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シグマ計算 テーマ別演習

シグマ計算基本方針 第1講【公式確認とその延長】【2010年度 九州大学など】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

今回からテーマ別演習でパターン性の濃い計算技法を扱っていこうと思います。

今回のテーマは「シグマ計算」です。

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シグマ計算基本方針 第1講【公式確認とその延長】【2010年度 九州大学など】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   今回からテーマ別演習でパターン性の濃い計算技法を扱っていこうと思います。 今回のテーマは「シグマ計算」です。 このシリーズの一覧はこちら 最初にまとめておきます。 シグマ計算の基本方針は次の3つです。 シグマ計算基本方針 公式利用とその延長 差分解からの和の中抜け 二項定理の活用   第1講はまずシグマ計算の公式の確認と、その延長について扱います。 手始めにまずは上の問題で公式の確認と、その証明をしてみてください。 最 ...

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シグマ計算基本方針 第2講【差分解からの和の中抜け】【2013年度 兵庫県立大学など】

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シグマ計算基本方針 第3講【二項定理の活用】【2007年度 大阪府立大学ほか】

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最初にまとめておきます。

シグマ計算の基本方針は次の3つです。

シグマ計算基本方針

  • 公式利用とその延長
  • 差分解からの和の中抜け
  • 二項定理の活用

 

第1講はまずシグマ計算の公式の確認と、その延長について扱います。

手始めにまずは上の問題で公式の確認と、その証明をしてみてください。

最初に言っておきますが、「数学的帰納法」で証明するのは趣旨に反します。

結果を知らないものとして」導出してみてください。

結果はともかく、証明と言われると「ウッ」となる人も多いと思います。

公式の証明系の出題は試験場で遭遇した場合、できなかったときの精神的ダメージが大きいと思います。

直前期であれば、下手に新たな問題に手を付けるというよりも、むしろ教科書をきちんと確認して、調子を整えるぐらいでちょうどよいかもしれません。

公式の確認と証明はコチラ

 

導出まで含めてきちんと自分のものになって、次のような【公式の延長問題】に立ち向かえるでしょう。

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

少し、順番が前後してしまうのですが、(1) の導出過程では厳密には「差分解からの和の中抜け」を利用しています。

(差分解からの和の中抜けは、本格的には第2講で扱う予定です。)

ちょっとだけフライングをすると和の中抜けとは

\displaystyle \sum_{k=1}^n (b_{k}-b_{k+1})=(b_{1}-b_{2})+(b_{2}-b_{3})+\cdots+(b_{n}-b_{n+1})

=b_{1}-b_{n+1}

と、背中合わせで(あるいは何個か飛びで)バサバサと消えてしまう現象です。

 

というか、公式確認で扱った

\displaystyle \sum_{k=1}^n k\displaystyle \sum_{k=1}^n k^{2}\displaystyle \sum_{k=1}^n k^{3} の導出(証明)もそれで言うと「差分解からの和の中抜け」を利用しています。

となると、最初に

シグマ計算基本方針

  • 公式利用とその延長
  • 差分解からの和の中抜け
  • 二項定理の活用

とまとめましたが、「公式利用」の『公式』の中身が和の中抜けで証明されるということを考えると、シグマ計算のほとんどが「差分解からの和の中抜け」ということになります。

ただ、実戦の現場では毎回毎回同じような作業をするのは大変と言うことで公式化して、結果をダイレクトに使っていますけどね。

(2)のタイプは等比数列の和の公式の延長にあり、

(等差)×(等比)型

と呼ばれています。

これについては

(等差)×(等比)型の対応

公比の「かけずら」(かけて、ずらす)

という態度が特効薬であり、ほぼ知らないと無理です。

なんのこっちゃと言う人は具体的に解答の中で「そういうことね」と納得してください。

ちなみに等比数列の和の公式の導出についても、この「かけずら」という態度です。
(公差が 0 の等差数列と見なせば、等比数列の和も(等差)×(等比)型ですから。)

【公式の延長】の解答はコチラ

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