設定で8割がた決まる
今回の \(\alpha\) は \(0 \lt \alpha \lt 1\) ですから
\(m=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots \ , \ p-1\) として
\(q=p-m\)
と設定でき、
\(\alpha=\displaystyle \frac{p-m}{p}\)
とすることができます。
これによって
\(\displaystyle \frac{2013}{2014} \lt \displaystyle \frac{p-m}{p} \lt \displaystyle \frac{2014}{2015}\)
\(\Leftrightarrow\) \(\displaystyle \frac{2013}{2014} \lt 1-\displaystyle \frac{m}{p} \lt \displaystyle \frac{2014}{2015}\)
\(\Leftrightarrow\) \(-\displaystyle \frac{1}{2014} \lt -\displaystyle \frac{m}{p} \lt -\displaystyle \frac{1}{2015}\)
\(\Leftrightarrow\) \(\displaystyle \frac{1}{2015} \lt \displaystyle \frac{m}{p} \lt \displaystyle \frac{1}{2014}\)
\(\Leftrightarrow\) \(2014 \lt \displaystyle \frac{p}{m} \lt 2015\)
\(\Leftrightarrow\) \(2014m \lt p \lt 2015m\)
ということになります。
\(p\) を小さくしようと思ったら \(m=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots\) と \(m\) も小さい方から調べればよいでしょう。
\(m=1\) のとき
\(2014 \lt p \lt 2015\) でこれを満たす自然数 \(p\) はありません。
\(m=2\) のとき
\(4028 \lt p \lt 4030\) でこれを満たす自然数 \(p\) は \(p=4029\) です。
このとき
\(q=p-m=4027\)
ということになります。
つまり、
\(\alpha=\displaystyle \frac{4027}{4029}\)
が求める有理数ということになります。
一般論
自然数 \(a\) , \(b\) , \(c\) , \(d\) が \(ad-bc=1 \ \cdots \ (*)\) を満たしているとします。
また、\(p\) , \(q\) を自然数とします。
\(\displaystyle \frac{c}{d} \lt \displaystyle \frac{q}{p} \lt \displaystyle \frac{a}{b}\)
を満たす有理数 \(\displaystyle \frac{q}{p}\) のうち、分母の \(p\) が最小となるような有理数は
\(\displaystyle \frac{a+c}{b+d}\)
となります。
証明については【総括】のあとに触れてあります。
なお、\(\displaystyle \frac{c}{d}\) , \(\displaystyle \frac{a}{b}\) の間に
\(\displaystyle \frac{a+c}{b+d}\)
という
\(\displaystyle \frac{分子の和}{分母の和}\)
を入れ込んでできていく数列を「ファレイ数列」と言います。
本問の結果を振り返ってみると、確かに
\(\displaystyle \frac{2013+2014}{2014+2015}\)
という結果になっていますね。
解答はコチラ