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典型的な問題ではなく、その場での観察力や、式での翻訳力、見通しをもって解き進める力などの総合的な力が問われます。
(以下ネタバレ注意)
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(1) について
実験して要領を掴むための設問です。
a_{1}=2 , a_{2}=5 , a_{3}=10 , a_{4}=17 , a_{5}=26 , \cdots
b_{1}=6 , b_{2}=15 , b_{3}=30 , b_{4}=51 , \cdots
となりますから、小さい方から並べていくと
c_{1}=2 , c_{2}=5 , c_{3}=6 , c_{4}=10 , c_{5}=15 , c_{6}=17 , \cdots
となり、c_{4}=10 , c_{5}=15 , c_{6}=17 と求まります。
(2) について
観察力の問題で、b_{n} は全て 3 の倍数です。
ここを皮切りに、a_{n} は 3 の倍数にならないのでは?と疑うことができれば、整数問題の基本である
「余りで分類する」
という態度で、n=3k , n=3k+1 , n=3k+2 などと n を 3 で割った余りで分類し、場合分けをしていくことになります。
(3) について
「 b_{n} から連続で \{c_{n}\} に採用されない」という否定的な命題であることから、背理法と言う路線を考えていきたいところです。
よって、 「b_{n} から連続で \{c_{n}\} に採用されることがある」と仮定します。
この後が問題であり、
①「b_{n} から連続で \{c_{n}\} に採用されることがある」ということを、式的にどのように翻訳するか。
② どのような形で矛盾するか
という部分で頭を使うことになるでしょう。
① について
a_{M} \lt b_{N} \lt b_{N+1} \lt a_{M+1} となる自然数 M , N が存在する
というように翻訳すればよいでしょう。
イメージとしては
a_{M} , a_{M+1} という連続する \{a_{n}\} 側採用の項の間にb_{N} , b_{N+1} という\{b_{n}\} 側採用の項が連続で入ってくる
という感じです。
②について
解き進めていくうちに分かる部分もあるかもしれませんが、
一番最初の実験から得られる
- \{a_{n}\} 側の増え方(歩幅)は小さい
- \{b_{n}\} 側の増え方(歩幅)は大きい
という感覚がモノを言うところが大きいと思います。
要するに、歩幅の大きい\{b_{n}\} 側の間に、小刻みに増えていく\{a_{n}\} 側の項が入ってしまうため、連続しないのであろうことが感覚的に分かると思います。
つまり、最後の矛盾の仕方については
幅の問題(不等式的な問題)で矛盾するであろう
ことが考えられます。
このあたりを見据えながら①で考えた不等式を変形していきます。
この部分を場当たり的に進めてしまうと、解けるかもしれませんが、右往左往する可能性が出てくると思います。