数列

2022/7/3

和から一般項【1977年度 徳島大学ほか】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 和の情報から一般項の情報に辿り着く 「和から一般項」 という話題です。 本問は1960年に当時高校生であった鹿野健氏が新作し、雑誌のコンテストで入賞したことで、後に様々な大学で出題されるようになったとのことです。 見た目の簡潔さ、教育的な内容、適度な難易度、といったバランスがよく、演習題材としてはとてもよい題材です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 和から一般項 \(S_{n}=a_ ...

2022/6/25

sin∞タイプの極限【1995年度 埼玉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\sin{\infty}\) という一見収束しないように見える形の極限値を求める問題です。 結果的にこの極限が収束するというのは、感覚的に不思議な感じがします。 本問は適切な誘導があるために、完答するのもそこまで無理な話ではありません。 しかし、ノーヒントだと多くの人がアタフタして終わりということになりかねないでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について ひとまず、目がチカチカする ...

2022/6/10

等差中項に関する論証【2005年度 三重大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 等差中項に関する論証問題です。 本問はヒントなんだけど、ヒントになりすぎない絶妙な誘導が付いており、入試問題としてはよく練られた設計です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 一般に \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\)  がこの順に等差数列である \(2b=a+c\) ということは同値 ということが言えます。 このとき、\(b\) を \(a\) ,  \(c\) の等差中項と言います。 ...

2022/5/30

ペル方程式 第4講【ペル方程式の解と近似】【1984年度 一橋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ペル方程式の第4講は 「ペル方程式の解と近似」 という話題を扱います。 この話題を扱ううえでうってつけの例題です。 ペル方程式の解を用いて、\(\sqrt{2}\) の近似の精度をよくできるということを証明するというオチです。 初見であっても適切な誘導があり、割と親切な設計となっているため完答を狙いたいところです。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について このシリーズで散々扱っ ...

2022/1/27

仮想難関大(オリジナル予想問題)【整数~累乗数の商と余り~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は整数と数列に関する問題です。 累乗数の商について考察します。 決して簡単ではありませんが、特別なこともしません。 少しばかり経験による知識的側面は必要としますが、難関大受験生にしてみれば常識にしておくべき知識です。 ...

2021/12/21

等差数列の和の最大【2004年度 群馬大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 数列分野の中で一番最初に学習する基本的な数列である等差数列。 その等差数列と和について扱った問題です。 大抵この分野の問題は難易度的には基本レベルの問題になりがちですが、本問は定番の話題である等差数列の和の最大問題をベースとした運用力の上に 洞察力 構想力 処理力 などが求められる難問です。 各種スタミナが必要であり、機械的な態度だけでは完答するには厳しいでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 等 ...

2021/12/14

平方三角数とペル方程式【1994年度 津田塾大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角数かつ平方数となる数について考える問題です。 例えば、\(36\) という数は \(36=6^{2}\) \(36=1+2+3+4+5+6+7+8\) と平方数でありながら、三角数でもあります。 このようなものが無数に存在することを示すのがオチです。 この「平方三角数」を作成する際に、 \(x^{2}-2y^{2}=1\) というペル方程式が関わってくるあたりが面白く、興味深いですね。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タ ...

2021/11/22

等差中項と等比中項【並べ替えて等差数列、等比数列になる3数】【2006年度 愛知大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3項を並べ替えたら等差数列になったり、等比数列になったりするという問題を扱います。 テーマ自体は定番の部類に入る問題であり、単元学習の段階においてもよく扱われるでしょう。 それだけによほど劇薬を混ぜられない限り、確保したいテーマの話題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 等差中項 一般に \(a\) ,  \(b\) ,  \(c\)  ...

2021/9/23

tanとフィボナッチ数列【マチンの公式との関連】【2013年度 京都府立医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) tanとフィボナッチ数列が面白く絡んでいる問題を見てみます。 tanとはタンジェントです。炭治郎ではありません。 ただ、全集中で解いてみてください。 筋が悪いと過呼吸になります。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 目に優しく \(b_{n}=a_{n}(a_{n+2}+a_{n+1})-a_{n+1}a_{n+2}\) とおき、 \(b_{n}=-(-1)^{n}\) であることを目指します。 つま ...

2021/9/19

凸数列【数列の増減の判断】【2000年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 凸数列というテーマ性をもった問題です。 発想力か経験値かで言えば、経験値に偏った問題であることは否めませんが、難関大受験生としては一度経験しておきたい話題でしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 最初の一手 与えられた \(x_{k-1}-2x_{k}+x_{k+1} \gt 0\) という条件をどう見るかですが、 \((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\) ...

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