数列系

2021/7/11

群数列の基本と運用【良問集合】【2002年度 山形大学ほか】

問題1はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題3はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 群数列の基本とその運用に関して確認し、足固めする問題です。 基本的に群数列は「めんどくさい」と思う人も多いです。 確かに 「何?何?何?ちょっと待て、え~っと」 と、設定が複雑な問題も多々あります。 群数列の目の付け所や話の進め方は基本的に一本道です。 今回は極力設定がシンプルで、その目の付け所や話の進め方に集 ...

2021/7/17

格子点の個数についての基本【2014年度 中央大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(x\) 座標と \(y\) 座標がともに整数であるような点を「格子点」と言います。 領域が与えられて、その領域内の格子点の個数を数え上げる問題は定番のテーマです。 格子点の個数を数える基本   \(x=1\) 上の格子点が \(a_{1}\) 個 \(x=2\) 上の格子点が \(a_{2}\) 個 \( \  \  \  \  \ \  \vdots\) と数えていき、全て足し合わせればよいわけです。 つまり、\(x=k\) ...

2021/7/3

ラメの定理【ユークリッドの互除法の計算回数】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ラメの定理と呼ばれる、ユークリッドの互除法のアルゴリズムの回数に関する上限を与える定理について考えてみます。 今回はラメの定理の主張を、誘導を付ける形での問題形式として考えてみることにします。 ユークリッドの互除法のアルゴリズムが最も長引くケースにフィボナッチ数列が関わってくる部分に面白さを感じます。 ユークリッドの互除法って何?という方は ユークリッドの互除法が何なんだ?という方は 確認 で原理とイメージ寄りの話をしています。 ユークリッド ...

2021/5/31

帰納法の前段仮定【一昨日昨日(帰納)法】【人生帰納法】【2013年度 東京工業大学】【1998年度 大阪府立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 帰納法の肝である「前段仮定」について考える問題です。 通常の帰納法 昨日法 \(n=k\) のときの成立を仮定して、\(n=k+1\) のときの成立を目指す というタイプは、ダジャレで「昨日法」と呼ばれているそうです。 (前日(昨日)を仮定して今日を示すというニュアンスも込められているらしいです。) それに対して 一昨日昨日法 \(n=k\) ,  \(k+1\) のときの成立を仮定して、\(n=k+2\) のときの成立を目指す というタイプ ...

2021/4/29

4項間漸化式【変形のココロの理解度を試す】【2005年度 東京医科歯科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 本問は漸化式の処理を真正面から問いかけています。 漸化式の処理の基本については テーマ別演習:漸化式の解法基本パターン で扱っています。 本問はそういった基本をおさえた上で、それを活用できるかという要素が強かったため、「実戦演習」の方で扱います。 (1) について 基本の3項間漸化式です。 これができなかった人は こちらをCHECK を確認してください。 (2) について 「やり方だけ覚えている」という人を跳ね返す問題です。 目的意識をもって ...

2021/4/29

フィボナッチ構造の数列と複素数平面【2001年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 一見何かあるのだろうかと疑わせるような設定です。 フィボナッチ構造が見える分、何かあるのか?と疑ってしまいますね。 注意 厳密には、\(f_{1}=f_{2}=1 \ , \ f_{n+2}=f_{n+1}+f_{n}\)  と初期条件が 1 ,  1  であるものをフィボナッチ数列と呼びます。 今回は初項が違うので「フィボナッチ構造」という呼び方をすることにします。 東大は一見して、「何かあるのか?」と思わせるような出題がよくあります。 た ...

2021/4/21

合成写像と定数関数【膨らむfへの対応】【1997年度 新潟大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   斬新な問題で、一見しただけでは様子がつかめないと思います。 抽象的な関数であり、相当な実力が試されます。 トップレベルの受験生にやらせてみても結構四苦八苦しています。 難問ですが、考え抜いた際の解決に至ったときの感動は大きいと思います。 まずはぜひ考え抜いてみてください。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 例えば、\(f(1)=f(f(12))=f(f(f(23)))=\cdots\) と ...

2021/4/18

選べる漸化式【分析力や構想力を試す良問】【1996年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   機械的な態度になりがちな漸化式の問題の中で、分析力や構想力を要する良問です。 個性の強さゆえ、一度ネタバレすると新鮮味は薄れます。 初見の方はぜひ限界まで考え抜いてほしいと思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む \(a_{1}+a_{2}+\cdots+a_{n}=S_{n}\) とおきます。 \(S_{n}=(a_{n}+\displaystyle \frac{1}{4})^{2} ...

2021/4/18

等比数列と等差数列がかみ合った数列【構造を把握する力を試す】【1986年度 一橋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   連続3項間の関係が等比数列、等差数列を繰り返しているという、数列を扱った問題です。 構造的には 前の2項の情報が分かったら、その次が分かる という構造です。 色々な考え方や方針がありますので、まずは自由に考えてみてください。   (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 具体的に実験してみると 初期条件が \(a_{1}=1\) ,  \(a_{2}=2\) ですから、\(a_{3}\) ...

2021/4/17

カッシーニ・シムソンの定理【2012年度 兵庫県立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)       一見すると複雑な漸化式です。 そこで「実験してごらん」という設問を (1) につけてくれています。 この実験から何を見出すかが大切です。 (以下ネタバレ注意)     + クリック(タップ)して続きを読む この漸化式は「\(a_{n}\) が分かっている」という前提では \(a_{n+1}^{2}-■a_{n+1}+▲=0\)  という \(a_{n+1}\) についての2次方程式 ...

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