実践演習 方程式・不等式・関数系

上二桁の値【最高位の数字の次の値】【2018年度 早稲田大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

桁数、最高位の数字、1の位など、このあたりは定番の話題ですが、本問はそれに加えて

最高位の次の数字

を聞いています。

一見面食らうかもしれませんが、基本をキッチリとおさえていれば対応できる範疇です。

(以下ネタバレ注意)

 

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1 の位について

自然数の累乗の 1 の位 ( 10 で割った余り ) については周期性をもちます。

詳しくは以下の記事で取り扱っています。

参考自然数の累乗の余り【累乗の余りの周期性】【1999年度 お茶の水女子大学】

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今回の \(3^{n}\) についての \(1\) の位は

\(3\) ,  \(9\) ,  \(7\) ,  \(1\)

の繰り返しです。

この辺りをどこまで自明のものとして記述するかは問題ですが、

\(3^{n+4}-3^{n}=3^{n}(3^{4}-1)=80\cdot 3^{n}\)

ですから、\(3^{n+4} \equiv 3^{n} \pmod{10}\) となり、周期性をもつことがすぐに言えるので、心配であればチャチャっと証明してしまいましょう。

桁数と最高位の数について

今回 \(3^{20}\) と \(7^{70}\) とターゲットが違うので、まとめて解説するために

\(3^{2021}\) の桁数を求めよ。
ただし、\(\log_{10} 3=0.4771\) とする。

という問題にします。

これについては、色々な書き方がありますが、

\(\log_{10}3^{2021}\)

\(=2021\times\log_{10}3\)

\(=2021\times0.4771\)

\(=964.2191\)

としたあとに

\(3^{2021}=10^{964.2191}\)

と見るのが後のことを考えるといいかなと思います。

ポイント

\(a^{m}\) を \(10^{t}\) の形に直す

まず桁数ですが、\(3^{2021}=10^{964.2191}\) と直しているおかげで

\(10^{964} \lt 3^{2021} \lt 10^{965}\)

とすぐに挟めるため、965桁と即座に分かります。

また、桁数だけで終わることはあまりなく、セットで

\(3^{2021}\) について次の問いに答えよ。
(1)  \(3^{2021}\) の桁数を求めよ。
(2)  \(3^{2021}\) の最高位の数を求めよ。
ただし、\(\log_{10}2=0.3010\) ,  \(\log_{10}3=0.4771\) とする。

と、最高位の数を求める問題もあることが多いでしょう。

これについても、\(3^{2021}=10^{964.2191}\) と直しているおかげで

\(10^{0.2191}\times10^{964}\)

と分けて見るのが分かりやすいでしょう。

\(10^{0.2191}=☆.****\)

であれば、\(10^{964}\) というのは「小数点を右に964回動かす」だけですから最高位の数は☆と分かるわけです。

\(10^{0} \lt 10^{0.2191} \lt 10^{0.3010}\)  ですから、\(1 \lt 10^{0.2191} \lt 2\) より、\(10^{0.2191}=1.****\) となりますから、\(3^{2021}\) の最高位の数は \(1\) であることが分かります。

本問においても、同様に

  • \(3^{n}=10^{〇}\)
  • \(7^{70}=10^{□}\)

と、\(10\) の何とか乗と言う形にしていきます。

詳しい計算については、【解答】のなかでやっていますが

\(3^{n}=10^{0.4771n}\)

\(7^{70}=10^{59.157}\)

となります。

(2) について

\(10^{20} \leq 10^{0.4771n} \lt 10^{21}\)

とはさむことで、

\(20 \leq 0.4771n \lt 21\)

すなわち

\(\displaystyle \frac{20}{0.4771} \leq n \lt \displaystyle \frac{21}{0.4771}\)

を得ます。

ここの算数は億劫ですが、頑張って計算すれば、これを満たす \(n\) は

\(n=42 \ , \ 43 \ , \ 44\)

と分かります。

あとは(1) の 1 の位の周期性から、1 の位が 7 となるのは \(3^{4M+3}\) の形であることを考えると \(n=43\) と特定されます。

(3) について

基本に従って

\(7^{70}=10^{0.157} \cdot 10^{59}\)

と小数部分と整数部分に分けます。

\(10^{0.157}=☆. ****\cdots\)

ということが分かれば、\(10^{59}\) は小数点を動かすだけで、最高位の数字☆に対して悪さをしませんから、最高位の数が☆であることが分かります。

※この小数点を動かすというのはあくまでイメージであり、【解答】ではしっかりと不等式を用いて記述します。

上二桁について

本問のオチはこの上二桁の値を出すことです。

(3) において

\(10^{0.157}=☆. ★***\cdots\)

と考えたわけですが、「☆の次の小数第1位 (★)」が欲しいわけです。

そう考えると、これを \(10\) 倍した

\(10^{1.157}=☆★.***\cdots\)

というように、\(10^{1.157}\) に目が向きます。

つまり、

\(7^{70}=10^{1.157} \cdot 10^{58}\)

と見たくなるわけです。

ここから先は与えられた近似値をうまく使いながら、\(10^{1.157}\) がどのぐらいの数なのかアタリをつけて考えていきます。

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なども併せて解いてみると力になると思います。

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