数列系

2021/12/14

平方三角数とペル方程式【1994年度 津田塾大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角数かつ平方数となる数について考える問題です。 例えば、\(36\) という数は \(36=6^{2}\) \(36=1+2+3+4+5+6+7+8\) と平方数でありながら、三角数でもあります。 このようなものが無数に存在することを示すのがオチです。 この「平方三角数」を作成する際に、 \(x^{2}-2y^{2}=1\) というペル方程式が関わってくるあたりが面白く、興味深いですね。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タ ...

2021/11/22

等差中項と等比中項【並べ替えて等差数列、等比数列になる3数】【2006年度 愛知大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3項を並べ替えたら等差数列になったり、等比数列になったりするという問題を扱います。 テーマ自体は定番の部類に入る問題であり、単元学習の段階においてもよく扱われるでしょう。 それだけによほど劇薬を混ぜられない限り、確保したいテーマの話題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 等差中項 一般に \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\)  ...

2021/9/23

tanとフィボナッチ数列【マチンの公式との関連】【2013年度 京都府立医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) tanとフィボナッチ数列が面白く絡んでいる問題を見てみます。 tanとはタンジェントです。炭治郎ではありません。 ただ、全集中で解いてみてください。 筋が悪いと過呼吸になります。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 目に優しく \(b_{n}=a_{n}(a_{n+2}+a_{n+1})-a_{n+1}a_{n+2}\) とおき、 \(b_{n}=-(-1)^{n}\) であることを目指します。 つま ...

2021/9/20

n桁以下の自然数を並べてできる数【1997年度 慶応義塾大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ルール自体はシンプルなルールな問題です。 難易度自体も標準的な難易度だと思いますが、 急所を抽出する 抽出した急所を処理する のどちらの力が欠けていても完答は遠のくでしょう。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 具体的な場合の検証的設問です。 イメージとしては というイメージを持ち、並んでいる数字の個数が桁数であることを考えると \(1\cdot 9+2 \cdot 90+3 \cdot 900\) ...

2021/9/19

凸数列【数列の増減の判断】【2000年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 凸数列というテーマ性をもった問題です。 発想力か経験値かで言えば、経験値に偏った問題であることは否めませんが、難関大受験生としては一度経験しておきたい話題でしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 最初の一手 与えられた \(x_{k-1}-2x_{k}+x_{k+1} \gt 0\) という条件をどう見るかですが、 \((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\) ...

2021/9/17

漸化式と群数列の融合【2019年度 名古屋市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 得体のしれない漸化式による数列に関して色々考察させる問題です。 本問はその場で考えたり判断する力(その場力)と、それに基づいて立式したものを処理する基礎の運用力のバランスが個人的に素晴らしいと思います。 この問題そのものが今後まんま出題されることを期待はしてはいけませんが、この問題を通じて得られるものが今後の糧となることは十分にあり、演習問題として良問です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 得体のしれ ...

2021/8/19

対称性のある連立漸化式【2008年度 信州大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3種の数列 \(\{a_{n}\}\) ,  \(\{b_{n}\}\) ,  \(\{c_{n}\}\)  についての連立漸化式の扱いを考えます。 特に今回は対称性のある連立漸化式について見ていきます。 連立漸化式については、テーマ別演習「漸化式基本パターン」 の第8講で扱っていますが、今回は「3種の数列」「対称性」という実戦的な話題にスポットを当て、実践演習という位置づけで扱います。 なお、本当は誘導の設問がついていましたが、今回は誘導が ...

2021/8/8

答案の趣旨を読み取る【他人の答案を説明する力】【2013年度 佐賀大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 他人の答案の趣旨を説明するという、多くの人にとっては目新しく感じる問いかけでしょう。 本問は2013年度佐賀大学の文化教育学部の問題ですが、教員としての説明力や様々な解答を理解する力が問われており、問題を解くのとは別の部分の脳みそを使います。 「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」 を謳い文句とする新課程、共通テストが好みそうな出題の仕方です。 個人的に新課程、共通テストに対して言いたいことは多々ありますが、ここだと話が逸れるの ...

2021/7/22

分数関数の合成とフィボナッチ数列【2015年度 藤田保健衛生大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\displaystyle \frac{1}{1+x}\) という分数関数を合成していく関数列について考える問題です。 1次分数関数を合成した結果も1次分数関数になるわけですが、本問はその中でも \(f_{1}=f_{2}=1\) \(f_{n+2}=f_{n+1}+f_{n}\) というフィボナッチ数列が登場するという点で面白さがあります。 本当は (2) の設問をカットしようかとも思いましたが、ひとまずは原題に近い形にしておきました。 ...

2021/7/17

二項係数の逆数の和【誘導なし】【2013年度 千葉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 二項係数の逆数の和を求める問題です。 シグマ計算の基本については以前 テーマ別演習:シグマ計算基本方針 というシリーズで扱っています。 今回は、基本がしっかり身についているということは前提で、手持ちの武器の中で何をどう選び活用していくかという運用力を試すという目的で実践演習で扱います。 なお、原題は誘導がありましたが、方針も含めて考えるという意味で誘導は外しました。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 今 ...

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