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逆像法シリーズの第2講は
- 座標変換への応用
- 線形計画法
と逆像法についての関連を見ていきます。
このシリーズの一覧はこちら
逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズの第2講は 座標変換への応用 線形計画法 と逆像法についての関連を見ていきます。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について (x \ , \ y) という座標から (x+y \ , \ xy) という座標への変換を考える問題です。 1954年に東大が出題したのが元祖で、通称「エンマさまの唇問題」と呼ばれている ...
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズ第3講は 通過領域 という難関大入試でも頻出の話題について扱います。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 直接目で追いきれないので \cdots 今回、a が動くにつれて円 C_{a} も動くわけですが、中心、半径が同時に動くため、ラフな動きはともかく、細かな動きを目で追いきることは難しいでしょう。 そこで、逆に ...
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法第4講は 方程式の実数解がとり得る値の範囲 を考えるにあたって、逆像法が活用できるということを見ていきます。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について これについては2次方程式の解に関する注文が入ってくる、いわゆる「解の配置問題」です。 整理しないとグチャグチャになりやすいタイプだと思います。 x=0 を解にもつとき x=2 を解 ...
逆像法 第1講【逆像法の考え方と使いどころをマスター】【最大最小問題への応用】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回は難関大を目指すにあたっては避けて通れない話題である「逆像法」について扱います。 このシリーズを通じて 逆像法のもつイメージ 逆像法の代表的な使いどころ をマスターし、状況に応じて自分で使いこなせるようにすることでライバルに差をつけましょう。 このシリーズの一覧はこちら 代表的な使いどころ 入試によく出題される話題の中で、逆像法が有効にはたらく場面というのは以下の話題です。 逆像法の代表的な使いどころ 最大最小問題への応用 ...
逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
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逆像法 第1講【逆像法の考え方と使いどころをマスター】【最大最小問題への応用】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回は難関大を目指すにあたっては避けて通れない話題である「逆像法」について扱います。 このシリーズを通じて 逆像法のもつイメージ 逆像法の代表的な使いどころ をマスターし、状況に応じて自分で使いこなせるようにすることでライバルに差をつけましょう。 このシリーズの一覧はこちら 代表的な使いどころ 入試によく出題される話題の中で、逆像法が有効にはたらく場面というのは以下の話題です。 逆像法の代表的な使いどころ 最大最小問題への応用 ...
逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズの第2講は 座標変換への応用 線形計画法 と逆像法についての関連を見ていきます。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について (x \ , \ y) という座標から (x+y \ , \ xy) という座標への変換を考える問題です。 1954年に東大が出題したのが元祖で、通称「エンマさまの唇問題」と呼ばれている ...
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズ第3講は 通過領域 という難関大入試でも頻出の話題について扱います。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 直接目で追いきれないので \cdots 今回、a が動くにつれて円 C_{a} も動くわけですが、中心、半径が同時に動くため、ラフな動きはともかく、細かな動きを目で追いきることは難しいでしょう。 そこで、逆に ...
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法第4講は 方程式の実数解がとり得る値の範囲 を考えるにあたって、逆像法が活用できるということを見ていきます。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について これについては2次方程式の解に関する注文が入ってくる、いわゆる「解の配置問題」です。 整理しないとグチャグチャになりやすいタイプだと思います。 x=0 を解にもつとき x=2 を解 ...
(以下ネタバレ注意)
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(1) について
(x \ , \ y) という座標から (x+y \ , \ xy) という座標への変換を考える問題です。
1954年に東大が出題したのが元祖で、通称「エンマさまの唇問題」と呼ばれているそうです。
例えば (s \ , \ t) は (1 \ , \ 0) になれる?
例えば
(s \ , \ t) は (1 \ , \ 0) になれる?
