という性質をもっています。

これを経験している人からすると、\(\alpha=\displaystyle \frac{2}{3}\) というのはバレバレです。

しかし、それを前面に押し出すことは許されません。

アステロイドの概形としては

のような形となります。

式としては

アステロイドの式

陰関数表示:\(x^{\frac{2}{3}}+y^{\frac{2}{3}}=a^{\frac{2}{3}}\)

パラメーター表示:\(\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x = a\cos^{3}{t} \\
y = a\sin^{3}{t}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}\)

という式で与えられます。

アステロイドの登場の仕方

アステロイドは

アステロイドの登場の仕方

  • 定円の半径:動円の半径=\(4 : 1\) のハイポサイクロイドの問題として
  • 陰関数表示された曲線に関する問題として
  • パラメータ表示された曲線に関する問題として
  • 長さが一定の棒が倒れていくときの通過領域として

と様々な切り口から問われる可能性があります。

このあたりは【総括】の中でも少し触れてありますので、ご確認ください。

関連付けて場数を踏みたい方へ

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