2024年度 京都大学理系第4問【条件によって分岐する漸化式】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 項の偶奇によって、次の項を定めるための漸化式が変化する、変則的な漸化式についての問題です。 最初の一歩目に大きな山場があり、その山場をクリアーすれば計算量は少なくシンプルに解決に向かうという京大らしい問題です。 (1) , (2) がほぼ同じ要領であるため、(1) ができれば (2) も解決する可能性が高く、逆に (1) ができないと (2) も厳しいでしょう。 スタートの \(a_{0}\) から奇数が連続するということは奇数が連続してい ...
2023年度 北海道大学理系第1問【複素数平面上の図形列】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数平面上で帰納的に定まる図形の列について考える問題です。 試しに \(C_{1}\)から \(C_{2}\) を作ってみると、構造や要領がつかみやすいと思いますし、 それができるなら \(C_{n}\)から \(C_{n+1}\) を作るのもできるはずです。 変換の意味を考えてみると、 \(\displaystyle \frac{1}{2}\) 倍縮小&平行移動 で、半径がどんどん半分になっていく円であることは想像できる人にはできるのでし ...
2023年度 九州大学理系第2問【絶対値のついた漸化式】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 漸化式は2項間漸化式なのですが、絶対値が付いているという点で面食らう受験生も多かったと思います。 こういった得体のしれない漸化式については、 実験して情報や要領をつかみ取る という態度で愚直に調べていくしかありません。 何かうまい方法はあるか と式変形に固執してしまうと身動きがとれなくなります。 試験場補正もかかりやすく、論述も手慣れていないとうまく記述しづらいため、完答しづらい問題です。 問題自体は面白く、思考力を鍛える教材としては積極的に ...
2023年度 東北大学理系第3問【2項間漸化式(変数倍)の一般項とその和】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2項間漸化式に関する一般項とその和についてを扱った問題です。 (1) で一般項が出せないと、連動して (2) も失うことになります。 しかも、(1) が出せれば (2) も勢いに乗って完答しやすいレベルであるため、差が付きやすい問題だと言えましょう。 漸化式が \((n+2)a_{n+1}=na_{n}+2\) という形で与えられているのはまだ親切で、 \(a_{n+1}=\displaystyle \frac{n}{n+2}a_{n}+\d ...
2023年度 京都大学理系第6問【チェビシェフの多項式】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\mathrm{cos}\) の \(n\) 倍角の式を用いた論証問題です。 チェビシェフの多項式と呼ばれるネタがありますが、それにまつわる類題経験がないと厳しいでしょう。 チェビシェフの多項式に関するシリーズはコチラ 本問はチェビシェフの多項式がもつ特徴的な性質を自分で抽出して利用することが求められます。 性質そのものはもちろん、その性質の導出過程においても経験がモノを言いますので、知識的な側面が強い問題だと思います。 解答はコチラ
解けない漸化式と不等式証明【1984年度 高考】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 高考(ガオカオ)という中国の入試問題からの問題です。 ある友人に解いてくれと言われ、解いてみたわけですが味付けが日本のものとは異なり、不思議な味わいをもった問題でした。 (1) , (2) , (3) までは日本の入試問題でもよくあるような問題なのですが、(4) が言葉にできない不思議な気持ちよさがあります。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 漸化式が与えられている状況であり、 数 ...
フィボナッチ数列とリュカ数列 第7講【シューブの公式】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回のテーマ別演習ではフィボナッチ数列、及びリュカ数列にまつわる話題を取り扱っていきます。 古典的な内容となるため、いいか悪いかは別として知っている人からすればアドバンテージになり得る内容です。 細かな知識を事細かに逐一全て覚えなきゃと身構える必要はなく、高校で学習する基本事項の運用で訊かれていることを導出できればそれで構いません。 一つのストーリーとして気がついたら頭に入っていたという状態となれば幸いです。 シリーズ一覧 第7講では、シュー ...
フィボナッチ数列とリュカ数列 第6講【フィボナッチ数列の加法定理】【1986年度 中央大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回のテーマ別演習ではフィボナッチ数列、及びリュカ数列にまつわる話題を取り扱っていきます。 古典的な内容となるため、いいか悪いかは別として知っている人からすればアドバンテージになり得る内容です。 細かな知識を事細かに逐一全て覚えなきゃと身構える必要はなく、高校で学習する基本事項の運用で訊かれていることを導出できればそれで構いません。 一つのストーリーとして気がついたら頭に入っていたという状態となれば幸いです。 シリーズ一覧 第6講では、フィボ ...
フィボナッチ数列とリュカ数列 第5講【カッシーニ・シムソンの定理】【1985年度 広島大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回のテーマ別演習ではフィボナッチ数列、及びリュカ数列にまつわる話題を取り扱っていきます。 古典的な内容となるため、いいか悪いかは別として知っている人からすればアドバンテージになり得る内容です。 細かな知識を事細かに逐一全て覚えなきゃと身構える必要はなく、高校で学習する基本事項の運用で訊かれていることを導出できればそれで構いません。 一つのストーリーとして気がついたら頭に入ってい ...
フィボナッチ数列とリュカ数列 第4講【フィボナッチ数列の平方和】【2007年度 福島大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回のテーマ別演習ではフィボナッチ数列、及びリュカ数列にまつわる話題を取り扱っていきます。 古典的な内容となるため、いいか悪いかは別として知っている人からすればアドバンテージになり得る内容です。 細かな知識を事細かに逐一全て覚えなきゃと身構える必要はなく、高校で学習する基本事項の運用で訊かれていることを導出できればそれで構いません。 一つのストーリーとして気がついたら頭に入ってい ...