点列の極限【雷紋問題】【1998年度 日本女子大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 進行方向に関する決まったアルゴリズムによって定まる点列を扱う問題で、この分野の定番問題の一つです。 イメージとしてラーメンの器にある のようなクルクルした動きのイメージです。 このラーメンの器の模様はどうやら雷紋と呼ばれているようで、勝手に雷紋問題と呼ばせてもらうことにします。 迷路のような形で悪霊が道に迷うとのことで、古くから中国で魔除けの模様として使われていたようです。 本問、及びそれに準ずる話題の問題については今日以降道に迷っていてはい ...
確率と極限【1987年度 2003年度 東京大学】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 確率と極限の融合問題ですが、実質的にはまずは確率をきちんと計算できるかが要求されます。 正六角形の頂点に印をうっていき、直角三角形ができるできないを考えるという、よくありそうな設定です。 ただ、意外と「ウッ」となる受験生は少なくないでしょう。 よくある設定のなかで、考えづらい要素を含むボディーブローのような問題です。 東大って結構そういう出題が特徴的だったりしますね。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む ...
意外と唸る極限計算【2007年度 聖マリアンナ医科大ほか】
今回考えてもらう問題はコチラです。 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「類題2?」と思うかもしれませんね。 この京都大学の問題はただの極限計算と言いつつも、意外と出来が芳しくないタイプの問題です。 この問題が難なくクリアーできる受験生は問題ありませんが、右往左往するようであれば、目線が定まっていません。 この目線をしっかりと固定するための例題と類題1を準備します。 類題2で右往左往するようであれば、例題、類題1をマスターしてからもう一度チャレンジしてみてください。 恐らく見 ...
面積評価と極限【1996年度 大阪大学】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 面積評価と極限に関する問題です。 現役生にとって、数Ⅲの完成度は大きく合否を左右します。 そんな中で、今回の話題はきっちりと差が付くテーマです。 本問、及び類題を用いて面積評価の使いどころと一連のストーリーをしっかりと押さえましょう。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 和の形の評価 今回評価する \(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}\log{k}\) は、和の形です。 和の形を評 ...
区分求積法と誤差についての評価【2006年度 芝浦工業大ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 区分求積法に関わる極限を考える問題です。 (1) , (2) そのものは教科書の練習問題レベルなのですが、(3) が中々の曲者です。 一見モブキャラに見える (1) , (2) を活用するわけなのですが、その活用の仕方が問題です。 誘導設問の結果を利用するのではなく、「なぜこれを考えさせるのか」という設問の意味にまで目を光らせていないと中々とっかかりが見えないと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続き ...
tanとフィボナッチ数列【マチンの公式との関連】【2013年度 京都府立医科大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) tanとフィボナッチ数列が面白く絡んでいる問題を見てみます。 tanとはタンジェントです。炭治郎ではありません。 ただ、全集中で解いてみてください。 筋が悪いと過呼吸になります。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 目に優しく \(b_{n}=a_{n}(a_{n+2}+a_{n+1})-a_{n+1}a_{n+2}\) とおき、 \(b_{n}=-(-1)^{n}\) であることを目指します。 つま ...
楕円と双曲線の交点と極限【2005年度 広島大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 楕円と双曲線の交点の座標と極限を絡めた問題です。 基本的な極限計算の運用を試す適度なレベルの問題だと思います。 その思いとは裏腹に入試間近の難関大受験生に解かせてみると、指導者側が想定しているよりもグダグダの受験生が多いことに驚かされます。 なので、結局合否を分けるのは、本問のような標準レベルの問題なのでしょう。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 交点の座標は導出可能 今回の題意の交点は $$\begi ...
天井関数と床関数(ガウス記号)に関する極限【2000年度 大阪大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ガウス記号(床関数)が絡んだ極限と、その親戚(兄弟)のような天井関数が絡んだ極限について扱います。 指導者の間ではこんな言葉があります。 絶対値を絡めると平均点が5点下がる ガウス記号を絡めると平均点が10点下がる もちろん「何点満点なんだよ」とかどうでもいい突っ込みはやめてくださいね(笑) 要するに多くの受験生が苦手意識をもつ話題だということです。 例えばですが、 ...
3次方程式の解の極限【2009年度 兵庫県立大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3次方程式の解の極限について扱う問題ですが、口で言う以上の様々なテーマや教訓を含んでいます。 極限についてや、方程式の扱いについての実戦問題として得るものが多い良問だと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について これについては基本的な問題で、 ①:単調性と連続性 ②:代入して正となる値の存在 ③:代入して負となる値 の3点を確認します。 ②と③については今回は極限について考えれば十分 ...
最大公約数についての数列【2012年度 東京都立大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 最大公約数についての数列を考え、和などを考える問題です。 標準的なレベルの問題で、野球で例えるなら135km/h 真ん中ちょい高めのストレートって感じですかね。 要するに長打が狙える打ちごろの球なので、できれば打ち損じることなくはじき返してほしいですが、記述面で書きづらさを感じるかもしれません。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 最大公約数に迫る一つの大きな武器が ユークリッドの互除法 ...