原題について
問題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

(1) について
ひとまず y=f(x) が x=k について対称であるとして、条件を数式化します。
x=k が対称軸ということは
任意の実数 x に対して
f(k+x)=f(k-x)
が成り立つ。
ということになり、恒等式の処理になります。
- f(k+x)=(k+x)^{4}+a(k+x)^{3}+b(k+x)^{2}+c(k+x)+d
- f(k-x)=(k-x)^{4}+a(k-x)^{3}+b(k-x)^{2}+c(k-x)+d
ということになり、辺々引けば
が登場するので
f(k+x)-f(k-x)=0 が x に関する恒等式
と見たいところです。
ここからガッツで展開してもいいのですが、k+x , k-x という塊を何か文字で置きなおして少しでも目に優しく処理することを考えます。
(2) について
(1) が正しく計算できれば
a^{3}-4ab+8c=0
という関係式が Get できていると思います。
これを f(x) に反映させれば、f(x)=g(h(x)) という形になるということです。
なので、文字を消去して f(x) に反映させていくことを考えます。
文字を消去するとしたら b か c ですが、b を消去しようとすると a が 0 かどうかということになり鬱陶しいので、普通に考えて c を消去します。
c=\displaystyle \frac{4ab-a^{3}}{8}
として f(x) にぶち込むと
f(x)=x^{4}+ax^{3}+bx^{2}+\displaystyle \frac{4ab-a^{3}}{8}x+d
ということになります。
目標
示すべきことは
という形で書けるということです。
f(x)=x^{4}+ax^{3}+bx^{2}+\displaystyle \frac{4ab-a^{3}}{8}x+d を上記の形目指して変形していきます。
注目したいのは x^{3} の項です。
A(2次式)+B の部分は高々 2 次の部分なので、x^{3} の項を調整できません。
つまり、x^{3} の項を組み込むとしたら
(2次式)^{2} の部分
ということになります。
(x^{2}+ \ \ )^{2} という形を作りたいという思いもありますから
f(x)=x^{4}+ax^{3}+\cdots
=(x^{2}+\displaystyle \frac{a}{2}x)^{2}-\displaystyle \frac{a^{2}}{4}x^{2}+\cdots
というように見たくなります。
ここまでできれば手なりに話は進んでいきます。
別解について

y=f(x) は x=k について対称でした。
そこで、f_{1}(x)=f(x+k) とでもおいてやります。
y=f_{1}(x) は y=f(x) のグラフを x 軸方向に -k だけ平行移動したものです。
逆に y=f(x) のグラフは y=f_{1}(x) のグラフを x 軸方向に k だけ平行移動したものです。
つまり、f(x)=f_{1}(x-k) ということになります。
まとめると
- f_{1}(x)=f(x+k)
- f(x)=f_{1}(x-k)
ということです。
「当たり前じゃねぇか」と思うでしょうが、この
一旦平行移動させて元に戻す
というこれだけの作業で、題意が示せてしまいます。
【解2】でオシッコちびってください。
オマージュ問題について
オマージュ問題はこちら(再掲)(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

原題のカラクリの肝となる部分の匂いを消しました。
原題をやったあとだからこそ出題できるかなと思い、今回は原題とセットで並べました。
問題の解答はコチラ
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