年別アーカイブ:2021年

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第6講【2項間漸化式:変数倍型】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら   第6講では「変数倍」型を扱います。 変数倍型 $$a_{n+1}=f(n)a_{n}+A$$ 基本的に\(a_{n+1}=pa_{n}+\cdots\) という「定数倍」であれば、多少のイレギュラーこそあれど、等比数列としての処理に帰着することになります。 今回のように「変数倍」になってくると、形一つで対応が変わってきます。 このあたりを体系的にまとめるのは難しいでしょう。 (1) ,  (2)  は ...

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第5講【2項間漸化式:そうだ、logをとろう型】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら   漸化式の解法基本パターン第5講では そうだ、log をとろう型 \(a_{n+1}^{p}=Aa_{n}^{q}\) というタイプを扱います。 両辺底が \(A\) の対数をとると \(p\log_{A}a_{n+1}=q\log_{A}a_{n}+1\) となり、\(b_{n}=\log_{A}a_{n}\) とおくと \(b_{n+1}=\displaystyle \frac{q}{p}b_{n} ...

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第4講【2項間漸化式:特性方程式使うと事故る型】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   このシリーズの一覧はこちら   漸化式の解法基本パターン第4講では 特性方程式使うと事故る型 \(a_{n+1}=pa_{n}+An+B\) というタイプをやっていきます。 長ったらしいネーミングですが、逆に一回事故った方が理解が深まると思います。 (もっといいネーミングがあれば募集します。)   文字のままやっててもピンとこないかもしれませんので、本問の (1) を例にとって、敢えて事故ってみます。 誤答 ...

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第3講【2項間漸化式:分数型】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら   漸化式基本パターン第3講では、「分数型」の漸化式を扱います。 まずは分数型の中でも簡単な形(特殊な形)である 分数漸化式(メタボ型) \(a_{n+1}=\displaystyle \frac{ra_{n}}{pa_{n}+q}\) を考えます。 分数の形がなんとなく△の形をしており、引き締まっておりません。 逆数を取ると \(\displaystyle \frac{1}{a_{n+1}}=\disp ...

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第2講【2項間漸化式:心霊写真型】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら   前回の第1講で扱った Type 1 \(a_{n+1}=pa_{n}+q\)  ( \(p \neq 1\) ) の派生形として今回は Type 2 (心霊写真型) \(a_{n+1}=pa_{n}+q^{n}\)  ( \(p \neq 1\) )  ( \(q\) の肩になんか乗ってる ) というタイプを扱います。   この心霊写真型の除霊の仕方は2パターンあり 心霊写真型の除霊の仕方 ...

2021/4/22

漸化式の解法基本パターン 第1講【2項間漸化式:ズラせば等比数列】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 漸化式は問題を解く中で処理しなければならない場面が多々あります。 確率漸化式などの確率や場合の数の分野との融合 点列など、座標との融合 整数問題との融合 など、漸化式は道具として使う場面が多々あります。 漸化式が立式できても、それが解けないとなると意味がありませんから、基本的な漸化式についてはきちんと処理できる必要があります。 そこで基本的な漸化式について一通りこのシリーズで押さえておきたいと思います このシリーズの一覧はこちら   ...

2023/6/11

調和級数とその応用【ケンプナー級数】【ある数字を含む項を除いた級数】【2021年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 記号で書かれているために、読み取りづらい部分はありますが、 \(\displaystyle \frac{1}{1}+\displaystyle \frac{1}{2}+\cdots +\displaystyle \frac{1}{8}+\displaystyle \frac{1}{10}+\displaystyle \frac{1}{11}+\cdots \cdots \) というように、分母に数字 \(9\) を含む項を除いてできる級数は ...

2021/4/29

指数関数と対数関数の共有点【逆関数同士の交点について注意】【2018年度 名古屋大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(y=a^{x}\) と \(y=\log_{a}x\) という逆関数同士のグラフの交点について論じる問題です。 まずは何も見ずにノーヒントでこの問題に対峙してみてください。 恐らく、落とし穴にはまると思いますので。 落とし穴に嵌まりすらせずにギブアップしてしまったという人はそれはそれで問題ですが。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む この年の多くの受験生は (1) の問題において 「逆関数だから \( ...

2021/4/22

シグマ計算基本方針 第5講【二項係数の2乗和】【経験値が必要】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 初見かつノーヒントであれば厳しいと思います。 まずはノーヒントで粘れるだけ粘ってみてください。 どうにも埒があかないな、となったら誘導付きの問題も用意しましたので、そちらで再チャレンジしてみてください。   + クリック(タップ)して誘導付きの問題でチャレンジする 誘導付きはこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \((1+x)^{2n}\) という式を考えるという部分が見えるだけでも、気持ち的には楽でしょう。 と ...

2022/1/30

三角関数の積の最大値【従属3変数】【1999年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) シンプルな問題ですが、多くの解法が考えられ、それぞれ色々な教訓を含んでいるので、一粒で何度もおいしい問題です。 どういう視点からこの問題を捉えるかによって、自然に見える見え方や考え方が変わってきます。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 見た目通りの問題と捉えると この問題を見た目通り 「従属な3変数関数の最大問題」 と捉えれば、例えばまずは \(\gamma\) を消去して、\(\alpha\) ,  ...

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