実践演習 幾何・ベクトル系

3頂点が動いたときの三角形の重心の存在範囲【2006年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

シンプルな設定ではありますが、簡単ではありません。

分野の選択も含めて、どの道具を駆使して解き進めていくかの判断も求められます。

(以下ネタバレ注意)

 

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座標を導入すると

まずは、\(A\)\((0 \ , \ 0)\) ,  \(B\)\((b \ , \ 0)\) ,  \(C\)\((c \ , \ d)\) などとおいてみます。

\(\overrightarrow{ AP }=p\overrightarrow{ AB }\) ,  \(\overrightarrow{ AR }=r\overrightarrow{ AC }\) ,  \(\overrightarrow{ AQ }=q\overrightarrow{ AB }+(1-q)\overrightarrow{ AC }\)

と表せます。

また、\(\triangle PQR\) の重心を \(G\) とすると

\(\overrightarrow{ AG }=\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AP }+\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AQ }+\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AR }\)

ということになります。

詳しい計算結果は省略しますが、\(G\)\((X \ , \ Y)\) としたとき

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
X=\displaystyle \frac{1}{3}\{pb+b(1-q)+cq+cr\} \\
Y=\displaystyle \frac{1}{3}(qd+rd)
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

という結果を得ます。

ここから、\(0 \lt p \lt 1\) ,  \(0 \lt q \lt 1\) ,  \(0 \lt r \lt 1\) ,  などを使いながら、\(X\) ,  \(Y\)  が満たすべき条件を Get しにいくという方針があると思いますが、形からしてシンドイ思いをするのは目に見えています。

仮に本問と試験場でであったとして、この路線に入っていった人は、このあたりで切り上げた方がよさそうです。

直交座標だとこのようにシンドイですが、「斜交座標」であれば今回の領域を数式的に表すことができます。

それについては解答中の【参考】で触れています。

ベクトルのまま処理する

(直交)座標を導入すると、大変な思いをすることになることは分かったと思います。

なので、ベクトルとして解き進めます。

まずは、今回の話は「3点が独立に動く」ときの話題です。

そこで、まずは何かを固定して考え、その後固定を外すという「予選決勝法」の路線を睨みたいところです。

\(\overrightarrow{ AG }=\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AP }+\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AQ }+\displaystyle \frac{1}{3}\overrightarrow{ AR }\)

という式を見て、何を固定するかですが、

\(\overrightarrow{ AP }=p\overrightarrow{ AB }\) ,  \(\overrightarrow{ AR }=r\overrightarrow{ AC }\) ,  \(\overrightarrow{ AQ }=q\overrightarrow{ AB }+(1-q)\overrightarrow{ AC }\)

という式的に、\(\overrightarrow{ AQ }=q\overrightarrow{ AB }+(1-q)\overrightarrow{ AC }\) はめんどくさい形をしていますから、

動かすなら \(p\) ,  \(r\)で、\(Q\) には止まっていてもらう

と考えたいですね。

この後については解答で詳しく書いていますが、解答を作るうえで書きづらさ、記述のしにくさを感じると思います。

そのあたりも訓練だと思って、まずは自分なりに書いてみてほしいと思います。

解答はコチラ

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