ということについて検証したければ
x^{2}+y^{2} \leq 1 を満たしつつ、\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 1 \\ xy= 0 \end{array} \right. \end{eqnarray} になれるかどうかを検証すればよいわけです。
これについては解と係数の関係から x , y は2次方程式
X^{2}-X=0
の解であるため、(x \ , \ y)=(1 \ , \ 0) \ , \ (0 \ , \ 1) が得られ、これらは x^{2}+y^{2} \leq 1 も満たしています。
つまり、
(s \ , \ t) は (1 \ , \ 0) になれる
と言えます。
(s \ , \ t) は (1 \ , \ 2) になれる?
考え方自体は先ほど同様です。
x^{2}+y^{2} \leq 1 を満たしつつ、\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 1 \\ xy= 2 \end{array} \right. \end{eqnarray} になれるかどうかを検証すればよいわけです。
解と係数の関係から x , y は
X^{2}-X+2=0
の解であり、これを解くと X=\displaystyle \frac{1\pm\sqrt{7}i}{2}と、実数として x , y が存在しないことになります。
つまり、(s \ , \ t) は (1 \ , \ 2) になれないと言えますね。
(s \ , \ t) は (1 \ , \ -2) になれる?
途中議論で出てくる解と係数の関係で現れる2次方程式が実数解をもてばよいことだけを考えるわけにもいきません。
例えば
(s \ , \ t) は (1 \ , \ -2) になれる?
について検証します。
x^{2}+y^{2} \leq 1 を満たしつつ、\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 1 \\ xy=-2 \end{array} \right. \end{eqnarray} になれるかどうかを見ます。
解と係数の関係から x , y は2次方程式
X^{2}-X-2=0
の解であるため、(x \ , \ y)=(2 \ , \ -1) \ , \ (-1 \ , \ 2) と実数として得られることになります。
しかし、肝心の x^{2}+y^{2} \leq 1 を満たしていません。
しらみつぶそう
(s \ , \ t) が
(1 \ , \ 0) になれる?
(2 \ , \ 3) になれる?
(-1 \ , \ \displaystyle \frac{1}{3}) になれる?
\vdots
と、しらみつぶしできれば、「なれる」点たちの集合である題意の領域が得られます。
そこで、
(s \ , \ t) は (u \ , \ v) になれる?
なれるとしたらどんな (u \ , \ v) ?
と文字の力を借りてしらみつぶします。
少しレベルアップ
(s \ , \ t) は (u \ , \ v) になれる?
と、しらみつぶすわけですが、別に文字は u , v でなくてもかまいません。
(a \ , \ b) になれる?
(\alpha \ , \ \beta) になれる?
でも構わないわけです。
なので、【解答】では (s \ , \ t) のままで考えてあります。
自学自習する際に疑問に思いやすい部分だと思います。
(2)について
与えられた xy+m(x+y) は ms+t と表せます。
よって (s \ , \ t) が (1) で得た領域内を動くときの ms+t の最大値と最小値を求めればよいことになります。
ms+t=1 になれる?
例えば ms+t=1 になれるかどうかを検証したければ、
ms+t=1 を満たす (s \ , \ t) 集まれ
と呼びかけます。
この呼びかけに対して集まってくる (s \ , \ t) は t=-ms+1 という直線です。
一方 (s \ , \ t) は (1) の領域内にいないといけません。
つまり、この直線と (1) の領域が共有点をもっているかどうかが ms+t=1 になれるかどうかに直結します。
しらみつぶそう
ms+t=1 になれる?
ms+t=2 になれる?
ms+t=3 になれる?
\vdots
という気持ちで
ms+t=k になれる?
なれるとしたらどんな k?
としらみつぶそうという気持ちで考えましょう。
線形計画法の考え方は逆像法が息づいている
恐らく線形計画法を
「=k とおいてバーっとズラしていくやつ」
とぶっきらぼうに覚えていたかもしれませんが、こうしてみると線形計画法には逆像法の考え方が息づいているのが分かると思います。
言ってみれば
=1 になるかな? =2 になるかな? \cdots
というしらみつぶしの考え方を「視覚的」に考えているのが線形計画法と言えましょう。