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単元学習や定期考査段階では上級テーマに位置づけられる問題です。
ただ、入試の実戦段階では定番のテーマであり、対応できてほしいタイプの話題です。
(1) , (2) は基本で、 (3) , (4) が今回のテーマである「大小関係の決まった順列」を扱った設問です。
(以下ネタバレ注意)
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(1) について
取り方の総数は 9^{4} 通りです。
このうち、4回とも異なる数字を取るという取り方は
1回目:9通り
2回目:1回目で取った数以外の8通り
3回目:1回目、2回目で取った数以外の7通り
4回目:1~3回目で取った数以外の6通り
であり、9\cdot8\cdot7\cdot6通りです。
もちろん、{}_9 \mathrm{ P }_4 通りとやってもよいです。
(2) について
題意の取り方は a \ , \ a \ , \ b \ , \ b というような取り方です。
a , b の決め方は {}_9 \mathrm{ C }_2 通り
この a \ , \ a \ , \ b \ , \ b の並べ方の数だけ、(a_{1} \ , \ a_{2} \ , \ a_{3} \ , \ a_{4}) の決め方があるため、求める確率は
\displaystyle \frac{{}_9 \mathrm{ C }_2 \cdot \displaystyle \frac{4!}{2!\cdot2!}}{9^{4}}
ということになります。
(3) について
単元学習の段階でやらせてみると、頭を抱えてしまう人が多いです。
結局、9つの数の中から、異なる4つの数を選びさえすれば
小さい方から a_{1} , a_{2} , a_{3} , a_{4} に対応させる
だけです。
つまり、求める確率は
\displaystyle \frac{{}_9 \mathrm{ C }_4}{9^{4}}
ということになります。
頭を抱えていた人は、解答を聞くと悔しそうな顔をしています。
(4) について
等号が入ると勝手が違ってきます。
(a_{1} \ , \ a_{2} \ , \ a_{3} \ , \ a_{4})=(3 \ , \ 3 \ , \ 7 \ , \ 8)
のように
- 重複が許される
- (3)同様に使う数だけが問題(組合せの問題)
という、いわゆる「重複組合せ」の問題です。
重複組合せの問題では
重複組合せのポイント
〇と仕切りを並べて対応を考える
というのが基本になります。
具体例
今回は4つの〇と8本の仕切りを用意します。
8本の仕切りによって9つの領域に分かれます。
この9つの領域にある〇の個数を左から
1の個数 , 2の個数 , \cdots , 9の個数
と対応させることにします。
例えば
||〇|〇||||〇〇|
という並びは
3を1個、4を1個、8を2個使用する
ということを表し、
(a_{1} \ , \ a_{2} \ , \ a_{3} \ , \ a_{4})=(3 \ , \ 4 \ , \ 8 \ , \ 8)
に対応します。
本問はこのように
どの数字を何個使うのか
という「個数の内訳」だけが問題です。
ある意味この「個数の内訳」という急所が「〇仕切り問題」をインスピレーションするシグナルになっていきます。
なお、解くこと以上に記述の仕方が難しいと思います。