積分法

2022/3/2

2022年度 京都大学 理系第5問【面積計算と面積比の評価】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) (1) ,  (2) は京大受験生であれば確保したい典型的な微積分の問題です。 (1) は実質 \(\displaystyle \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \cos^{3}x dx\) という積分計算に過ぎません。 (2) も \(f(t)=t\cos^{3}{t}\) と、即立式でき、 \(f'(t)=\cos^{2}{t}(\cos{t}-3t\sin{t})\) となります。 \(3t\sin{t}\) という関数 ...

2022/3/12

2022年度 東京大学理系第5問【空間における回転体】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間における立体の体積問題で、東大が好んで出題するテーマの一つです。 通過領域が絡んでいるという点でも東大らしく、「らしさ全開」と言ってよい問題でしょう。 回転後の立体 \(K\) を想像しようとしても難しいでしょう。 ひとまず回転前の状況で \(\mathrm{M}\) が動き得る範囲を捉え、その後その範囲を \(z\) 軸周りに回転させます。 回転前に限定しても動くものが \(\mathrm{P}\) ,  \(\mathrm{Q}\) ...

2022/2/26

2022年度 東京大学理系第4問【全称命題と存在命題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3次関数についての性質について論じる問題ですが、 全称命題 任意の○○に対して△△が成立する 存在命題 ある○○が存在して☆☆が成立する というような 全称命題、存在命題 を真正面から扱うことになります。 ひとまず出題者との会話のキャッチボールができるかどうかという部分でのフィルターとしてはたらくことになるでしょう。 また、 感覚的に「そりゃそうだろ」 とか、 「この部分直感的に処理しちゃいたいな」 というようなことが多々あるのですが、それを ...

2022/2/25

2022年度 東京大学理系第1問【微分法による最小値の導出】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 微分法により、関数の最小値を導出するという基本問題です。 インテグラルを含んだままの関数ですから、最後の最小値の導出にあたっては積分計算についても問われることになります。 やることが明確であるため、方針面で迷うことはないでしょうし、計算の内容や計算量についても標準レベルと言ってよい穏やかなレベルです。 それだけに試験場では確保したい問題と言えましょう。 解答はコチラ

2022/1/3

積分方程式【ハイブリッド型】【1995年度 大阪市立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「ハイブリッド型」を扱います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 積分区間を見てみると 今回与えられた等式に ...

2022/1/3

積分方程式【変数型】【2019年度 広島大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「変数型」を扱います。 定数型、ハイブリッド型については もご覧ください。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む ...

2022/1/3

積分方程式【定数型】【2017年度 札幌医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「定数型」を扱います。 現役生だと結構この分野を苦手とする人も多いですが、一度マスターすれば差を付けられる分野でもあります。 変数型、ハイブリッド型 ...

2022/4/20

定積分の難問【対称な積分区間】【2019年度 静岡県立大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分の計算というシンプルなオチですが、ノーヒントではほとんど差がつかないでしょう。 特に (3) で誘導の使い方が分からないと、頭に血が昇り、ムキになって 誘導に頼らずやってやる と、ますます深みに嵌まってしまうかもしれません。 そこまで複雑そうな関数にも見えないので尚更です。 最近では、こういったあまりに技巧的な要素を含む問題を嫌う傾向にありますが、芸術鑑賞と考えれば本問の話の進み方は初見の方にとっては感動的です。 (以下ネタバレ注意) ...

2021/12/2

放物線と2直線で分けられる部分の面積【2003年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と直線により囲まれる面積についての処理について扱った問題です。 言われたことを言われたとおりにしかやれない人はさようなら という大阪大学の声が聞こえてきそうです。 ボリューミーな問題が特徴の阪大ですが、本問は切れ味一発系統のパズル的問題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 状況の把握 与えられたシチュエーションを図示してみると の青色の部分が題意の等しいと言われている部分の面積です。 これらの面積を \(S ...

2021/11/27

関数列の一般項【定積分による漸化式】【1991年度 名古屋大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分を用いた漸化式によって定まる関数列の一般項を求めるという趣旨の問題です。 例題は数Ⅲ、類題はⅠAⅡBまでの範囲内での問題です。 数列の漸化式についてはパターン性が濃く、機械的な態度で処理するわけですが、本問の場合 構造を見抜く目 定積分の運用力 などが必要です。 難関大志望者に演習としてやらせてみると、確かな力がある受験生はきっちりと確保していますし、その後それぞれの志望校 ...

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