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3次方程式が整数解をもつための条件を考える問題です。
試験場補正も踏まえると、差が付くレベルだと思います。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む (1) については問題ないと思います。 微分して \(f'(x)=3x^{2}-6x-4\) ですから \(f'(x)=0\) を考えれば \(x=\displaystyle \frac{3\pm\sqrt{21}}{3}\) を得ます。 3次方程式 \(f(x)=0\) が整数解をもつという一見整数問題分野の問題に見え、極値をとるときの \(x\) の値がどのように効いてくるのかが分かりづらいかもしれません。 グラフ的なアプローチを考えろというメッセージと受け止め、グラフを考えてみます。 3つの整数解を \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(x_{3}\) と設定すると「あれ?」と思いませんか? \(x_{2}\) という整数が定数に挟まれています。 これにより、 整数 \(x_{2}\) がとり得る値は限られる ことになり、範囲を絞った後は個別検証するという目途がたつでしょう。 例えば、「解と係数の関係」などから攻め落とせないかと考えた人もいるかと思います。 その場合、与えられた方程式を \(-x^{3}+3x^{2}+4x=k\) と「定数分離」という考え方で見るのが自然でしょうか。 この方程式が 3 つの整数解をもつときを考えるわけです。 この3つの整数解を \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(x_{3}\) と設定します。 \(y=-x^{3}+3x^{2}+4x\) と \(y=k\) の交点の \(x\) 座標が \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(x_{3}\) であることと、\(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(x_{3}\) が整数解の前に実数解として存在することを考えると、この \(k\) の範囲は限られます。 解と係数の関係から \(x_{1}x_{2}x_{3}=-k\) であり , \(x_{1}\) , \(x_{2}\) , \(x_{3}\) が整数であることを考えると \(k\) も整数となります。 整数 \(k\) の範囲が限られていることから、候補は限られ個別検証に持ち込むという目途が立ちます。 ただ計算してみると分かると思いますが、この \(k\) の範囲が広いため、個別検証しなければならない場合の数が多く、あまり現実的ではないと思われます。 2次方程式と整数解についての問題についての実戦的な問題については 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次方程式が整数解をもつように仕組んでください、という問題は整数問題として頻出です。 本問は整数問題の基本手法 整数問題の ... 続きを見る 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(x\) , \(y\) という 2 文字使っていますが、結局は \(x^{2}+ax+b=0\) と \(x^{2}+bx+ ... 続きを見る 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題の主張が高級です。 シンプルな主張ですが、難問の匂いが漂ってきます。 数学が好きな人は気を付けてください。 試験場だと ... 続きを見る などもご活用ください。 骨がある問題ですが、それに見合う教訓も多いと思います。 3次方程式と整数解についての問題で、本問とはまた味付けの違う問題も試してみたいという方は 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 古い問題ですが、3次方程式が整数解をもつという設定はよくある設定であり、今でも十分に演習価値のある問題です。 本問は手なりに進めていくと ... 続きを見る なども良問です。(2) について
(1) の意味を考えると
(1) の活用に気が付かないと \(\cdots\)
2次方程式と整数解について
参考2次方程式の整数解【整数問題の3大手法】【2003年度 千葉大学】
参考係数を入れ替えても整数解をもつ2次方程式【2011年度 名古屋大学】
参考素数の各桁の数を係数にもつ2次方程式【素数という条件の活かし方】【1977年度 名古屋大学】
3次方程式と整数解について
参考3次方程式と整数解【違和感や作為を読み取る】【1970年度 防衛大学校】