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2023年度 名古屋大学 理系 第4問【第1種スターリング数】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

第1種スターリング数を扱った問題ですが、多くの受験生にとって初見だと思います。

一般に、数列 \(\{a_{n}\}\) に対して

\(\displaystyle \sum_{n=0}^{\infty}a_{n}x^{n}=a_{0}+a_{1}x+a_{2}x^{2}+\cdots\)

を数列 \(\{a_{n}\}\) の母関数と言います。

例えば、

\({}_n \mathrm{ C }_0+{}_n \mathrm{ C }_1 x+{}_n \mathrm{ C }_2 x^{2}+\cdots+{}_n \mathrm{ C }_nx^{n}\)

すなわち

\((1+x)^{n}\)

\({}_n \mathrm{ C }_0\) ,  \({}_n \mathrm{ C }_1\) ,  \({}_n \mathrm{ C }_2\) ,  \(\cdots\) ,  \({}_n \mathrm{ C }_n\)

という数列の母関数です。

本問は、

\(P_{n}(x)=x(x+1)(x+2)\cdots(x+n-1)\)

の \(x^{m}\) の係数 \({}_n \mathrm{ B }_m\) について考えるという問題です。

ある意味で、母関数が \(x(x+1)(x+2)\cdots(x+n-1)\) となるような数列

\({}_n \mathrm{ B }_1\) ,  \({}_n \mathrm{ B }_2\) ,  \({}_n \mathrm{ B }_3\) ,  \(\cdots\) ,  \({}_n \mathrm{ B }_n\)

について考えるということになります。

先ほども述べたように多くの人にとっては初見だと思いますが、二項定理や二項係数に関する演習経験があれば、ここから攻め落とそうという着眼点が見えやすくはなります。

逆にこのあたりの演習が疎かになってしまっていると、下手すると (1) から手が止まってしまう可能性もあるでしょう。

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