例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)
とてもシンプルな問題ですが、いざ考えてみると難しく感じるという、いかにも京大らしい問題です。
愚直に押し切る方法と、見方を変えればあっさりと解決できる方法があります。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む \(n=3\) のとき \((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) \(\cdots\) 公差 1 \(n=4\) のとき \((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) , \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) \(\cdots\) 公差 1 \(n=5\) のとき \((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) , \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) , \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\) \(\cdots\) 公差 1 \((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\) \(\cdots\) 公差 2 \(n=6\) のとき \((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) , \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) , \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\) , \((4 \ , \ 5 \ , \ 6)\) \(\cdots\) 公差 1 \((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\) , \((2 \ , \ 4 \ , \ 6)\) \(\cdots\) 公差 2 \(n=7\) のとき \((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) , \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) , \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\) , \((4 \ , \ 5 \ , \ 6)\) , \((5 \ , \ 6 \ , \ 7)\) \(\cdots\) 公差 1 \((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\) , \((2 \ , \ 4 \ , \ 6)\) \(\cdots\) 公差 2 \((1 \ , \ 4 \ , \ 7)\) \(\cdots\) 公差 3 というように、公差が 1 となる場合、公差が2となる場合、\(\cdots\) を全て足し合わせて数えていけばよいことが分かります。 公差 \(j\) となる場合について \((1 \ , \ 1+j \ , \ 1+2j)\) , \((2 \ , \ 2+j \ , \ 2+2j)\) , \(\cdots\) , \((n-2j \ , \ n-j \ , \ n)\) として考えていく際、\(n-2j \gt 0\) とならなければいけないことから、考えられる公差 \(j\) の範囲は \(j \lt \displaystyle \frac{n}{2}\) であることが分かります。 つまり、\(n\) の偶奇によって、考えられる公差の範囲が変わってくるため、場合分けが発生します。 このことは上記の実験からも納得できるでしょう。(新たな公差が発生しているのは \(n\) が奇数のとき ) 先ほどは \((a \ , \ a+j \ , \ a+2j)\) と考えましたが、真ん中をベースに \((b-k \ , \ b \ , \ b+k)\) という見方で考えてみます。 この両端の和を考えると、 \((b-k)+(b+k)=2b\) となり、偶数です。 つまり、この両端の偶奇は一致します。 両端さえ決めてしまえば、真ん中の数は自動的に決定しますから、結局は両端に割り当てる 「2枚の偶数」もしくは「2枚の奇数」 の決め方を考えれば解決します。 \(n\) 枚のカードの偶数のカードと奇数のカードの枚数は \(n\) の偶奇によって変わってきますから、やはり \(n\) の偶奇による場合分けが発生します。 なお、\(a\) , \(b\) , \(c\) がこの順に等差数列をなすための条件 \(2b=a+c\) (等差中項) をインスピレーションしてもこの路線に辿り着きやすいと思います。 類題は復元抽出(取り出したらもとに戻す試行)なので、例題と比べると若干勝手が違います。愚直に解くとなると
真ん中の数を基準にして考えると
類題について
類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)