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グラフを用いて方程式の解について考察する問題です。
(1) は非常に基本的かつ定番の問題であり、(2) 以降の足掛かりとなる問題であるためこれを落とすことは許されないでしょう。
実質的には (2) 以降が勝負です。
(1) の関数 \(f(x)\) を用いると、(2) で与えられている等式は
\(f(x)f(y)=c\)
という形で表されています。
ここから何をしてよいのか戸惑ってしまう受験生もいたかもしれません。
(1) の結果を活用しようと思うと、
一旦 \(y\) を固定して定数と見る
という姿勢が求められます。
これにより、
\(f(x)=\displaystyle \frac{c}{f(y)}\)
という形となり、右辺の定数である \(\displaystyle \frac{c}{f(y)}\) がどうなっていればよいのかを考えることになり、(1) の結果を活用できます。
(3) も同様に、ひとまず \(y\) を固定して考えます。
一気に動かさずに 1 文字ずつ動かすという姿勢は、独立2変数に対する基本的な姿勢なのですが、本問のような方程式に対してだと見えるものが見えなくなったり、見えたとしても自信をもって進められなかったかもしれません。
方程式の解の個数を視覚化して論じる問題自体はよくあり、定番の話題です。
それを本問のような形で拡張する問題は類題豊富というわけではなく、変化球かもしれません。
ただ、問題としてはよくできた面白い問題で、今後の教材としても注目したい問題です。