解答速報

2022年度 名古屋大学 理系第3問【正六角形の頂点と複素数の対応】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

3つの複素数 \(\alpha\) ,  \(\beta\) ,  \(\gamma\) が正六角形の頂点のどれかと対応しており、その対応を考える問題です。

どれがどれに対応するかを求めるという一見面食らう設定ではありますが、適切な誘導がありますから、うまく誘導に乗って走り切りたいところです。

(1) は

\(4{\alpha}^{2}-2\alpha \beta+{\beta}^{2}=0\)

の両辺を \({\alpha}^{2}\) で割ることで

\((\displaystyle \frac{\beta}{\alpha})^{2}-2 (\displaystyle \frac{\beta}{\alpha})+4=0\)

として、\(\displaystyle \frac {\beta}{\alpha}\) に関する 2 次方程式を作るという

  • 同次式の処理

が必要です。

これについては経験によるところが大きいですが、名古屋大受験生であれば準備しておきたい処理ですし、複素数平面の分野ではよくやる処理です。

与えられた条件式たちは、いかにも作為が仕掛けられていそうな匂いがします。

その匂いをかぎ取り、作為を読み取ることで急所に辿り着けるかが問われます。

振り返ったときに

特別なことは何もしていないな

と感じられる問題ですが、試験場では

「頭に血が昇ると見えるものが見えなくなる」

というタイプの差がつく問題です。

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