実践演習 幾何・ベクトル系

内積と面積【巡回性をもった形】【ベクトルの式変形の勘所】【1985年度 東北大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

巡回性をもったキレイな設定で、最後の面積を与える式もキレイな形をしています。

パッと見て思わず解いてみたくなる問題です。

結果よりも、本問を通じてベクトルの式変形の勘所や、内積の取り扱い方の勘所を得てほしいと思います。

 

 

(以下ネタバレ注意)

 

 

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(1) は \(a=0\) または \(b=0\) または \(c=0\) のときを考えます。

始点が揃ってないので、始点を揃えて考えると、直角三角形であることが見えてきます。

基本的に内積というのは角度に影響をもっている値です。

(2) も \(a=b\) または \(b=c\) または \(c=a\) という条件から二等辺三角形という予想は立ちますが、内積が等しいからと言って角度が等しいということはできません。

方針としては

  • 条件から何が言えるのか
  • 二等辺三角形だと何が言えるのか

この両者を考えることで、条件と予想をリンクさせていきます。

(3)については証明問題という形式ではありますが、実質的には

三角形 \(ABC\) の面積を \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\)  を用いて表せ。

ということが聞かれていると思いましょう。

そうなると、当然

ベクトルの面積公式

\(\triangle ABC=\displaystyle \frac{1}{2} \sqrt{|\overrightarrow{ AB }|^{2}|\overrightarrow{ AC }|^{2}-(\overrightarrow{ AB }\cdot\overrightarrow{ AC })^{2}}\)

を考えることになります。

そこで

  • \(|\overrightarrow{ AB }|^{2}\) ,  \(|\overrightarrow{ AC }|^{2}\)  を変形して \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\) を登場させる
  • \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\)  を変形させて  \(|\overrightarrow{ AB }|^{2}\) ,  \(|\overrightarrow{ AC }|^{2}\)  を登場させる

のいずれかを考えることになるでしょう。

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