Kenichiro Iwata

【モットー】:凡人の数学 ☛大学入試の数学は「正しく」勉強すれば報われることを伝えたいと思います。 【生業】:大学受験指導 【経歴】:名古屋大学理学部数理学科卒 【目標】:サイト名に込めました。(現在目標達成に向けて日々邁進)

2021/3/25

2021年度 北海道大学理系第5問【パラメータ曲線の扱い】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パラメータ表示された曲線に関する基本的な扱いに関する問題です。 やるべきことは一本道であり、迷う余地がありません。 時間を奪われてもいけないレベルの問題であり、本問で躓くということは基本事項の抜けがどこかにあることを示唆するでしょう。 計算量もそこまで多くはありません。 そういった意味で、将来的に本問はどこかの問題集に収録される類の問題だと思います。 問題の難易度はやや易と言いたいところですが、出来具合についてはきっちりと差が付くと思います。 ...

2021/3/24

2021年度 北海道大学理系第4問【連立漸化式と整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 連立漸化式をベースとした整数問題であり、ざっと見た感じだと 「証明のベースは漸化式と相性の良い数学的帰納法かな。全貌に関しては手を動かしてみないと分からんな。」 という印象でした。 (1) は計算するだけなので、問題はないでしょう。 (2) ですが、 \(a_{n}\) が常に偶数なのか、\(b_{n}\) が常に偶数なのか、時と場合によって違うのか という疑問のもと、実験して様子を掴んでみようと思いました。 実験の結果、\(a_{n}\) ...

2021/3/23

2021年度 北海道大学理系第3問【指数対数についての従属2変数関数】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ざっと見た感じだと (2) のオチは2変数関数の最大問題です。 (1) の設問的にどうやら従属2変数関数であるなということ、つまり (1) は文字消去するためのヒントという位置づけだなということが読み取れます。 したがって、(1) を確保できないとなると、それが (2) まで響いてきてしまい、大怪我に繋がってしまいます。 その (1) ですが、分母の 6 に含まれる素因数 2 や、左辺の + の形が邪魔で、左辺と右辺を見比べるということは難し ...

2021/3/22

2021年度 北海道大学理系第2問【放物線の2接線の交点と線分比】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線の2接線の交点が絡んだ定番の構図で、今年の旧帝大では名古屋大学もこの構図で出題していました。 大抵面積が絡んだ手垢のついたオチに帰着することが多い中、本問は線分比を計算させてます。 手垢が付きすぎているオチを嫌った(?) 解き始めて最初に思ったことは 「\(a+2\) のまま計算する必要性ってあるのか?」 ということです。 シンプルに \((b \ , \ \displaystyle \frac{b^{2}}{2})\) として計算して ...

2021/3/21

2021年度 北海道大学理系第1問【正射影ベクトル、対称点】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 平面ベクトルの問題で、基本的には2本の主役ベクトル(基底)\(\vec {a}\) ,  \(\vec {b}\) を用いてゴリゴリ進めていく路線でいけば間違いないとは思います。 ただ、今回は至る所に現れる「垂直」であったり、それに付随する相似な関係など、適宜幾何的な目線で処理することで、処理を少しでも軽くするように工夫したいところです。 (1) の正射影ベクトルについては、手垢の付いた話題であり、巷では「公式化」しているかのように解説されて ...

2021/3/20

2021年度 東北大学理系【総評と感想】

今年の東北大理系数学を解いての感想です。 難易度について 取り組みやすくなった昨年に比べ、今年も比較的取り組みやすいセットだったように思います。 昨年に比べて大きな難易度変化はないでしょう。 2021年度 東北大学理系 各解説記事 第1問 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 基本的な解の配置問題であり、落ち着いて確保したいところです。 難易度はやや易で、今年のセットでは落とせない一問です。 第2問 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ざ ...

2021/3/20

2021年度 東北大学理系第6問【e^xのテイラー展開の剰余項】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   いいか悪いかはおいておき、有名ネタである \(e^{x}\) のテイラー展開による剰余項をもとにした問題で、類題もそれなりに多いため、まんまとは言わないまでも触れたことがあったという人もそれなりにいるかと思います。 (1) は数学的帰納法という路線には乗りたいところで、帰納法で進めるにあたり漸化式を作成しておくことが必要です。 積分漸化式については 積分漸化式作成の常套手段 部分積分で作成 というセオリーに従います。 (2) に ...

2021/3/19

2021年度 東北大学理系第5問【複素数平面上の二等辺三角形についての考察】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   複素数平面に関する共線条件から始まり、二等辺三角形をなすための条件を求め、その二等辺三角形の面積が最大となるときをとらえるというオチです。 (1) は基本の話題なので、落としてはならないでしょう。 (2) も素直「OA=OB」または「AO=AB」または「BO=BA」であることを式的にとらえればよく、特に無理のないレベルでありこれも落としたくはありません。 (3) については頭では分かるかもしれませんが、それを説明する部分にもどか ...

2021/3/18

2021年度 東北大学理系第4問【3次関数と直線】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 流し読みして、問題をざっと見たとき、線分の通過領域というワードを見て少し身構えました。 直線の通過領域にしても差が付くテーマなのですが、線分の通過領域となると、範囲が制限されているので、さらに厄介になることが多いからです。 ただ、今回の問題については解き進めていくうちに、「目で追い切れる」ことが分かります。 (1) はオチの分かっている因数分解からの、解と係数の関係の利用 (2) は軌跡の基本 であり、確保したいところです。 (3) の通過領 ...

2021/3/17

2021年度 東北大学理系第3問【正八角形の頂点でつくる三角形】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   正多角形の頂点を用いて三角形を作る定番の話題です。 話題自体は定番なのですが、色々なバリエーションがあるため、数えさせられるものも様々です。 (1) は直角三角形の個数で、定番中の定番です。 直径に対して残り1点を決めるという流れで求めればよく、これは落とせないでしょう。 (2) は直角三角形が (1) で求まっています。 そこで、 (直角三角形の個数)+(二等辺三角形の個数)ー(直角二等辺三角形の個数) によって、直角三角形ま ...

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