場合の数・確率系 実践演習

取り出したカードの数が等差数列となる確率【2005年度 京都大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

とてもシンプルな問題ですが、いざ考えてみると難しく感じるという、いかにも京大らしい問題です。

愚直に押し切る方法と、見方を変えればあっさりと解決できる方法があります。

(以下ネタバレ注意)

 

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愚直に解くとなると

\(n=3\) のとき

\((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\)  \(\cdots\) 公差 1

\(n=4\) のとき

\((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) ,  \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\)  \(\cdots\) 公差 1

\(n=5\) のとき

\((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) ,  \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) ,  \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\)  \(\cdots\) 公差 1

\((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\)  \(\cdots\) 公差 2

\(n=6\) のとき

\((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) ,  \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) ,  \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\) ,  \((4 \ , \ 5 \ , \ 6)\)  \(\cdots\) 公差 1

\((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\) ,  \((2 \ , \ 4 \ , \ 6)\)  \(\cdots\) 公差 2

\(n=7\) のとき

\((1 \ , \ 2 \ , \ 3)\) ,  \((2 \ , \ 3 \ , \ 4)\) ,  \((3 \ , \ 4 \ , \ 5)\) , \((4 \ , \ 5 \ , \ 6)\) ,  \((5 \ , \ 6 \ , \ 7)\)  \(\cdots\) 公差 1

\((1 \ , \ 3 \ , \ 5)\) ,  \((2 \ , \ 4 \ , \ 6)\)  \(\cdots\) 公差 2

\((1 \ , \ 4 \ , \ 7)\)  \(\cdots\) 公差 3

というように、公差が 1 となる場合、公差が2となる場合、\(\cdots\)  を全て足し合わせて数えていけばよいことが分かります。

公差 \(j\) となる場合について

\((1 \ , \ 1+j \ , \ 1+2j)\) ,  \((2 \ , \ 2+j \ , \ 2+2j)\) ,  \(\cdots\) ,  \((n-2j \ , \ n-j \ , \ n)\)

として考えていく際、\(n-2j \gt 0\) とならなければいけないことから、考えられる公差 \(j\) の範囲は

\(j \lt \displaystyle \frac{n}{2}\)

であることが分かります。

つまり、\(n\) の偶奇によって、考えられる公差の範囲が変わってくるため、場合分けが発生します。

このことは上記の実験からも納得できるでしょう。(新たな公差が発生しているのは \(n\) が奇数のとき )

真ん中の数を基準にして考えると

先ほどは \((a \ , \ a+j \ , \ a+2j)\) と考えましたが、真ん中をベースに

\((b-k \ , \ b \ , \ b+k)\)

という見方で考えてみます。

この両端の和を考えると、 \((b-k)+(b+k)=2b\) となり、偶数です。

つまり、この両端の偶奇は一致します。

両端さえ決めてしまえば、真ん中の数は自動的に決定しますから、結局は両端に割り当てる

「2枚の偶数」もしくは「2枚の奇数」

の決め方を考えれば解決します。

\(n\) 枚のカードの偶数のカードと奇数のカードの枚数は \(n\) の偶奇によって変わってきますから、やはり \(n\) の偶奇による場合分けが発生します。

なお、\(a\) ,  \(b\) ,  \(c\) がこの順に等差数列をなすための条件

\(2b=a+c\) (等差中項)

をインスピレーションしてもこの路線に辿り着きやすいと思います。

類題について

類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

類題は復元抽出(取り出したらもとに戻す試行)なので、例題と比べると若干勝手が違います。

例題の解答はコチラ

類題の解答はコチラ

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