実践演習 数列系

折れ線と直線で囲まれる図形の面積【1994年度 工学院大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

  • シンプルだけどフィルターがちゃんとかかっていて、見るべき部分を見なければ解けない

という良問の要素を含んでいます。

今回の題意の面積は所詮三角形の面積の総和です。

とは言え、誘導もないため、構想から組み立てる必要があり、なめてかかると想定外の負荷がかかるかもしれません。

「解説を聞いてしまえばそれまで」というタイプの問題なので、ひとまずは自力で解き進めていきましょう。

(以下ネタバレ注意)

 

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状況の把握

ひとまず、今回の題意の面積を図示してみます。

\(n\) を含んだ部分なので、あくまでイメージの図ですが、図示すると

となり、斜線部の面積が今回求めたい面積ということになります。

結局はシグマ計算

最終的に求めたいのは

三角形の面積の総和

です。

ただ、\(k\) 番目の三角形というように、三角形単位で区切っていくとなると、

  • 区切る位置が斜めのライン上であること
  • 三角形の上向き、下向きによって区切る幅が等幅ではないこと

ということを考えると少しやりづらさを感じます。

最終的にシグマ計算で仕留めることを目論むのであれば、やはり縦に区切っていきたいところです。

つまり

  • \(0 \leq x \leq 1\)
  • \(1 \leq x \leq 2\)
    \( \  \  \  \vdots \  \  \ \)

というように区切っていくわけです。

\(k=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots \ , \ n\) として

\(k-1 \leq x \leq k\)

の区間に注目すると

という状況です。

この「蝶ネクタイ」みたいな図形をシグマしていくことを考えます。

直線 \(y=\displaystyle \frac{n+1}{n}x\) の上側に飛び出ている三角形の面積を \(U_{k}\) ,  下側に飛び出ている三角形の面積を \(D_{k}\) とし、

\(S_{k}=U_{k}+D_{k}\)

として蝶ネクタイの面積を求め、シグマ計算に持ち込みます。

\(U_{k}\) ,  \(D_{k}\) を求めるにあたって、上の図で言うところの

\(\mathrm{A}_{k}\) , \(\mathrm{B}_{k}\) ,  \(\mathrm{C}_{k}\)

の座標が必要になります。

必要な座標計算さえ乗り切ってしまえば、あとは目論見通りシグマ計算で仕留めます。

なお、

\(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}U_{k}=\displaystyle \sum_{k=1}^{n}D_{k}\)

という対称性を用いれば労力は半分で済みますが、案外この対称性を自明とは思えない人もいるであろうことを考えると、ある程度は対称性に甘えずきちんと計算しておくほうが無難でしょう。

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