簡易的なポーカー【ストレートとフラッシュの確率】【1995年度 名古屋大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題をよくよく観察してみると、トランプのポーカーをモデルにしているということが分かります。 同じ色が揃うというのは、ポーカーでいうと「フラッシュ」ということですし、番号が連続するというのは「ストレート」ということでしょう。 枚数などがオリジナルのルールとは若干違いますが、計算量などの調節のためでしょう。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む フラッシュについて まずは、\(P_{n}\)について考えてみます。 例えば赤が ...
確率の原則【同様に確からしいとは】【確率では全てのものを区別せよ】【2003年度 一橋大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 決して簡単ではないですが、確率の原則を確認する上で非常にいい問題です。 まず、同様に確からしいということについてです。 同様に確からしいということについて 東大に受かる確率について 受かる or 落ちる の2通りなので、\(\displaystyle \frac{1}{2}\) と聞いて、明らかにおかしいと感じてくれると思います。 当然、この「2通り」の起こりやすさが違うわけです。 全事象(起こり得るすべての根元事象)の起こりやすさが全て等し ...
カタラン数【最短経路の応用問題】【2008年度 九州大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) (1) , (2) について 最短経路の問題として (1) , (2) についてはきっちりと確保したいレベルの基本問題です。 (3) について 反面、(3) については「カタラン数」という話題にスポットが当たっており、 経験していなければ、その場での発想は不可能 と言ってもよいと思います。 カタラン数の話題を無視して、「純粋に腕力で押し切る」ということもできますので、試験場では腕力で愚直に計算することもできますが、ここではカタラン数とい ...
2021年度 東北大学理系第3問【正八角形の頂点でつくる三角形】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 正多角形の頂点を用いて三角形を作る定番の話題です。 話題自体は定番なのですが、色々なバリエーションがあるため、数えさせられるものも様々です。 (1) は直角三角形の個数で、定番中の定番です。 直径に対して残り1点を決めるという流れで求めればよく、これは落とせないでしょう。 (2) は直角三角形が (1) で求まっています。 そこで、 (直角三角形の個数)+(二等辺三角形の個数)ー(直角二等辺三角形の個数) によって、直角三角形ま ...
2021年度 京都大学理系第1問【平面についての対称点】【復元抽出による確率】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 京大が定期的に出題する小問集合のスタイルで、2019年度 , 2012年度 , 2011年度にも独立した問として、この形式で出題されています。 問1については京大は平面の方程式を前面に押し出す解答で大丈夫でしょう。ベクトルを駆使しながら確実に処理しきりたい問題です。 問2の確率については、単元学習の段階ではちょっとした難問でしょうが、実戦のレベルからすれば基本問題でしょう。 控えめに言って問2を落としてしまうと、ビハインドと ...
2021年度 名古屋大学理系第3問【スタンプの残る確率】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「読んでルールや設定を理解するのにエネルギーを要する問題」です。 ここ数年の名古屋大学の特徴だと言えると思います。 この問題を見たことある人は多分いないでしょう。 完全に「その場力」が必要です。 本問は手を動かしながら「ハイハイ、そういうことね」と色々要領が分かってきます。 「丸をつけて石を置く」というのは言ってみれば「記録を取りながら動く」わけですからイメージとしては 「スタンプを押していく」 といった感じでしょうか。 前半2 ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【確率~サイコロの目の積が平方数となる確率~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回はサイコロの目の積シリーズです。 「サイコロの出た目の総和や総積が◎の倍数となるような確率を求めよ」 といったような問題はよくある定番の問題としてとりあげられ、皆さんも少なからず経験 ...
長方形の数え上げ【階段状の図形内の長方形の個数】【2015年度 奈良県立医科大】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 非常にシンプルな問題で、どことなく「何かうまい方法でできそう」みたいな匂いを感じます。 大学入試と言うよりはむしろパズル的な問題に感じる人もいるかもしれません。 時間に余裕がある家での勉強において、あぁでもない、こうでもないと試行錯誤する分にはいいのですが、試験場だと頭に血が昇ってしまいやすいでしょう。 本問はどちらかと言うと地道に数え上げていく方針と、閃き一発で終了する方針とが考えられます。 試験場であればこっちの解答かなと思 ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【確率~PK戦をモデルとした問題~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回はPK戦をモデルとした問題を作ってみました。 同じような話題として「日本シリーズの問題」があります。 日本シリーズの問題では 一方が勝ちならば、他方は負け と自動的に両チームの○×が ...
双六を扱った確率【ピッタリあがり】【超えたらあがり】【2004年度 名古屋大学ほか】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 難関大学では、有名なゲームをネタにしたような出題が時折出題されます。 本問は双六をモデル化した問題です。 答えを出す難しさというよりも、的確な表現で紙面上に記述する難しさがあるかもしれません。 表現力も問われてくると思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 結局、2 ~ 7 というリーチゾーンの場所にいるならば毎回毎回 確率 \(\displaystyle \frac{1}{6}\) ...