整数系

2021/4/18

素数の各桁の数を係数にもつ2次方程式【素数という条件の活かし方】【1977年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   問題の主張が高級です。 シンプルな主張ですが、難問の匂いが漂ってきます。 数学が好きな人は気を付けてください。 試験場だと深入りし、下手にムキになろうものなら冷静さを失って時間バランスが崩壊しかねません。 時間を気にせず粘り強く考えるという観点から見れば、本問は良問です。 比較的目につきやすい特徴から愚直に崩していく方針【解1】と、急所を突けば一撃で倒せる方針【解2】という2路線の解答を用意しました。 見えてしまえばなんてことは ...

2021/4/18

積の形からの約数拾い【素因数の振り分けの工夫】【2005年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   約数を拾うタイプの問題で、定番の問題に見える一方、解き進めていくと、本問がもつ個性に注目して解き進める必要性も出てくるため、非常にいい問題です。様々な解法も考えられるため、教材として採用したくなりますし、実際様々な問題集などで採り上げられています。 問題自体は「積の形から約数拾い」という方針が目につく形です。 最初の一手である因数分解は恐らくすぐに気が付けると思います。 \(a(a-1)=2^{4}5^{4}M\) という形を得 ...

2021/4/18

不定方程式【積の形から約数拾い】【2016年度 東京理科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)     本問は不定方程式に関する基本的な確認から、少し対応力が必要な設問まであります。 整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い 余りで分類 評価する(範囲を絞る) と、整数問題に対する有力な方針は3つあります。 もう少し単純な例題で確認したい方は以下に折りたたんでおくので、「+マーク」をクリック(タップ)して確認してみてください。     + クリック(タップ)して続きを読む 積の形から約数の拾い上げ ...

2021/4/18

フェルマーの小定理【2項定理からのアプローチ】【2011年度 関西大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   フェルマーの小定理 \(p\) を素数 , \(a\) を任意の自然数とするとき \(a^{p} \equiv a\)  (mod \(p\)) また、\(a\) と \(p\) が互いに素であるとき \(a^{p-1} \equiv 1\)  (mod \(p\)) というフェルマーの小定理をオチにした問題であり、様々な大学で類題が出題されています。 高校生で扱える範囲で、この話題を扱おうと思うとどうしても似通った問題となって ...

2021/4/18

整数問題【評価の工夫】【行き詰まったときのリカバリー】【2007年度 大分大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   パッと見の見た目としては「例題チック」な印象を受けます。 ある程度の演習をこなして、色々な「凝った問題」に触れてきた人からすると、本問の見た目は「そそる」ようなものではないかもしれません。 実際 (1) はテンプレ的な問題です。 ただ、(2) は結構難しいと思います。 閃き一発系の方針もあれば、愚直に前進していくルートもあります。 そういった意味で、勉強にはなると思いますし、得られるものもあると思います。 ぜひ一度考えてみてくだ ...

2021/4/18

タクシー数【3次の不定方程式】【ラマヌジャンの逸話】【2009年度 一橋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   問題自体は不定方程式を解くという整数問題における典型的な話題です。 ただ、この問題の背景にある逸話が面白く、「ラマヌジャンのタクシー数」という逸話をもとにした問題です。 (どちらかというと読み物的な感じです) 【総括】のあとにその逸話について載せておきましたので、ぜひご覧ください。 一応ここでも折りたたんでおくので、興味があれば+マークをクリック(タップ)して読んでみてください。     + ラマヌジャンのタ ...

2021/4/18

2次方程式の整数解【整数問題の3大手法】【2003年度 千葉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   2次方程式が整数解をもつように仕組んでください、という問題は整数問題として頻出です。 本問は整数問題の基本手法 整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い上げ 余りで分類 評価する(範囲を絞る) を念頭に置きながらどのように進めていこうか考える訓練として非常にいい問題です。 これについては、詳しくは折りたたんでおきますので、基本をしっかりと確認したい方は以下の「+マーク」をクリック(タップ)して読んでください。   + ...

2021/4/17

素数の扱いと観察力【隠れた条件や事実をいかに見出すか】【2014年度 一橋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   \(a \ , \ b \ , \ c\)  自体も素数、\(a-b-8 \ , \ b-c-8\)  も素数、と素数祭りです。 整数問題の基本は 整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い上げ 余りで分類 評価する(範囲を絞る) です。 簡単な例を以下に折りたたんでおきますので、確認したい方は以下の「+マーク」をクリック(タップ)して読んでください。 + クリック(タップ)して続きを読む 積の形から約数の拾い上げ 例題:\(x ...

2021/4/17

連続する自然数の和【連続自然数の和で表せるための条件】【2015年度 横浜国立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   連続する自然数の和で表せるかどうかを考える問題で、しばしば出題される話題です。 その中でもテーマになりやすい内容を一通り盛り込んでいる本問を選びました。 どうせなら2020年度入試で出題すればよかったのに。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む \(n\) から始まる連続自然数の和として \(S=n+(n+1)+(n+2)+\cdots+(n+m)\)  ( \(m\) は自然数 ) と設定し ...

2021/4/17

指数型の不定方程式【整数問題の基本的手法の運用】【2010年度 千葉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   まずは整数問題の有力方針を確認します。   整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い上げ 余りで分類 評価する(範囲を絞る) これについては、詳しくは折りたたんでおきますので、基本をしっかりと確認したい方は以下の「+マーク」をクリック(タップ)して読んでください。   + クリック(タップ)して基礎を確認する 積の形から約数の拾い上げ 例題:\(x ,  y\) は自然数とする。\(xy+2x+3y=6\)  ...

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