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平面ベクトルの問題で、基本的には2本の主役ベクトル(基底)\(\vec {a}\) , \(\vec {b}\) を用いてゴリゴリ進めていく路線でいけば間違いないとは思います。
ただ、今回は至る所に現れる「垂直」であったり、それに付随する相似な関係など、適宜幾何的な目線で処理することで、処理を少しでも軽くするように工夫したいところです。
(1) の正射影ベクトルについては、手垢の付いた話題であり、巷では「公式化」しているかのように解説されています。
手際よく処理ができるという点ではいいかもしれませんが、記述式試験においてはやはりある程度の説明をつけるのが礼儀だと思います。
公式化するのは否定はしませんが、導出過程については説明できるぐらいの理解を伴ったうえで公式化すべきでしょう。
(3) の \(\triangle{BDE}=\displaystyle \frac{5}{9}\) という条件をダイレクトに翻訳するのは得策ではありません。
やってできないとまでは言いませんし、時間さえかければできるでしょう。
様々な別解が考えられますが、
与えられた条件を言いかえていき、自分が翻訳しやすい形までもっていく
という部分は本質的に同じです。
よくやる定番の方法は\(\triangle{BDE}\) と \(\triangle{OAB}\) の面積比に帰着させ、\(\triangle{OAB}\) の面積を出すという路線がありますが、別に \(\triangle{OAB}\) に拘る必要はありません。
私は直角三角形 \(\triangle{AMD}\) ( 図を参照 ) に注目しました。
線分 AM の長さは (2) までの導出過程で得られるため、結局線分 DM の長さの条件に帰着します。
何も \(\triangle{OAB}\) までもっていく必要はないでしょう。