逆像法 第3講【通過領域への応用】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズ第3講は 通過領域 という難関大入試でも頻出の話題について扱います。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 直接目で追いきれないので \(\cdots\) 今回、\(a\) が動くにつれて円 \(C_{a}\) も動くわけですが、中心、半径が同時に動くため、ラフな動きはともかく、細かな動きを目で追いきることは難しいでしょう。 そこで、逆に ...
逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 逆像法シリーズの第2講は 座標変換への応用 線形計画法 と逆像法についての関連を見ていきます。 このシリーズの一覧はこちら (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について \((x \ , \ y)\) という座標から \((x+y \ , \ xy)\) という座標への変換を考える問題です。 1954年に東大が出題したのが元祖で、通称「エンマさまの唇問題」と呼ばれている ...
逆像法 第1講【逆像法の考え方と使いどころをマスター】【最大最小問題への応用】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回は難関大を目指すにあたっては避けて通れない話題である「逆像法」について扱います。 このシリーズを通じて 逆像法のもつイメージ 逆像法の代表的な使いどころ をマスターし、状況に応じて自分で使いこなせるようにすることでライバルに差をつけましょう。 このシリーズの一覧はこちら 代表的な使いどころ 入試によく出題される話題の中で、逆像法が有効にはたらく場面というのは以下の話題です。 逆像法の代表的な使いどころ 最大最小問題への応用 ...
動点の存在範囲【直線のベクトル方程式の拡張】【1976年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 本問は当時の受験生が試験直後、 「これどうやって解くの?」 とざわついた問題だそうです。 確かに一見、掴みどころのない問題に見えますが、手を動かしていくうちに「要領」は分かってくるでしょう。 ただ、それをうまく言語化する、あるいは式に落とし込む部分が難しく、腕の見せ所です。 本問は東大お得意の「これは基本だよね?じゃあこうなったらどうする?」という味付けの問題で良問です。 ただ、ストレートではなく、少々薄皮一枚かぶせたような聞き方(問い方)を ...
ベクトルと整数問題【正射影ベクトルの扱い】【1989年度 新潟大学ほか】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 正射影ベクトルの扱いから入り、そこから整数問題チックなオチに着地するという気持ちの良い問題です。 ただし、(1) の正射影ベクトルの扱いで躓いてしまうと、(2) , (3) まで進めないため、最後のオチのキレイさを感じることはできません。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 正射影ベクトルについて というように \(\vec{b}\) を \(\vec{a}\) の方向に正射影した正射影ベ ...
与えられた数がすべて素数となるか【どんな合成数が紛れ込むか】【2013年度 大阪大学ほか】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 与えられた数が全て素数となるかどうかについて考える問題で、初見だと差が付く問題でしょう。 解答だけ聞いてしまうと、あっさりと終わってしまいます。 初見であれば、ある程度は時間をとって考えてみてほしいと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む ホントかよ? この手の類の問題では 「ホントかよ?」 という気持ちで全て素数となるように「最善を尽くしてみる」ことが大事です。 その過程の実験で、「どう頑張って ...
[√n]についての考察問題【発想の素はどこにあるか】【2012年度 東京工業大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \([\sqrt{n}]\) が絡んだ整数問題であり、解答自体はアッサリと終わります。 自力で解ければ問題はありません。 解けなくて解答を確認したとき 「聞けば分かるけど、どうやってその発想に至った?」 という類の問題です。 こういった類の問題は自学自習する上で生徒泣かせな要素を含んでいます。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 題意をもう少し式寄りの言葉で言うと \([\sqrt{n}]\) が \(n ...
係数を入れ替えても整数解をもつ2次方程式【2011年度 名古屋大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(x\) , \(y\) という 2 文字使っていますが、結局は \(x^{2}+ax+b=0\) と \(x^{2}+bx+a=0\) がそれぞれ整数解をもつような、2次方程式を考える問題です。 パッと見の直感では \(x^{2}+6x+5=0\) の解 \(x=-5 \ , \ -1\) \(x^{2}+5x+6=0\) の解 \(x=-2 \ , \ -3\) が予想されますが、これ以外にもあるかもしれません。 (1) ...
sinの和【導出過程から応用例まで】【1994年度 和歌山大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(\displaystyle \sum_{k=1}^{n} \sin{k\theta}\) について考える問題で、テーマとしては比較的シンプルな話題です。 例題では結果を数学的帰納法で証明するというスタイルで出題されていますが、ノーヒントで導出しろといった場合にどのように導出すればよいのかについてもプラスアルファで考えてみたいと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) につい ...
対称式についての論証【基本対称式の符号】【2007年度 愛媛大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 基本対称式についての符号についての論証問題です。 符号だけでなく、整数問題の要素も含めたオチまである欲張りなセットです。 キレイな結果とは裏腹に、導出過程はそれなりに紆余曲折があると思います。 本問は「逆なら楽勝で言えるのにシリーズ」の一つと言ってよく、京大が好みそうな感じですね。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 本問の出どころ 本問の出どころは恐らく2文字の基本対称式についての以下の性質でしょう。 2文字の基本対 ...