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本問の料理名は
軌跡のベクトル風味仕立て~範囲のスパイスとともに~
でございます。
定番の味付けの中に、ピリッとアクセントの効いた味わいをお楽しみください。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む まずは前菜でございます。 点 \(\mathrm{A}\) \((a \ , \ a^{2})\) , \(\mathrm{B}\) \((b \ , \ b^{2})\) という設定により、 \(t=ab+(ab)^{2}\) という\(ab\) を一つの塊と見た 2 次関数として \(t\) を捌きます。 メインディッシュでございます。 \(\mathrm{P}\) の軌跡が欲しいのであれば、 \(\mathrm{P}\) \((X \ , \ Y)\) とおき、\(X\) , \(Y\) の関係式を Get しにいくことになります。 $$\begin{eqnarray} ということから $$\begin{eqnarray} となります。 ここから、\(a\) , \(b\) を消去し、\(X\) , \(Y\) の関係式を Get しにいきます。 目につくのは対称式の処理であり、 $$\begin{eqnarray} としたくなるでしょう。 \(ab\) については、\(t=2\) , すなわち \((ab)^{2}+ab-2=0\) を得ます。 これは \((ab+2)(ab-1)=0\) ですから、 \(ab=-2 \ , \ 1\) を得ます。 このとき \(Y=X^{2}+4\) という関係式を得ます。 これにより、点 \(\mathrm{P}\) は放物線 \(y=x^{2}+4\)上に存在する ということが言えます。 問題は 点 \(\mathrm{P}\) が、この放物線上を丸ごと動けるかどうか という軌跡の限界(範囲)について考えなければならないことです。 \(a\) , \(b\) を消去して \(X\) , \(Y\) の関係式を得ている以上、 ポイント
文字が消えたら遺産の整理 という大切な定石を守りましょう。 生前持っていた \(a\) , \(b\) の条件を \(X\) , \(Y\) に受け継がせます。 $$\begin{eqnarray} ですから、解と係数の関係より、\(a\) , \(b\) は2次方程式 \(u^{2}-Xu-2=0\) の解として与えられます。 もちろん \(a\) , \(b\) は「実数」として存在するわけですから、判別式が \(0\) 以上とならなければなりません。 判別式を計算すると \(X^{2}+8\) ですから、任意の実数 \(X\) に対して判別式が正となります。 つまり、点 \(\mathrm{P}\) は先ほどの を動くことができるわけです。 今度は \(Y=X^{2}-2\) という関係式を得ますから、点 \(\mathrm{P}\) は 放物線 \(y=x^{2}-2\) 上に存在する ということが言えます。 先ほど同様、軌跡の限界(範囲)について考えていきます。 $$\begin{eqnarray} ですから、解と係数の関係より、\(a\) , \(b\) は2次方程式 \(u^{2}-Xu+1=0\) の解として与えられます。 \(a\) , \(b\) は「実数」として存在するわけですから、判別式が \(0\) 以上とならなければなりません。 \(X^{2}-4 \geq 0\) すなわち \(X \leq -2 \ , \ 2 \leq X\) という \(X\) についての注文が入ります。 これにより点 \(\mathrm{P}\) は を動き得ることになります。 通常よくある文字消去とは異なり、対称式の処理によって \(a\) , \(b\) の文字消去をしているため、遺産の整理に手慣れていないかもしれません。 そういった意味できっちりと差が付くと思われます。(1) について
(2) について
\overrightarrow{\mathrm{OP}} &=& \left(
\begin{array}{c}
a \\
a^{2}
\end{array}
\right)+\left(
\begin{array}{c}
b \\
b^{2}
\end{array}
\right) \\
&=& \left(
\begin{array}{c}
a+b \\
a^{2}+b^{2}
\end{array}
\right)
\end{eqnarray}$$
\left\{
\begin{array}{l}
X=a+b \\
Y=a^{2}+b^{2}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$
Y &=& (a+b)^{2}-2ab \\
&=& X^{2}-2ab
\end{eqnarray}$$\(ab=-2\) のとき
\left\{
\begin{array}{l}
a+b=X \\
ab=-2
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$
\(ab=1\) のとき
\left\{
\begin{array}{l}
a+b=X \\
ab=1
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$