座標

2024/4/28

2024年度 東北大学理系第4問【2球面の交円上を動く点の立式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2球面の交円上を動く点の立式に関する問題です。 丁寧なレールが敷いてありますが、状況を見失ってしまう受験生も少なくないでしょう。 立式するための補助的な図をイメージできるとある程度スムーズに方向性が見えてくるでしょうが、律儀に図を描こうとして混乱したり、無駄に時間を失ってしまう可能性も十分あります。 座標軸を先にかいてしまうと、図を描くのが困難になります。 座標軸は一旦無視して簡易的な図が描ければ、何を目指せばよいか、あるいはどのように式を立 ...

2024/3/6

2024年度 東京大学理系第4問【放物線と接する円】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と接する円に関する座標の問題です。 放物線と円が接点を共有し、共通接線をもつときを考えるわけですが、目につく方針が色々あるため、目移りするかもしれません。 円 \(C_{t}\) の方程式を立式するために必要な中心の座標、半径 (の2乗)を (1) で考えることになります。 したがって、ここを落とすと (2) まで被害が及ぶため、計算ミスが命取りとなります。 (2) は正しく計算できれば、結局は4次方程式の実数解の個数の問題に帰着するの ...

2023/4/9

2023年度 名古屋大学 理系 第2問【2円で囲まれる部分のx軸回転体】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2円が相異なる2点で交わるとき、2円で囲まれる部分の \(x\) 軸回転体の体積について考える問題です。 文字を多く含み、計算量が多少あるものの少なくとも (2) ,  できれば (3) までは何とか辿り着きたいところです。 (4) は (3) で得た \(V(r)\) を \(r\) で微分し、\(V'(r)\) を計算して増減表を得ることができれば解決なので、方針面では迷う余地はありませんが、かなりエグイ計算に襲われます。 \(r=a-b ...

2023/4/2

2023年度 大阪大学理系第4問【座標空間における点の軌跡】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(xz\) 平面上の点 \(\mathrm{A}\) と、\(xy\) 平面上の点 \(\mathrm{P}\) を結ぶ直線を原点を通るように垂直に切った平面 \(\alpha\) と、その切り口である点 \(\mathrm{Q}\) を考えます。 お絵描きが中々難しいですが、完ぺきに律儀な図を書かなくても、必要な情報さえ抽出できればよいでしょう。 (1) は式的に攻めるか、図から攻めるかという2路線が考えられますが、ある程度ラフな絵でも情 ...

2023/3/27

2023年度 北海道大学理系第5問【円の接線に関する対称点】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 円の対称点について色々味付けがしてある問題です。 (1) ,  (2) までは何とか確保したいレベルです。 (3) も \(\mathrm{A}\) ,  \(\mathrm{P}\) ,  \(\mathrm{D}\) が同一直線上にあるという共線条件の翻訳さえできれば、(1) で考えた方程式が現れますので、前半の存在性についての証明は終わっているに等しい問題です。 難しいのは後半の一意性の証明です。 気がつけばそこそこの計算量で収まる路線 ...

2023/3/23

2023年度 北海道大学理系第2問【球と直線の2交点】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間座標における球面、平面、直線に関する問題です。 手始めに球の中心と平面 \(\mathrm{ABC}\) との距離を求め、次に球の中心の座標を求め、オチは球と直線の2交点の距離を求めるという流れです。 計算量、難易度はともに標準的で、今年 (2023年) のセットの中では唯一無理のない範囲で完答が狙える問題です。 律儀に \(x\) 軸、\(y\) 軸、\(z\) 軸を書いてやろうとすると見にくく使い物にならない絵を貴重な時間を割いて書く ...

2023/3/16

2023年度 九州大学理系第3問【任意の格子点が斜交座標においても格子点となる条件】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ベクトルに関する論証問題ですが、1次変換に伴う斜交座標への変換という話題を扱っており、現行課程に行列がないため受験生はイメージが掴みにくいでしょう。 成分を用いて噛み砕いていくことで、数式的に処理していけますので、特別な知識は必要ありません。 ただ、問題の条件を適切に咀嚼する顎の力が必要です。 また、最後の (3) は全称命題としての独特の捌き方をします。 「任意の(全ての)」や「存在する」といった言葉をきちんと汲み取る力も求められ、文字も多 ...

2023/2/27

2023年度 東京大学理系第4問【球と三角形が共有点をもつ条件】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間座標に関する問題で、ベクトル特有の機械的処理要素もありつつ、図形的な考察力も要する良問です。 (1) ,  (2) までは東大受験生であれば確保したいレベルで、(3) は差がつくでしょう。 一気に処理しようとせず、一つずつ丁寧に状況を整理していくと、全体像がつかめてきます。 全体像がつかめればこちらのもので、やるべきことや目の付け所が浮かんできやすくなります。 図形的な考察要素を好む東大らしい一問でしょう。 今年のセットの中では他の問題に ...

2023/2/26

2023年度 東京大学理系第3問【円の接線と放物線の弦】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と円の位置関係から始まり、円の接線が放物線によって切り取られる長さについて考える問題です。 (1) は距離に注目したり、円周上の点をパラメータ表示したり色々捌けるでしょうが、(2) のことを考えるとパラメータ表示をする方が方針面での接続はよさそうです。 (2) はひとまず \(L_{\mathrm{P}}\) を立式するところまでが一つの山場です。 点 \(\mathrm{P}\) における接線の式を立てる \(y=x^{2}\) と連 ...

2023/1/17

アステロイドの射影【ベクトル方程式の活用】【1999年度 お茶の水女子大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) アステロイドに光を当てたときにできる影について考える問題です。 立式さえできれば、曲線の長さという基本的な計算になりますので、この影が表す図形をどのように立式するかがポイントになってきます。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む イメージ図 ひとまずは問題の図形 \(D\) ,  \(D'\) のイメージを掴みたいと思います。 図形 \(D\) の境界線が表す曲線を \(C\) ,  図形 \(D'\) の境界線が表す曲 ...

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